マウスを作るのに、いったいどのくらいの時間が必要なのだろうか。
今日も私よりマウスを選んだわね
家族批判にもめげず驀進する我がマウス 人生
世界一になるまでの日々を真実のままに記録してみることにした。


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2002年 11月

2002年11月01日(金)
■戦闘モード
  ついに後1週間となった。今年1年間の成果が試される。今回はシード権を有効につかう。決勝迷路に照準をあわせて家の迷路を斜めと櫛のオンパレードに組み替える。

■振動ジャイロ
 再び、振動ジャイロをいじり始めた。直線走行でもジャイロによる姿勢制御を行うためだ。中部地区大会の前にも一度チャレンジしてが、そのときはあきらめた。櫛走行を安定させるためにも、是非自分の技術としたい。

■やっぱり難しい
 振動ジャイロと戯れているが、やっぱり難しい。直線の安定性はかえって悪くなってしまった。進行方向の決定がうまくいってないようだ。今日、明日が勝負である。

■学生大会
 4日は学生大会の審査員をやる。デモ走行も頼まれているが、井谷さんのようにかっこよくデモできるか少々不安。自分のもくろみとしては、ジャイロによる姿勢制御をご披露したい。斜め走行ができる箇所がたくさんあることを祈る。

■妄想
 とにかく今の状態じゃジャイロ走行は妄想にすぎない。頑張るしかない。
2002年11月02日(土)
■直線姿勢制御変更
  ジャイロによる直線姿勢制御が可能になった。まだ調整不足ではあるが、方法は確立できたと思う。気がつけば5時30分。今日はこれぐらいにして寝る。起きたら、各パラメータの調整をおこなう。
■起床
 10時半起床。外は秋晴れ、出かけるには最高の天気。今日の俺には関係ない、テンキーが友達。ひだすら調整。
2002年11月04日(月)
■学生大会
 審査委員という立場でじっくりと、みなさんのマウスを拝見させていただいた。勉強になる。うまく走らないマウスの理由を一台一台考えながら審査していた。同じことをやっていないか自分のマウスも再チェック。

■勝者は…
 予想通り、名古屋工学院の藤谷さんだった。おそく毎日遅くまで調整しているのであろう。中部大会で見たときよりも、さらに安定化し高速化している。すばらしい。私もうかうかしていられない。

■デモ走行
 デモ走行を3回行った。自分的にはいいチャンスだったのでエキスパート決勝を意識してデモを行った。正直、本気モードであった。1回目デモでは探索後、2回リタイア、4回目の勝負モードで8秒898 ここで5分間を使い切った。5分は厳しい

■デモ走行2
 そのあと2回ほどデモ走行を行ったが、9秒295以下のタイムがでない。最初のデモ走行で走れたモードでも壁に激突してしまう。しかも、同じところで… 何かある!!
2002年11月05日(火)
■再現実験
 昨日は、打ち上げに参加したため、すぐに就寝。6時半起床。さあ、マウスだ。問題は両壁がある、何でもない直進で壁に激突する事実。ブラックボックスデータの解析をする前に再現するか実験。両壁がある16区間の直線を作って、1区間直進→反転→1区間直進→反転→2区間直進→……→16区間直進 という走行コマンドを作ってテスト走行。なんということだ、ある距離になると壁に激突する。5回やって5回とも…  学生大会行ってよかった…  こんな走行実験は今までやったことがなかった。問題は何が起きているのかである。振動ジャイロの制御を入れたせいか、それとも東日本大会か潜んでいたバグなのか… これだからマウスはやめられない。次々と問題を突きつけてくる。そこらのロールプレイングゲームより1024倍おもしろい。
2002年11月06日(水)
■今頃タイヤを作り直している。
 走らせすぎた。タイヤの外側1mmのところに10mmに渡って亀裂ができた。卓球ラバーのスポンジを使用していた時と同じ現象。スポンジの時はしょうがないかと思っていたが、まさか、シリコンでも同じ現象が起こるとは思わなかった。急遽タイヤの製作。固まるまで2日。いよいよ楽しくなってきた。

■今頃電源関係を作り直している。
 爆弾を抱えたまま、全国大会に臨むわけに行かない。連日の走行で電源コネクタ20ピンのうち9本が折れていた。しかも、+側はわずか2ピンしか残っていない。丁寧に扱えば乗り切れるかもしれないが不安がつきまとう。決断。電源まわりを作りかえることにする。

■大改修
 電源まわりの改良は大改修である。マウスの底板。電池パック4個、充電器を作り変える。もう決めたことだ。迷いは禁物。気合をいれて実行するのみ。
2002年11月07日(木)
■改造終了
 大改造終了。木、金、土の三日間で最終パラメータ調整をおこなう。

