演劇部設立の相談に行った藤林さんは、とても可愛い方でした。
　なぜか少し緊張されているようですが、真剣に聞いてくれている証拠だと思います。
「えっと…女の子とは、思わなかったもので…」
「え、ヘンでしょうか…」
「あ、いえ、古河さんは…とても可愛らしいです…」
　え…。
　あ、少しどきっとしてしまいました。お世辞だとは分かってますけど…。
　いえ、それよりも早く本題に入らなければいけません。
「あの実は…わたしっ…」
「はいっ…」
「演…」
「ちょおっと待ったぁぁーーっ！」






友達……以上？






　いきなりの声にわたしが仰天している間に、割って入ってきたのは藤林さんと似た方でした。お姉さんでしょうか。
「あ、あんたねぇっ…。黙って聞いてれば、人の妹を何の道に誘い込もうとしてんのよっ！」
「はい？　あの、えん…」
「エンゲージしたいですってぇぇ！　気が早すぎっ！　そもそも日本じゃ無理でしょ！　ああもうどこから突っ込めばいいやら！」
　ど、どうしましょう、何を言われているのかよくわかりません…。岡崎さんと春原さんも事の成り行きに唖然としています。
　と、お姉さんは藤林さんの腕を掴んで、少し離れたところへ引っ張っていきました。ひそひそと何か話してます。
『あんたも、何を真面目に聞いてんのよっ。さっさと帰ってもらいなさいよ！』
『で、でも女の子同士なのにこういうのってすごく勇気が要ったと思うし…。あんまり無下に断るのも…』
『だーっ、すぐそうやって余計な気を回す！　だいたいあんたは好きな奴がいるでしょっ』
　なんだか長くなりそうです。暇なので心の中で歌でも歌って待つことにします。
『お姉ちゃん、もういいよ…』
『な、何がよ』
『本当は、お姉ちゃんも好きなんでしょ…？　私のために無理しないで…』
『ばっ…馬鹿なこと言わないでよ！　誰があんな…そ、それにあたしはいいのよ、椋さえ幸せなら…』
『そんなのダメ…！　だって私の幸せは、お姉ちゃんの幸せなんだから…』
『椋…』
『お姉ちゃん…』
『椋…』
『お姉ちゃん…』
　だんごっ、だんごっ…あ、戻ってきました。
　何だかお姉さんの方が赤い顔をして、岡崎さんの前に進み出ます。
「べ、別にあたしはあんたのことなんて何とも思ってないんだけどね？　でも椋の気持ちを無駄にするのもアレだし、まあそういうことよ」
「いや、何言ってんのかさっぱりわからん」
「いいから行くわよっ！　とりあえず一緒にお弁当を食べるのよ」
「おい、ちょっとっ！？」
「ぼ、僕を置いていくなよぉっ！」
　岡崎さんと春原さんはお姉さんと一緒に行ってしまいました…。取り残される藤林さんとわたしです。
　ああっ、なぜかクラスの皆さんが大勢見物しに来てますっ。これは場所を移した方がよさそうです。
「あの、少しお付き合いいただけないでしょうか」
「ははははいーーっ！」


