マウスを作るのに、いったいどのくらいの時間が必要なのだろうか。
今日も私よりマウスを選んだわね
家族批判にもめげず驀進する我がマウス 人生
世界一になるまでの日々を真実のままに記録してみることにした。


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2001年 9月

2001年09月18日 火曜日
今週末(9月22日)は東日本マイクロマウス大会。いよいよである。今回は去年のマウスで参加する。そのままでは結果は明らかなので、残されたこの4日間でファームを大改造する。去年の考え方を全否定しながらの作業だ。この1年間自分の実力が落ちたのか、向上したのかはっきりする。頑張るしかない。
帰宅:19時00分 マウス:6時間  家事手伝い:0時間
2001年09月19日 水曜日
■有給休暇(10時50分)
考え込むと不思議だが会社には休まなければいけない制度がある。普通の人は旅行や家族とすごすためにとるのだが、私はいつもマウスの大会前に有給休暇をとることにしている。
かみさん曰く「また、この季節がやってきたのね」。私はセミじゃない。

■技術進歩
会社でも同じ事を言われた。ついでに「毎年、進歩しているのか」と問われた。きつい一言である。自分の日記を読み返してみると毎年同じことをやっていることに気付く。DC2輪、ジャイロ、可視光センサ、昇圧回路とやっていたころはいいとして、今年は去年のマウス。「ファームを進歩させるんだ」と自分に言い聞かせても秋風が身にしみる。結果を出すしかない。

■第22回大会
マウスも今年で第22回大会を迎える。競技時間が10分から7分に変った以外、大きなルール変更はない。すごいことである。
技術的に行き着いているのではないか、という質問をよく受ける。私はそうは思わない。部品の性能、ソフトの性能、自分の能力、毎年少しずつ変化している。それをどう受け止めるかが問題である。技術的に行き着いているのではなく、そう感じた人のモチベーションやスキルが行き着いてしまったのではないだろうか。

■私にとってのマウス(12時00分)
「ロボコンのように毎年ルールがかわったほうがおもしろいのではないか?」、この質問もよく受ける。「あなたがそう思っているならそのとおりだと思うよ」と答えるしかない。私は「マウス」が好きである。ゴルフと同じである。ある程度わかってくるとおもしろくてしょうがない。やめられない。ルールが同じだと、じっくり取り組むことができる。また自分の進歩を振り返ることができる。もう17年もマウスを作り続けている。マウスの大会がなくならない限り、もうやめられないだろう。
「そんなに、おもしろいんだー」自分に問う。
「つらい、苦しい、眠りたい」正直な気持ちである。

■東日本支部サーキット(13時50分)
マウス競技の迷路を使用して迷路の外周を2周する競技である。迷路を探索する必要がないので初心者や製作途中のマウスでも参加できる。過去4年間の自分の成績を調べてみると
1997年 2位 16秒23 (優勝タイム:16秒01)
1998年 1位 13秒25
1999年 1位 13秒47
2000年 3位 15秒91 (優勝タイム:13秒49)
であった。ちなみに2000年のマウスはロボコンマガジンに連載したマウスである。確かに進歩がない。今年は12秒台に挑戦したい。

■参加証(15時50分)
第19回マイクロマウス東日本地区大会の参加証が郵送されてきた。毎年のことだが申し込んでから参加証が送られてくるまで連絡がない。いつも不安になる。これで不安のひとつが解消された。

■姿勢制御
久我さんの書きこみを見て、もう一度、制御モジュールを確認した。なんと私のモジュールにもバグがあった。上光さんの書きこみにもあるようにモータの速度がある値以上になったら制御量をかえるようにプログラムを組んでいるつもりだった。よく見ると設定値がある値以上だったら制御量を変えるという記述になっていた。なんということだ。

■決断(17時50分)
さあ、どうしよう。制御のバグが見つかったのはいいが、今のモジュールは実績がある。先週の例会では支部サーキットで自己新をたたき出している。新しい制御モジュールで走行実験を繰り返したがイマイチである。恐らくこのバグを補正する要因がどこかにあり、バランスを保っていたと思われる。と書きかながら決断した。王道をいこう。正しい制御モジュールに切りかえる。走行パラメータは全て見直すことにする。

■東日本支部サーキット2(22時50分)
「今年は12秒台を目指す」という目標は甘い考えだった。井藤君のホームページを見ると9秒台を目指すと書かれている。まいった。しばらく会っていないうちに,、いつのまにやら計画を進めている。奥さん大切にしなきゃだめだよ。おれに言われたくないか.....

