恐る恐る晴の顔を見ると、そこにあったのは冷えに冷え切った瞳だった。

「確かに部長の決めたことやったら、二年生の私が文句を言えることではないですね」

 その声もまた、つららの雨のように冷たく刺々しい。

「けど新人が一人も入らへんかったら、それこそ全国なんて夢のまた夢や。その時は部長として責任を取っていただけるんでしょうね!」


<第2話「根性とブラック部活」 パート2「灼く熱意の代償」>