　というわけで、演劇部の部室まで来てもらいました。
　二人きりなのでゆっくり話せそうです。藤林さんはちょっとおどおどしてますけど…。も、もしかして怖い人だと思われてるんでしょうか。
「あ、あの…。どうして、私なんでしょうか…？」
「え？　はい、委員長さんを立派に勤められていると聞いています。きっと周囲の人望もおありなのだと思います」
「そ、そんな全然…。あの、他になる人がいなくて断れなかっただけで…。私なんて何の能もないし、可愛くもないですし…」
「藤林さん…」
　そんな。わたしみないな落ちこぼれならまだしも、こんなに素敵な人がこんなに自信を持ってないなんて。
　理不尽に感じて、わたしは思わず藤林さんの両手を握って断言しました。
「藤林さんはとっても可愛いですっ！」
　ぼんっ。
　真っ赤になった藤林さんの顔から湯気が吹き出しました。か、風邪でしょうか？
「いえあの、あの、その…。ふ、古河さんの方が可愛いと思います…」
「え？　そ、そんなことはないですけど…。でも、ありがとうございます…」
　また、可愛いって言われちゃいました…。
「……」
「……」
　二人で赤くなってもじもじしている間に、時間だけが過ぎていきます。
　はっ、こんなことしている場合ではありませんでしたっ。
「あの、お話があるんですけど」
「は、はいっ…」
「あ、この部屋は演劇部の部室…になる予定です。今のところ部員はわたしだけで、これから集めなくちゃいけないんです…えへへ」
「そ、そうなんですか…。あ、もしかして入部の勧誘だったんですか？」
「いえ、そういう話ではないです」
「そ…そうですか…。あの…。するとやっぱり、そっちの話なんでしょうか…？」
　あれ、演劇部の設立方法を相談したいってわたし言いましたっけ？
　さては委員長さんだから言わなくても通じてしまったんですね。さすがすぎますっ。
「はい、そうですっ！」
「あうあうぅ…」
「あ、でも、もちろん藤林さんに入部してほしくないということではないです。その…入部してもらえたら、すごく嬉しいです」
　う…厚かましいことを言ってしまいました。相談に乗ってもらうだけでも迷惑をかけているのに。
　慌ててぺこぺこと頭を下げるわたしです。
「だ、ダメですよね。すみませんっすみませんっ」
「い、いえ、まだそっちの方が…」
「え？」
「な、何でもないですっ！　そ、そうですね。その…えと…か、仮入部でよければ」
「ええっ！　ほ、本当ですかっ！？」
　予想外の展開に、思わず取り乱してしまいます。
「い、いいんでしょうかっ！　ご迷惑ではないですかっ！」
「そ、そんなことは…」
　ああ…藤林さんが女神様に見えます。こんな、こんな素敵な女の子がこの世にいていいのでしょうか。
「それでは、これからよろしくお願いしますねっ！　椋ちゃんって呼んでいいですかっ！」
「は、はい…どうぞ」
「わたしのこともぜひ渚と呼んでくださいっ」
「う、うん…渚、ちゃん」
　お父さんお母さん、わたしにもようやく友達ができましたっ。
　椋ちゃんの温かい手をしっかと握りながら、その時のわたしは、その先の未来がバラ色にしか見えませんでした。


