第8章 レース


レースは…私も未だにこれといった描き方を考え出せてないんですよねえ。

描く上でのポイントは、穴が開いている部分や透けている部分の表現でしょうか。

穴が開いている部分については、穴を黒く塗り潰す、模様を描いて穴を塗り残す等の描き方があるかと思います。レースの面積が広くない場合は前者の方法でもなんとかなりますが、面積が広い場合は後者の方が適していると思います。

透けている部分については、使用している道具によっていろんな描き方があるかと思います。お使いの道具に適した方法を工夫して下さい。

レースの使いどころは、エプロンの前だれ部や肩ヒモだけにとどまりません。胸あてやポケットの縁に使うのも効果的です。ワンピースの襟やカフスにレースをあしらうと、ぐっとエレガントな感じになります。

レースの模様というも、どう描いたものか困る部分だと思います。こういう模様には伝統のパターンやセオリーがあると思われますので、頭の中であれこれ考えるよりも実際のレースの模様を見ながら描くのが最善だと思います。

とはいえ、この文章をお読みになっている男性諸氏の殆どは、レースのついた服なんて一生着ないままに過ごすことと思います。そこで、レースのついた服か、あるいはその写真を探すことになるわけですが。

レースのついた服というと、やはり婦人服ということになります。狙い目は下着です。これが一番発見も容易でバリエーションも豊富だと思います。

ですが、女性用の下着売場でレースのついたブラジャーやらパンティーやらを物色し、あまつさえ買うというのは、あまりにも精神面の負荷が高すぎます。店員さんや他のお客さんもビビルことでしょう。

そこで登場するのが通信販売のカタログです。本屋に行けばいろんなカタログが置いてあると思いますので、参考になりそうな服や下着が掲載されているカタログを入手しましょう。これさえあれば、店頭で他人の目を気にしつつレースを観察する必要はありません。

気に入った物があれば、注文して買うことも可能です。誰かと顔を合わせることもないので、安心して好きなだけ買うことができます。一緒に住んでいる人がいる場合は、届いた荷物を発見されたときに説明に窮することもあるかと思いますので御注意。

ただ、基本的な問題として、見られる事を前提としていない下着に使われているレースの模様を、見られることを前提としているワンピースやエプロンに使ってよいものか、というのがあります。私もこのへんはよくわからないのです。御存知の方教えて下さい。