マウスを作るのに、いったいどのくらいの時間が必要なのだろうか。
今日も私よりマウスを選んだわね
家族批判にもめげず驀進する我がマウス 人生
世界一になるまでの日々を真実のままに記録してみることにした。


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2001年 7月

2001年07月01日 日曜日
さあ7月だ。8月4,5日は東日本支部の夏期講習会。今月はこの講習会を目標にマウス活動を行う。
講習会ではMIKE2000SPの解説を行う予定.
今月はMIKE2000SPのバージョンアップを最優先とする。

マウス:2時間 仕事:0時間 家事手伝い:0時間
2001年07月02日 月曜日
MIKE2000SPの電池がすぐになくなる。設計では約30分の走行が可能なはず。10分しかもたない。充電すると1部の電池が異常に熱くなる。電池電圧を一本一本確認。熱くなっていた電池だけが充電後も電圧が低い。壊れたようだ。こんな経験は、はじめて。

マウス:3時間 仕事:0時間 家事手伝い:0時間
2001年07月03日 火曜日
有言実行。意思の弱い自分を維持するために、今年も公言して自分を追い詰める。
まずは時間の確保。春まで家庭教師をしていた朝7時から8時までをマウス活動の時間とする。

帰宅:23時45分 マウス:2時間  家事手伝い:0時間
2001年07月04日 水曜日
姿勢制御。今日から姿勢制御の改良をおこなう。実はMIKE2000SPでは不感帯を設けることでハンチングを抑えている。この妥協の産物としてオフセット誤差が生じている。気に入らない。対角走行の時の左右の隙間は18mmしかない。進入時の誤差を最小限にするために、この改良を成功させたい。

帰宅:23時00分 マウス:1時間  家事手伝い:0時間
2001年07月05日 木曜日
東日本支部から購入した部品が届いた。昨日FAXした物。迅速な対応に感謝。この部品は夏期講習のネタ作りのために購入。時間があれば夏期講習までに支部標準部品で1台仕上げたい。姿勢制御の改良は順調。微分制御に必要な情報を作るためのフィルタの開発に着手。

帰宅:23時15分 マウス:2時間  家事手伝い:0時間
2001年07月06日 金曜日
今日は久しぶりに早く帰宅。普段ならこんな日に限ってビールを飲みすぎ、何もしないで寝てしまうのだが今日は違う。マウスと戯れる。マウス生活を復活させる時は膨大なエネルギーを必要としたが、再スタートすればおもしろくてしょうがない。誰か私を止めてくれ。

帰宅:19時00分 マウス:5時間  家事手伝い:0時間
2001年07月07日 土曜日
今日は河口湖までバスツアー。罪滅ぼし。
バスツアーのいいところは、旅行代金が格安。4980円。移動中はビールを飲んだり仮眠することができる。目がさめると次の観光地。極楽である。お土産がつく。今回はハーブの苗2個。小さなボトルワイン。桃2個。桃ゼリー。日帰りである。マウス活動に支障はない。おっと最後は余計だった。訂正。

会社休み マウス:1時間  家事手伝い:0時間
2001年07月08日 日曜日
微分制御がどうもしっくりしない。センサノイズの影響だと思われる。
さあどうしよう。

会社休み マウス:8時間  家事手伝い:0時間
2001年07月09日 月曜日
今週は意識的に早く帰宅する。マウスはやればやるほど性能が落ちてきている。プログラムは全て残してあるので問題はないが、さすがに気が滅入る。「こういうことをやると駄目だよ」とういう手法だけが構築されていく。

帰宅:19時30分 マウス:1時間  家事手伝い:0時間
2001年07月10日 火曜日
BlackBoxデータの解析に時間を割く。MIKE2000SPにはBlackBox機能が搭載されいる。1ステップ毎にセンサの値、モータの回転数、電源電圧、制御データなど32項目のデータを10000ステップ自動的に記録する機能だ。ひとつひとつ問題点を解決していこう。

帰宅:19時15分 マウス:5時間  家事手伝い:0時間
2001年07月11日 水曜日
今月号のトランジスタ技術の執筆者は知人が多い。特集にマイクロマウスがないのは少し寂しい。気をとりなおしてマウスに集中。結果がでるまで我がマウス人生は続く。悪夢を見た。ついに世界一と思ったら、参加者は私一人だった。笑えない。