　椋ちゃんの助言で、顧問の先生を探しに行きました。しかしそこで問題が…。
「お願いします。りえちゃんの邪魔をしないでください」
「そ、そんな言い方しなくても」
「りえちゃんは黙ってて」
　元演劇部の顧問だった幸村先生は、既に仁科さん達の合唱部に頼まれていたのです。
　聞いてしまったわたしには、道は一つしか残されていません。
「そんなの…そんなのわたし、断れないです」
「渚ちゃん…」
「ごめんなさい椋ちゃん、せっかく入部してくださったのに…。でもわたしががんばれば、仁科さんの夢が…」
　諦めようとするわたしに、椋ちゃんの目が…ふと柔らかくなったのは、わたしの気のせいでしょうか。
「…渚ちゃんは、優しいんだ」
「い、いえっ。そんな大層なものでは」
「それなら、幸村先生には顧問を兼任してもらうのでどうかな」
　思わぬ提案に、三人の顔がはっと上がります。
「そ、そんな方法が！？」
「うん。その代わり、活動は一週間おきになっちゃうけど…」
「わ、わたしはもちろん構いませんっ」
「はい。私も藤林先輩の言う方法でいいです」
「りえちゃんがそう言うなら」
　話は見事にまとまりました。仁科さんと杉坂さんは立ち去り、二人きりになった廊下で、わたしは椋ちゃんに尊敬の眼差しを向けます。
「椋ちゃんほど頼りになる人をわたしは知らないです」
「そ、そんな、別に…。えと、人数が足りない分はたまにお姉ちゃんに出てもらえばいいから」
「ああっ、何から何まですみませんっ。わたし、椋ちゃんに出会えたことを神様に感謝してます」
「大袈裟だよぉ…」
「そんなことないですっ。わたしにとって椋ちゃんは本当に必要な人です。できれば、ずっと一緒にいたいです」
　力いっぱい言ったわたしに、椋ちゃんはなぜだか一瞬硬直して、わたしの顔をまじまじと見ました。
「お、お姉ちゃんでなくて…私を…？」
「え？　お姉さんのことはまだよく知りませんけど…」
　少し小首を傾げて、わたしは正直な気持ちを言います。
「少なくともわたしが必要としているのは、わたしが大好きなのは、お姉さんでなく椋ちゃんです」
　わたしにとっては、しごく当たり前の言葉でした。
　なので突然、椋ちゃんの目にじわりと涙が浮かんで、さすがに慌ててしまいました。わ、わたし何かまずいことを言ったでしょうかっ。
「ご、ごめんね…。私、いつもお姉ちゃんの陰に隠れてばかりだったから…」
「椋ちゃん…」
「お姉ちゃんがいないと何もできない人間だから…。お姉ちゃんじゃなくて、私を必要としてくれる人がいるなんて思わなかった…」
　ああ、またです…。お姉さんの陰で、この人はずっとそんな思いをしていたのでしょうか。
「椋ちゃんは、もっと自信を持っていいと思います」
「そ、そうかな…」
「はいっ。何度でも言います。わたしは椋ちゃんが大好きですっ。…えへへ」
「う、うん…」
　椋ちゃんが笑顔になってくれて、わたしも本当に幸せでした。これが友達というものですよね。


　部活は来週からなので、数日は二人でお喋りしたり、一緒にお弁当を食べたりして過ごしました。
　もう坂を上るのも楽々です。毎日が楽しくて、そして椋ちゃんも同じ気持ちに見えるのは、わたしの自惚れではないと信じたいです。
　ただ時々、椋ちゃんは落ち着かなげな様子になることがありました。
「え…えと…。それで、告…の話は結局…？」
「はい？」
「う、ううん、何でもっ」
　赤くなって目を逸らしてしまう椋ちゃん。隠し事があるなんて、やはり仁科さんと杉坂さんのような親友関係には、わたし達はまだ遠いのでしょうか…。
　いえ、そんなことはないはずですっ。
　わたしはぎゅっと拳を握ると、椋ちゃんに近づきました。
「あのっ、椋ちゃん」
「な、何？」
「わたし達、もっと仲を深めるべきだと思うんです」
「えぇぇぇぇぇええ！？」
　そ、そんなに驚かれることだったでしょうか…。
「ダメ、でしょうか…」
「え、えとそういうことじゃなくてねっ！　気持ちは嬉しいんだけどっ…」
「でもわたし、ずっと休んでいたせいで、最近の流行とかがよく分かりません。そういう二人は何をするものなのでしょう」
「そ、そういう二人は？」
「そういう二人はです」
　プリクラなどはまだ現役なのでしょうか…。わたしは固唾を飲んで、椋ちゃんの返事を待ちました。
　椋ちゃんは恥ずかしそうに、おずおずと答えます。
「や、やっぱり……その……キス……とか？」
　………。
「えぇぇぇぇぇええ！」
　今度はわたしの方が飛び上がる番でした。
　そんな、最近は友達同士でキスするんですかっ！　お父さんお母さん…一年間休学している間に時代は変わってしまったようです。
　しかしそういうことならば、親友としてしないわけにはいきません。
　わたしは覚悟を決めると、さらに椋ちゃんに近づきます。
「し…しても、いいですか？」
「え…あ…う…」
　椋ちゃんは真っ赤になったまま、口をぱくぱくさせています。
　ううっ…親友だと思っていたのは、やはりわたしだけだったのしょうか。
「そ、その…どうしても？」
「いえ、無理にとは言えませんが…。でもわたしは、椋ちゃんとしたいです。椋ちゃんのことが本当に大事です」
「な、渚ちゃん…」
　椋ちゃんは目を潤ませて、恥ずかしそうに俯きました。
「う、うん、そこまで言うなら…。…いいよ…渚ちゃんなら」
「あ、ありがとうございますっ」
　ああ…嬉しいです。椋ちゃんも同じ気持ちだったんですねっ。
「で、では。いきますっ」
「あっ…」
　椋ちゃんの頬に手を当て、顔を近づけました。
　あ…。椋ちゃん、すごく可愛いです…。
　きゅっと閉じられた目も、上気した頬も、微かに震えていて。それにとても柔らかそうな唇…。
　ド、ドキドキしてきてしまいました…っ。
　い、いえこれはあくまで友達としてなんです。決して変な気持ちなんてありません。
　いきますっ…。
　わたしも目を閉じて、唇を椋ちゃんの顔に近づけました。吐息が――
「コラコラコラーーー！！」
「ひゃああっ！？」
　いきなり部室の戸が開いて、飛び込んできたのは椋ちゃんのお姉さんでした。
「お、お姉ちゃんっ！？」
「こ、こんにちはっ」
「挨拶なんてどうでもいいっ！　様子を見に来てみれば、人の妹相手に何を怪しいことやってんのよっ！」
「ええ！？　べ、別に、ただ友情を深めようとしていただけで…」
「え…？」
　あれ…どうして椋ちゃんが驚いているんでしょう。
　わたしも思わずきょとんとする中、お姉さんだけが一人納得したように溜息をついていました。
「…あー、そういうことだったの。そりゃ言わなかったあたしも悪かったけど、まさかここまで延々と勘違いしてるなんて…」
「あ、あの、一体どういう」
「実は、あのとき朋也と陽平のアホがね…」


