小説ONE4巻・感想



ななぴー可愛いかったですー。
ゲームの方だと浩平=乙女心に全然気付いてない奴の視点なので、ひたすら七瀬が空回りしてる感じでしたが、さすがに七瀬視点だと乙女心の動きがよく伝わってきました。七瀬から見るとなるほど浩平にかなり助けられてるし、これなら好きになっても不自然じゃないですね。ゲームでは浩平に酷い目にあわされた印象の方が強かったので、「クッキーの一事でいきなり好きになるとは、恋に恋しているという描写なのか?」とか思ってました(^^;(小説は髪ぶっち切ったり部活見学を邪魔したりがカットされてるのもあるけど)

あと広瀬。ハッキリ言って全ギャルゲーで一番嫌いな奴でしたが、小説では理由も示されたし、ちゃんと謝ったしで大幅に評価上がりました。そうか、昔の七瀬と同じだったのか…。某同人誌(女性作家さんの)でも「実際にいたらあまり友達にはなりたくない」とか書かれてたし、同性から見るとそうなのかもしれんなー。>ぶりっ子七瀬

浩平が消える前に感づいていたのは…悪くはないけど、ここはゲームの方が良かったです。「あれ…?」の断絶感が好きだったので。「気付かない振りをしなくてはならない」って、演技が似合うキャラじゃないと思うがなぁ。

ラストで待つのをやめた件について。肯定派(時間を止めるのをやめ、現実に踏み出した)と否定派(くじけて諦めるところだったが、ぎりぎりで浩平が帰ってきた)の2通りの解釈があると思いますが、私は肯定派なので「自分で見つけられる何かを探しに行こう」のあたりは良かったです。心がずたずたになって浩平に愚痴る下りは敗北したみたいでちょっと嫌。まあ全体としてはこんなもんか。

小説ONEは文章的には正直言って今ひとつですが、解釈的に新しい発見があるので重宝してます。

浩平が永遠の世界から帰ってくるまでになぜ1年かかったのか?
→自分が作りだしてしまった”みずか”に、変わりゆくものの美しさを教えるため。

「お前は振られたんだ」で浩平は茜の恩人になったはずなのに、その後誘ったデートは「嫌です」「行きませんよ」と(何だか普段以上に)冷たいのは何故?
→幼馴染みに振られたからといってあっさり浩平に乗り換えるのはいい加減すぎると思っていたから。

結局茜は幼馴染みの時と浩平の時で同じ事を繰り返しているだけか?
→今回は両思いなので、前回とは事情が異なる。

2・4巻は女の子の一人称なので、ゲームじゃ見えなかった心の動きも細かく分かりました。その点1・3巻はゲームの話そのまんまであまり面白くなかった。続刊は女の子一人称にして欲しいですが、澪と繭じゃ難しいですかね。



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