愛ちゃんの動物なんでも相談室


WRITTEN ON 9/9 ♪ダイヤルダイヤルダイヤルダイヤル まっわっせっばっ 「こ、こんにちは。美樹原愛です…。あの、今日は私が動物に関するいろいろな相 談を…。  だ、駄目。やっぱり、恥ずかしい…」 「ワンワン!」 「う、うん、ムク。私がんばるね…。あ、この子はアシスタントのムクっていいま す。ほらムク、ごあいさつなさい」 「ワン!」 「はい、よくできました。それじゃ動物のことでわからないことがあったら私の知 ってる範囲でお答えしますので、どしどし電話をかけてきてくださいね」 「ワンワン!」 「電話こなかったらどうしよう…」 「クゥーン」  Trrrrrr! 「あ、は、は、はいっ。あのっ、あのっ」 『もしもし、早乙女優美でーす』 「(ど、どうしよう。本当に相談が来ちゃった!)  ムク、お願い!」 「ワンワン」 『? もしもし?』 「クーン」 「う、ううんムク。ムクが悪いんじゃないの…。  あの、お電話変わりました」 『もしもし、大丈夫ですかぁ?』 「は、はいっ。どうぞ」 『あのね、優美この前先輩と水族館に行ったんだけど、先輩ったら「イルカって頭 いいねえ」なんて言うんだ。本当にイルカって頭いいの?』 「あの…、はい、すごく頭いいです。独自の言語を持ってるって話だよね、ムク?」 「ワン!」 『あーっ、先輩まで優美がバカだって言うんですね!?』 「べ、別にそんなつもりは…」 『もういいです!ありがとうございましたっ!』 ガチャ 「くすん、いきなり失敗しちゃった。やっぱり向いてないのかな…」  Trrrrrr 「は、はい。動物なんでも相談室です」 『よっ、俺早乙女好雄。さっきは優美のやつが変なこと言ったみたいだけど、気に しないでくれよ』 「は、はい。大丈夫です…」 『ところで聞きたいんだけど、美樹原さんてどんな動物が好きなの?』 「えと…みんな大好きです」 『ふんふん。もらって嬉しいぬいぐるみは?』 「あの、どれでもすごく嬉しいですよ」 『ようし、チェックだチェック。ところで美樹原さんの好きな人は?』 「あ、あのっ」 「ガルルルルルルルル」 『おわっ!じ、冗談だって。そ、それじゃサンキューな』 ガチャ 「ああ、びっくりしちゃった…。ありがとう、ムク」 「ワンワン」 「なんだかもう電話かかってこないほうがいいかも…」  Trrrrrr 「は、はいっ。動物なんでも相談室です」 『もしもし、虹野沙希です。根性、根性、根性よ!』 「あの…。こんにちは」 『実はわたしサッカー部のマネージャーをやってるんだけど、今度部の方でマスコ ットキャラクターを作ろうと思うの』 「あの、すごく素敵だと思います…」 『えへっ。それで、一番根性のある動物を知りたいんだけど…教えてくれるかな?』 「え?えーと…」 『もしもし?』 「あ、あの…。ムク、どうしよう?」 「ワン!」 「あの、ムクが犬がいちばん根性あるって言ってます」 『そうなんだ。どうもありがとう!これで来週の試合もばっちりよ!』 ガチャ 「…ねえ、本当なの?ムク」 「クゥーン」 「あ、ご、ごめんね。ムクのこと疑ったりして…。そうよね、ムクって根性あるも のね」 「クーンクーン」 「きゃっ、くすぐったい。駄目よ、ムク」  Trrrrrr 「はい。動物なんでも相談室です」 『やっほー!朝日奈夕子だよん』 『古式ゆかりでございますぅ〜』 「こ、こんにちは…」 『ところで今一番流行ってる動物って何?教えてほしいナーって感じ』 『なんなのでしょう〜?』 「え、あの…」 『もしもーし』 「あの…、あの…」 『でも流行のことなら夕子さんがいちばんお詳しいのでは?』 『あ、そっかぁ。うーん、こりゃ一本取られたって感じだね!』 『そうですねぇ〜』 『どうも失礼しましたーっ。さよならっ』 「さ、さよなら…」 ガチャ 「なんだったんでしょう…。  でも、流行りすたりで動物を扱うのってよくないと思います」 「クーン」  Trrrrrr 「はい…。動物なんでも相談室です」 『もしもし、館林です。最近、家のまわりにコアラが住み着いたんだ。目つきが悪 いの』 「そ、そうなんですか…」 『なんで目つきが悪いのかなぁ?』 「あ、あの…(こんな質問ばっかり…)」 「リヤニ星人よ」 『え゛。その声は…』 「ひ、紐緒さん!?どうしてここに…」 「あなたの対応が見ていてイライラするから、出てきてあげたのよ。目つきが悪い のはリヤニ星人の特色。つまり館林見晴もリヤニ星人ということね」 『わ、わたし目つき悪くないもんっ!ねえ、めぐ?』 「う、うん。見晴ちゃん…」 「何を言ってるの?たとえばA組の主人を見る目つきとか…」 『わーわーわーわーっ!さ、さよならっ!』 ガチャ 「ふ、逃げるとはますます疑いが濃くなったわね。もはや一刻の猶予もないわ。例 の作戦を起動するわよ」 「あの、例の作戦てなんなのでしょうか…」 「世の中には、知らない方がいいこともあるのよ。でもそこの犬には教えてあげて もいいわよ」 「キャンキャンッ!」 「あ、あのっ」 「フフフ、嬉しそうね。それじゃ私は研究があるから失礼するわ」 「…いなくなっちゃいました。相変わらず嵐のような人ですね…」 「クーン」 「でも、どうしてまともな質問が来ないのかな…」  Trrrrrr 「はい。動物なんでも相談室です」 『えーと、何野何子っていいます。質問なんだけど、ウサギに水をやりすぎると死 んじゃうって本当?』 「い、いえ。それは迷信らしいです。でも寂しいと死んじゃうってのは本当かもし れないです…」 『そうなんだ。ありがとう、とっても参考になったわ』 「い、いえ…。あの、詩織ちゃん?」 『ち、違うわ!私は何野何子よ。それじゃまたね』 ガチャ 「詩織ちゃん…声色変えてまで私のために…。これで美樹原愛は救われました…」 「クーン」 「うん、ムクもありがとう。それじゃそろそろ時間なので、動物なんでも相談室は ここでおしまいです。あの、また会えるといいですね」 「ワン!」 「くすっ、ムクも会いたいって言ってます。それじゃこのへんで…。あの、どうも ありがとうございました」 「ワンワン!」 ♪ちゃらっちゃらっちゃっちゃっちゃ〜〜ん 「オチがない、オチがないのだワン!」 「う、うん。そうみたいね…」 「仕方ない、キューティメグに変身してラジオ局に進出だワン!」 「そ、そんなこと言っても…」 ああっなおさらオチがない。 でももう仕事行かないと…(^^;
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