○○「丘野さん、学校楽しい?」 丘野「うん、楽しいよ。だけどね…」 ○○「だけど、なに?」 丘野「勉強がなければもっと楽しいんだけどな〜」 ○○「なんだ。それじゃあ、なんのために 学校へ行ってるのかわからないよ」
○○「丘野さんの田舎の学校って どんな感じだった?」 丘野「もっと小さかったよ」 ○○「生徒の数は?」 丘野「今の学校の5分の1くらいだったかな」 ○○「そんなに少ないのかぁ」 丘野「でもそのおかげで、 みんな友達だったよ」 ○○「へ〜、それはすごいな」
○○「丘野さんは、勉強は…」 ○○「そんな嫌そうな顔しないでよ」 丘野「だってぇ〜、あたし、 活字とか数字を見ると頭痛くなるんだもん」
○○「丘野さんのやるスポーツは…」 丘野「水泳っ!」 ○○「それはわかってるよ。他には?」 丘野「他に………あっ、自転車っ! 自転車でダーーーーーって走ると楽しいよ」 ○○「そうか、自転車かぁ」
○○「丘野さんは水泳以外のスポーツは やらないの?」 丘野「やるよ、なんでも」 ○○「たとえば?」 丘野「え〜とね…」 丘野「え〜とね… バスケットでしょ、バレーボールでしょ、 あと、卓球にテニスに…」 ○○「なんでもやるんだね…」 丘野「うん、あたし身体動かすの大好きだもん」
○○「丘野さんは晴れの日と、雨の日だったら、 どっちが好き?」 丘野「う〜ん、そうだなぁ〜」 丘野「やっぱり、晴れの日っ!」 ○○「やっぱり、そうか」 丘野「でも、晴れの日は暑いから嫌なんだよね」 ○○「でも、運動部は雨じゃ困るんじゃ…」 丘野「水泳部は雨でも関係ないよ」 ○○「ああ、そうか。そうだった。」
丘野「○○は、どっちが好きなの?」 ○○「おれは…」 <選択1> ○○「やっぱり晴れの日」 丘野「あたしと同じか」 <選択2> ○○「雨の日が一番」 丘野「え〜、なんで?」 ○○「体育が楽になるから」 丘野「そうかなぁ、雨の日の体育って なんかつまんないと思うけどな」 ○○「ははは、丘野さんはそうだろうね」 <選択3> ○○「雪が好きだな」 丘野「へえ〜、雪が好きなんだ」 丘野「うちの田舎って、冬になると い〜っぱい雪が降るんだよ」 ○○「そうなんだ」 丘野「雪が好きなら、○○には うちの田舎って合ってるかもね」
○○「まだ、先のことだけど、 卒業したら田舎へ戻るの?」 丘野「わかんない」 丘野「こっちに来た最初の頃は、絶対戻ろうって 思ってたけど、今は、こっちもいいなって 思ってるんだ」 丘野「だから、どうするかわかんない」 ○○「そうか」
丘野「○○は、卒業したら、どうするの?」 ○○「え? おれは… おれもまだわからないよ」 丘野「そっか」
○○「丘野さんの好きな食べ物ってなに?」 丘野「なんでも好きだよ」 ○○「じゃあ、特に好きなのは?」 丘野「そうだな…とうもろこしときゅうりと あと、お魚かな」
○○「じゃあ、嫌いな食べ物は?」 丘野「ないよ」 ○○「そうなの?」 丘野「うん、ぜんぜん」 ○○「ひとつくらいないの?」 丘野「う〜ん…やっぱりないよ」
○○「水泳部ってどう? この時期って一番のシーズンでしょ?」 丘野「いっぱい泳げるのはいいんだけどね」 ○○「けどなんなの?」 丘野「先生がああしろこうしろってうるさくて。 ぜんぜん自由に泳がせてくれないんだよね」
○○「水泳部って、冬の間ってどうしてんの?」 丘野「練習してるよ」 ○○「まさか泳いではいないよね」 丘野「さすがに寒いからね。 陸トレがほとんどだよ」 ○○「陸トレ?」 丘野「陸上トレーニングのことだよ。 陸上部みたいなことやるんだよ」 ○○「そうなんだ」 丘野「学校のプールが温水プールなら、 毎日泳げるのにな〜」 ○○「ははは、そうだね」
○○「丘野さんの趣味ってなに?」 丘野「泳ぐことっ!」 ○○「それ以外では?」 丘野「う〜ん、う〜ん…」 ○○「ひまな時ってどうしてる?」 丘野「え〜とねぇ…寝てるかな」 ○○「寝てる以外には?」 丘野「う、う〜ん…食べてる」 ○○「そ、そう…」
○○「丘野さんって、 普段どんなテレビを見てるの?」 丘野「テレビってあんまり見ないなぁ」 ○○「そ、そう…」
丘野「この辺りって、 夜、星があんまり見えないね」 ○○「えっ、そう?」 丘野「うちの農場から見る夜空には、 もっともっと星が輝いてたよ」 ○○「そうかぁ」 ○○「街が夜でも明るいからかな」
○○「この辺の自然ってどう? 海もいいもんでしょ?」 丘野「悪くはないんだけど…」 丘野「やっぱりあたしは山の方が好きかなぁ」 ○○「海なら、いつでも泳げるのに?」 丘野「ん〜、海で泳ぐのって、 な〜んか違うんだよね〜、しょっぱいし」 ○○「そりゃしょうがないよ」