　そう…だったんですか。
　わたしが椋ちゃんに告白するという話になっていて…。最初にボタンをかけ違えたまま、わたし達はここまで来てしまっていたようです。
「二人はあたしがよーくシメとくから、あんた達はまっとうな友達に戻りなさいよ。いいわね？」
　お姉さんはそう言って、足早に去っていきました。
　あのお二人の運命も心配ですが、今はそれより…。
「椋…ちゃん…」
「あ…あはは」
　椋ちゃんの笑いはどこか虚ろで、わたしは胸を突き刺されるようでした。
「そ、そうだよね。ただの友達に決まってるよね。一人で勘違いして、私、馬鹿みたい…」
「ち、違いますっ。その、勘違いしていたのはわたしも同じですし、そんな…」
「…ごめん、今、渚ちゃんの顔見られない」
「椋ちゃんっ！」
　部室から飛び出していく椋ちゃんを、わたしは即座に追いかけられませんでした。
　わたしにとって椋ちゃんは何なのでしょう。友達？　親友？　それとも…。
　…いえ、もうそんなことどうでもいいです。
　椋ちゃんとこのままお別れなんて、そんなの絶対に嫌です。椋ちゃんとずっと一緒に演劇部を続けて、一緒に卒業して、そして…。
（椋ちゃんっ…）
　迷いを捨て、わたしは全力で走り出しました。