■タイヤ
 タイヤは今日の午後に型から外す。硬化を早めるために暖房全開。

■探査モジュール
 タイヤができるまで探査モジュールを見直す。現バージョンの探索時間は平均160秒。120秒ぐらいで探査を終了すると楽なのだが…

■全力モード
 今日、明日は会社休み。1年間の成果に磨きをかける。
■不思議な感覚
 現状を考えると大ピンチなはずなのに、不思議と落ち着いている。中部大会をピークにマウスの性能が落ちてきている。学生大会では何でもない直線で壁に激突している。状況は最悪である。もちろん当時のソフトに戻せば、当時のスピードに戻るはずであるが今はそうはしない。速くなると信じて改造してきたこの2週間、間違っていないはずだ。まだバランスが悪いだけだ。不思議とあせりはない。あと3日でこの楽しいひとときが終わる。楽しもう…

■取りあえずの目標
 取りあえずの目標は明日の12時から試走会。11時に家を出る予定で行動する。あと27時間。寝る時間を7時間と考えても20時間マウスができる。すばらしい…
2002年11月10日(日)
■全国大会
 探索のみで終わり、結果は6位であった。私にとって初入賞。ちょっとうれしい、はずかしい。結果は残念であったが、競技会、いろいろなことがある。こんなものだろう。次回こそは…

■ニューテクノロジー賞
 井谷さんの新作、井藤さん、中島さん、韓国、シンガポールのDCマウスと技術的に見所が多かった大会。振動ジャイロによる姿勢制御だけじゃ今年はこの賞とは無縁と思っていましたが頂いてしまいました。受賞理由はこのホームページ。マイクロマウスの面白さを広げたことが評価されました。これも、この日記を読んでくださっているみなさまのおかげです。ありがとうこざいました。これからも、今までどおりマイペースで更新していきます。末永くよろしくお願い致します。

■運
 競技会は実力はもとより、運も必要である。探索のみで入賞できたのも運がよかったのだろう。不思議とかみさんが見に来ると運が強くなる。

■直線での失速
 競技会では、何でもない直線で壁に激突している。同じ場所で2回も… この現象は2日前の金曜日の試走会で既にわかっていたことだった。金曜、土曜と徹夜したがこの現象を回避することができなかった。情けない。会場では何度も再現するのに家の迷路では再現しない。ジレンマと戦いながら、自分なりのベストを尽くしたが、本大会でも同じ現象で涙をのむこととなった。爆弾を抱えたまま勝てるほど全国大会は甘くない。実力不足である。

■冷静になって考え見ると
 冷静になって考えてみると、直線に侵入する前の長い斜め区間はきれいに走行している。私の場合、直線も斜めを同じ加速テーブルを使用している。違いは制御方法だけである。ハード的な問題ではなく、ソフトに問題が潜んでいる可能性が高い。そう思うと、二日もかけてバグが見つけられなかったことになる。私的には大問題である…
2002年11月14日(木)
■RoboOne
 いよいよRoboOneモード。出遅れた分を取り戻さなければならない。とりあえずMetallicFighterをばらす。
 あちらこちらのフレームが曲がっている。戦いの激しさを物語っている。パワーアップ改造開始である。
2002年11月24日(日)
■はやいなー
 月日がたつのは早い。まだまだ余裕があると思っていたのに、もうすぐで講習会。資料を作らねば… いまさら気づいたが今月は30日まで。30日はRoboOneの講習会、1日はMicoroMouseの講習会。両方とも講師。あちゃー。まじでヤバイ。今週も仕事が忙しい。大会前でもないのに戦闘モードに入るしかない。
2002年11月26日(火)
■MicroMouse
 2月までは封印と思っていたが、みなさんに触発された。取りあえずSH7046でDCサーボを閉じてみた。どのくらい揺らいでいるかは測定していないが、指負荷でも回転数は一定。とりあえずサーボはかかっているようだ。よしよし
■MIKE1997DC
 ひさしぶりに5年前のマウスを引っ張り出した。よくできている。旋盤加工が面白くてしょうがない時期に作った作品。発注しようと思っていた部品を自作している。
 このマウスは何がいけなかったのだろう。CPUはSH7045、モータコントロールはFPGA,タイヤ径はΦ48、スポンジタイヤ、電池は単4ニッケル水素6本。スペックだけを見ると、井藤さんや中島さんの仕様とあまり違わない。
 ばらしてモータの型番を調べてみるる。たしか、賞品でもらったモータだ。今年と違って賞品のモータを選べなかった時代。検討中のDCモータと比較するためにエクセルに必要なデータを打ち込む。 なんということだ、検討していた17モータ中17番目。予想速度500mm/sec。これじゃ駄目だ。
■明日までに決断
 賞品のモータを明日までに選ばなくてはいけない。候補は 16G2R88-220E122BS8BM01 寝ながら考える。中島さんはどれにしたのだろう。

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