○○「丘野さん、TVゲームって やったことある?」 丘野「うん、あるよ」 丘野「こっちへ来てからね。 兄貴が持ってたんだ。 やったのはその時が初めてだったけど」 丘野「なんかおもしろくて、 ずう〜っとやってたら、 兄貴が禁止しちゃったんだ」 丘野「今じゃ、どこかに隠してあって 遊べないんだよ。きっとひとりで 遊んでるんだ。ずるいよね〜」 ○○「ははは」
○○「丘野さんの家の農場って広いの?」 丘野「うん。とお〜っても広いよ」 丘野「学校のグラウンドなんかよりも、 ずっと広いんだよ」 ○○「そうなんだ、それは広いな」
丘野「こっちの方って、あんまり虫がいないよね。 なんかつまんないよね」 ○○「丘野さんって、虫嫌いじゃないの?」 丘野「なんで?」 ○○「なんでっていうか、一般的に女の子って 虫とかって嫌いでしょ?」 丘野「そうなの? あたしは好きだけどな」 丘野「兄弟の中で、 あたしが一番虫を採るのがうまいんだ」 ○○「そ、そう」
○○「夏って、丘野さんに ぴったりの季節だよね」 丘野「うん、あたし、大好き」 丘野「でも、あんまり熱いのは嫌だなぁ〜」 ○○「じゃあ、どっちかって言うと、 冬のほうが好き?」 丘野「冬は寒いから、嫌〜」
○○「丘野さんは、 休みの日ってなにしてるの?」 丘野「泳いでる」 ○○「それって夏の間だけでしょ? 夏以外は?」 丘野「寝てる、かな」 ○○「一日中寝てるわけじゃないよね?」 丘野「他は………食べてる」 ○○「そ、そう…」
○○「丘野さんって、何月生まれ?」 丘野「あたしは5月28日」 ○○「あれ? っていうことは、 丘野さんって、もう17歳なんだ」 丘野「そうだよ」 ○○「おれは誕生日まだだから、 丘野さんの方が年上なのか…」 丘野「わ〜い、あたしの勝ちぃ〜」 ○○「勝ち?」
丘野「ね、あたしの血液型わかる? 当ててみてよ」 ○○「それは簡単だよ。 ずばり、B型だっ!」 丘野「はっずれ〜。みんなそう言うんだよね」 ○○「違うの?」 丘野「うん。あたしはO型だよ」 ○○「O型なんだ…身体は小型なのに…」 丘野「あははは、つまんな〜い」 ○○「わ、悪かったな」
○○「丘野さんって、 兄弟がたくさんいるんだよね」 丘野「うん、全部で7人」 ○○「すごいな…」 丘野「兄貴がふたりで、弟と妹もふたりずつ」 ○○「なんか想像できないな…」
○○「丘野さんって、恋愛とかってどうなの?」 丘野「恋愛ねぇ…」 丘野「たまにクラスの子が話してるけど、 あたし、そういうのいまいちよく わからないんだよね」
○○「好きな人とかいないの?」 丘野「好きな人? 友だちはみんな好きだよ」 ○○「そういう好きじゃなくて、 もっと、こう違う好きってあるでしょ?」 ○○「その人のことを考えると 胸がキュンとするとか…」 丘野「なにそれ、なに言ってんのかわかんないよ」 ○○「そ、そう…」
○○(・・・・・) ○○(・・・・・) 丘野「どしたの?」 ○○「いや、なんでもないよ」
○○(ジーーーーーッ) 丘野「…どうしちゃったの? そんなに見つめて」 ○○「あっ、ごめん…」 ○○「丘野さんってかわいいなと思ってさ」 丘野「本当? あたしさ、あんまりかわいいって 言われたことないんだ」 丘野「なんか、うれしいなぁ〜」
○○「丘野さんって、いつも元気だよね。 見ている方も元気が沸いてくるよ」 丘野「そう? わたしは普通にしてるだけだけどな」 ○○「それが丘野さんのいいところだな」 丘野「エヘヘ、ほめられちゃった。ありがと」
○○(ぎゅ) 丘野「なに? 指相撲? 負けないよっ!」 ○○「あっ、違うんだ…」 丘野「そうなの? じゃあ、腕相撲?」 ○○「それも違う…」 丘野「?」
○○「シャトル見つかった?」 丘野「それがさあ、 木の下のドブに落ちちゃって大変だったよ」
○○「近道してる?」 丘野「できなくなっちゃった」 ○○「えっ、どうして?」 丘野「一ヶ所、通れなくなっちゃってさぁ。 新しいコースを探さなきゃ」
丘野「あの赤ちゃん、かわいかったね〜。 またいないかな?」 ○○「いつも、商店街で買い物してる 人だと思うから、そのうち会えるよ」 丘野「そっか」
○○「水泳大会の結果はどうだったの?」 丘野「ん〜、怒られた後で、 適当に泳いだから、わかんない」 丘野「確か3番くらいだったと思う」 ○○「そ、そう…」
○○「野菜、とってもおいしかったよ。 妹もすごく喜んでた」 丘野「そっか」 丘野「また送ってくると思うから、あげるね」
○○「七夕祭り楽しかったね」 丘野「うん、すっごく」 丘野「8月には夏祭りがあるらしいから、 いっしょに行こうよ、ね」 ○○「え…あ、ああ…」
○○「丘野さんがくれた腕時計、 調子いいよ。ほら」 丘野「わあ、してくれてるんだ」
丘野「嫌なテストも終わって、 後は夏休みを待つばかりだね〜」 ○○「そうだね…」
丘野「ねえねえ、日曜日に会ったよね。 あの後、どこへ行ったの?」 ○○「ちょっとブラついただけで、帰ったよ」 丘野「あたしも兄貴といっしょじゃなかったら、 ○○とどっか行ったのにな〜」