　捜し回って、ようやく見つけたのは屋上でした。
　春の空の下で、金網に手をかけて外を見ている椋ちゃん。その背中に向けてゆっくりと歩いていきます。
「…私ね」
　あと数歩のところで、その声が風に乗って届きました。
「ちょっと、渚ちゃんに憧れてた」
「え…」
「私なんて、お姉ちゃんや周りに言われたことに従ってばかりだから…。自分の意志で演劇部を作ろうとする渚ちゃんは、なんて強いんだろうって」
「そんなっ…。わたしも、一人ではがんばれなかったです。椋ちゃんがいてくれたから…！」
「…でも、ただの友達なんだよね」
「そ、それは…」
「…ごめんね。私、何言ってるんだろうね――」
　胸が詰まって、言葉が上手く出てきません。
　それでもわたしは、精一杯の気持ちを椋ちゃんに伝えるしかないんです。
「わたしっ、勘違いもあったかもしれませんけど…。でも椋ちゃんが必要だって言ったのは本当です。大好きだって言ったのも本当です。ずっと一緒にいたいです…」
「………」
「世界中の誰よりも、椋ちゃんのことが大事なんです…！」
　椋ちゃんが振り向くのと、わたしが抱きつくのは同時でした。
　彼女の制服に顔を埋めて、力いっぱい抱きしめます。
「お願いします…。私のそばにいてください。椋ちゃんのそばにいさせてください…」
「ほ、本当に…私で、いいの…？」
「はい…。わたしには、椋ちゃん以外考えられません…」
　返事の代わりに、椋ちゃんはしっかりとわたしを抱き返してくれました。
　幸せです…。
　このまま、ずっと時間が止まってくれればいいのに…。
「椋ー♪　あいつらにはたっぷりお仕置しといたから…って何やっとんじゃあああ！」
「わわーっ！」
　大慌てで離れましたが、既にお姉さんが鬼の形相でダッシュしてくるところでした。
「ち、違うのお姉ちゃん！　決してそんな怪しいことじゃ」
「そ、そうですっ。ただ親友として、ええと」
「明らかに友達越えてたでしょっ！　えぇーい、もう勘弁ならないわ。椋、行くわよ！」
「え…」
「これ以上その子のそばにいたら正常な道に戻れなくなるわよっ！」
　お姉さんはわたし越しに椋ちゃんへ手を伸ばそうとしました。目がとっても怖いです。
　でも…。
　今誓ったばかりです、椋ちゃんとは離れないって。わたしは勇気を振り絞って、その前に立ちふさがりました。
「椋ちゃんは渡しません！　たとえお姉さんが相手でも！」
「ア、アンタね…。自分が何言ってるか分かってるの？」
「渚ちゃん…」
「そこ、頬を染めてどきどきしない！　そう、そこまで言うなら覚悟はできてるんでしょうね…」
　ヒュンヒュン、と辞書をヌンチャクのように回しながらお姉さんが近づいてきます。怖いですっ。でも、逃げるわけにはいかないんです。椋ちゃんの温もりを失いたくないから…。
　だんご達よ、わたしに力を貸してください…！
　………。
　あれ、いつまで経っても攻撃が来ません。
　気がつくと、お姉さんがその場に膝をついて崩れ落ちていました。
「で、できない…。男相手ならともかく、女の子に辞書を投げるなんてあたしにはできないのよぉぉぉっ！」
「お姉さん…。そこまで女の子が好きな方だったなんて」
「誤解を招く言い方はやめなさいよっ！」
「そういえば『好きって娘がいたら付き合う』とか言ってたよね」
「都合良く前後を省略すなっ！　はあ、もういいわよ…。その代わり、普通の友達関係にしときなさいよね」
　え…。
　二人で顔を見合わせて、そして互いの目に笑顔が映りました。言葉もなく、再びしっかりと抱き合います。
「椋ちゃん、これからも一緒にいられるんですね！」
「うんっ…。お姉ちゃんも認めてくれたね…」
「人の話理解してんでしょうねあんたら…」
「嬉しいですっ。もう一生離しませんっ！」
「私もっ…！」
「理解してんでしょうねぇぇぇ！」
　互いの体温を感じながら、わたしと椋ちゃんはいつまでもそうしていました。
　わたし達ふたりは弱いけれど、ふたり一緒ならきっと頑張っていけると…。
　春の風の中、そんなことを心に確信しながら。


HAPPY END

「終わりなのっ！？」