帰宅:有給休暇 マウス:18時間  家事手伝い:0時間
2001年09月20日 木曜日
■パラメータ調整(00時30分)
MIKE2001SPのパラメータは全部で44ある。最終的な調整はパラメータの微調整だけで行うが現段階ではファームの改良も念頭に入れておく。昨日は加速度と姿勢制御の方針を決定するつもりだったが探索時の姿勢制御がまだ不安定である。思い起こせば去年の大会も探索に失敗し第2走行ができなかった。ハードに問題があるのだろうか? 午前中は探索走行の安定化をファームの改良でアプローチする。それで駄目ならハードを改良する。忙しい一日になりそうだ。

■パラメータ調整2(23時10分)
今日は1日かけて各ターンモードごとにパラメータ調整。電池充電、パラメータ調整の繰り返し。電池充電のたびに仮眠。一通り終わったところで最終点検。迷路を組んで走行開始。探索走行バッチリ。スラローム走行も安定している。最後に対角走行。おかしい。もう一度各パラメータをチェック。大丈夫。もう一度対角走行。おかしい。考えること一分、重大な矛盾に気付く。「ちょっと考えて気付くなら、最初に気付けよなー」自分を叱咤。一日が無駄になった。後がないので今日は徹夜。秋の夜長を堪能する。


帰宅:有給休暇 マウス:10時間  家事手伝い:0時間
2001年09月21日 金曜日
電池ユニット
エキスパートクラスでは競技中の電池交換が禁止されている。そこで私のマウスは割り切って電池ユニットが交換ができない構造になっている。MIKE95の場合は電池交換ができ、電池ユニットも10パックぐらいあった。このぐらいあると電池ユニットを充電組と実装組の2つのグループに分けることができる。交互に使うことによって何時間でも走行実験を行うことができた。
今回は電池ユニットが交換できないので30分走らすと電池充電のため1時間休憩が入る。これも良しといままでは考えていた。さすがに大会前になるときつい。いかに効率のよい作業ができるかが勝負の鍵となる。

■パラメータ調整3(10時15分)
探索用パラメータが決定した。あとは迷路のパターンをいろいろ変えてみて確認作業をおこなう。17時ぐらいまで充電と走行テストを繰り返す。このパラメータでは勝てないのは昨年の全国大会のエミュレーションで確認済み。探索用パラメータの確認作業が済みしだい勝負用パラメータにとりかかる。探索用パラメータの完走率は98%、勝負用パラメータの完走率は55%を目標にする。

帰宅:有給休暇 マウス:?時間  家事手伝い:0時間
2001年09月22日 土曜日
走らせすぎた
走らせすぎたせいか、余計調子が悪くなってしまった。ファームを木曜日のバージョンに戻したり、いろいろ試してみたが駄目である。どうしても長い直線で誤差が蓄積してしまう。加速度を元に戻しても駄目。良く見るとタイヤにつやがある。さらに良く見ると電解コンデンサがタイヤにあたっている。やられた。何度か壁や柱に激突した弾みで押されたらしい。いまさらタイヤを張り替えたくもない。さーどうしよう。

■対策
前日に物理的な対策をしてはいけない。いままでの教訓である。ソフトで対策パッチをあてる。迷路にグリップがあることを期待して何も対策しないモードと移動距離に応じオフセットを加えるモードを用意することにする。大会で使われる迷路は歴史を物語るようにツルツルピカピカである。グリップはあまり期待できない。オフセットモードも迷路のグリップに依存するので博打である。補助手段として壁の切れ目による移動距離の補正と、反転時に行う物理的距離補正に期待する。

■反省
大会は明日なのにビールを飲みながら、早くも反省会。去年のマウスを使うのはいいとして、せめてタイヤを貼りかえればよかった。あと電池ユニットもとりかえるべきだった。もしかするとセンサ用のLEDも取り換えたほうがよかったかもしれない。

■誤解がないように
上記の「反省」は決して、負けた場合の言い訳ではない。反省に書いた「こうすれば良かった」は全てソフトで対策した。スリップ対策、センサフィルタの改善、電池電圧に応じた戦略決定アルゴリズム等々である。せめて先週の支部例会の1週間前ぐらいまでに反省点を実行しておけば「こんなに苦労しなかったのにー」という気持ちである。


帰宅:会社休み マウス:?時間  家事手伝い:0時間

2001年09月23日 日曜日
■第19回マイクロマウス東日本地区大会

優勝。運も味方、東日本大会初優勝。一番大きいカップを持ちかえることができた。いままでの苦労が報われた。よかった、よかった。気を引き締めなおして今から大会での反省点をフィードバックする。

■支部サーキット
第2位。マウスで優勝したことより支部サーキットで負けたことの方が悔しい。モチベーションの維持に苦労した1年であったが、もうその必要はない。

■大会迷路
西回り51歩21折、南回り51歩19折。地区大会でも斜め走行が有効な時代に突入。


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