帰宅:19時30分 マウス:3時間  家事手伝い:0時間
2001年07月12日 木曜日
今朝は4時に起床。タイヤをソフトなものに変更してデータを取る。従来のタイヤだと加速度をあげていくとスリップしていることが判明。グリップ強化。確かにスリップはしなくなった。が、今度は加速度をあげていくと脱調してしまう。今のところ性能は悪化。困ったものだ。

帰宅:21時30分 マウス:4時間  家事手伝い:0時間
2001年07月13日 金曜日
今日は、井谷さんの近くまで出張。この2、3ヶ月で6回近く行っている。泊まりは1回だけ。あとは全て日帰り。日本は狭い。飛行機は速い。目的にまでまだ100kmあるのにあと10分で到着とアナウンスされる。麦田さん井谷さんに今年の抱負を聞きに行きたいが仕事は仕事。お好み焼きの香りをあとにする。

帰宅:19時30分 マウス:1時間  家事手伝い:0時間
2001年07月16日 月曜日
ニューテクノロジー財団から全国大会の申し込み用紙が届いた。今年は9月に東日本地区大会、10月に東北地区大会 11月は全日本大会に参加する予定。かみさんが許せば交流と旅行を兼ねて中部地区大会、北陸大会にも参加したい。いまから布石を打っていく。

帰宅:20時30分 マウス:3時間  家事手伝い:0時間
2001年07月17日 火曜日
電池が死ぬ。MIKE2000SPは単4ニッケル水素電池14本を搭載している。通常なら一回の充電で約30分の走行が可能だ。ところが、どんなに充電しても5分ぐらいしか走行できない。電圧を確認すると1本だけが0.65Vしかない。どうやら壊れたらしい。
帰宅:23時30分 マウス:1時間  家事手伝い:0時間
2001年07月18日 水曜日
電池ユニットはエポキシで接着されいるため簡単に交換できない。とりあえず壊れている電池をパスすることにする。構造上1本だけをパスすることができないので2本の電池をパスする。電池14本と12本で走行性能に違いがでるか検証できる。楽しみだ。
帰宅:23時00分 マウス:1時間  家事手伝い:0時間
2001年07月27日 金曜日
久しぶりに「タマ4」の櫻井くんと飲みに行く。今年は新作で挑戦するらしい。うらやましい。私も新作を作りたいところだが来月も忙しい。とにかく頑張るしかない。
帰宅:23時30分 マウス:0時間  家事手伝い:0時間



2001年07月28日 土曜日
 今話題の迷路探索について検討する。迷路探索の戦略は2つある。全面探索を一回だけやる方法と部分探索を繰り返して少しずつ最適解を求めていく方法だ。MIKE2000SPは後者のアルゴリズムを採用している。
 一回目の走行では現在位置からゴールまでの最速経路を計算し、移動する。この作業を繰り返してゴールを目指す。蛇足だが最速経路とは最短距離だったり最少旋回数だったり、あるいはこの2つのパラメータをある重み付けで組み合わせた値だったりする。迷路解析アルゴリズムのもっとも面白いところのひとつである。書き忘れたが未探索区間は壁がないものとして最速経路を計算する。
 ゴールまでたどり着いたら、今度はスタート地点までの最速経路を探索しながらスタート地点まで戻る。アルゴリズムは同じである。目標地点をゴールからスタートに切り換えただけである。
 スタート地点までたどり着いたら、3秒間停止したあと2回目の走行に入る。今度は1回目の探索走行とは違い未探索区間は全て壁があるものとしてゴールまでの最速経路を計算する。すなわち、探索済みの区間のみを使用してゴールまでの最速経路を求める。求めた経路に従いタイムトライアル走行をおこなう。もちろん走行パラメータはトライアル走行用に切り換える。
 トライアル走行が成功しゴールまでたどり着くと、再び探索走行パラメータに戻し、スタート地点を目指し最速経路の探索をおこなう。
 これらの動作をあと3回繰り返し、5回の走行を行う。
ちなみに全面探索に要する時間はMIKE2000SPの場合、4分である(過去の全国大会決勝の迷路をエミュレーションした結果の最大時間)。持ち時間は7分なので探索に4分、タイムトライアルに3分という時間配分になる。全面探索をしても十分にタイムトライアル走行はできる。
 さあ、今年はどちらの戦略でいこう。迷路探索はおもしろい。
会社休み マウス:8時間  家事手伝い:0時間

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