・まず許せないのはお前去年の12月にシャーロットに告白したんやなかったんかい!
付き合ってる彼女が出陣する裏で別の女に告白するジェナ助。まさに外道。しかも修羅場になるならまだしも、卒業前の選択でシャーリーを選ぶと「付き合ってた」という過去はなかったことにされてるらしい。いつの間に消滅したんですか?告白後の2人を描くという試みは面白いけどそれは告白の重みをきちんと踏まえてればの話。センチの主人公すら「好きだ」と言った相手とはちゃんとED迎えてるぜッ!
しかもシャーリーに好きだと言っておいて、卒業前の選択ひとつでやっぱりシャーロットを選ぶことも可能という外道ぶり。BF団でもここまでしないさァ!
・マークがらみの話。どういう決着がつくのかとワクワクしてたらオチがどうこう以前にオチてねぇ。
・あれだけドンパチやらかしといて「魔族と戦うようになったのはたまたまの成り行き」ってそりゃないでしょう…。妖精も結局何だったんだか。
・シャーリーの目的がシャーロットを救うことなら他にいくらでもやりようがあると思うのですが。なんだって出陣直前まで何ら行動を起こさずあまつさえジェナスのマネージャーやって2人の仲を裂くような真似までするのか理由が分かりません。
・個人的に転生ネタは嫌い。命とはたった一つのもの。死んだ人間がホイホイ転生するような話のどこに命の尊さがあるというのか。
・しかも転生&タイムスリップの理由が「神様」って…小学生向けの話かい!ファンタジーで理由付けが「神様」なんてのは一番やっちゃいけない事だと思う。どんな事でも可能になるから。もっとも単位の設定がしてあるくらいだから神についても詳細な設定があるのかもしれないが、いきなりあんな話ではご都合主義以外の何物にも思えない。
・時間移動者のお約束で、歴史が変わったときには徐々に姿が消えていき泣かせてくれるのかと思っていたが(ex.のび太と鉄人兵団)、「バトルのどさくさで行方不明」。おいおいおいおい。
・そしてラスト。顔と名前が同じだって、人格と記憶が違うならそれは別人だろう?少なくとも少しの間学園生活を共にしたシャーリー・テンプルトンはどこにもいなくなった訳だろう?シャーリーも、シャーリーが命を賭けてまで守ろうとしたシャーロットの幸せもちっとも救われないまま、助かったのはジェナスの自己満足だけか!

しかし前にも書いた通りキャラクターとしてのシャーリーは好き(^^; 格好いいっす。EDの同名シャーリーも。










































「クマと戦っても勝てるね」(だっけ?)という言葉への反応。他のギャルゲーの女の子なら「これでも女の子なのに」とか女々しく傷つくのがほとんどですが(まあそれはそれでいいんですが)、ティカは「まあね」と自然体。誇り高い人には引かれるものであります。
ラストも「食事は分担」と男女平等。意図的にそう書かれてるっぽいですが、何だかんだでこういうジャンルって前時代的だったから新鮮で良い良い良い。
実は王女な展開は…まあそう言われればそんな気もしないでもないからそう違和感はなかった(^^; 問題は父親の国王。
死ぬ間際にいい奴になるんじゃねぇ。((c)ながいけん)
何だかなぁ。殺された人たちの立場は? ハッキリ言って死んで当然の野郎としか思えなかったのでティカの涙にも共感できなかった。ちなみに1回目はこんな奴の仇など取ることはないだろうとティカを止めたらバッドEDだった…。
戻ってきたときの大きい絵に感動。




私家製シナリオ↓

ついに始まった競技大会。しかし人混みの中で長身の青年に声をかけられる。
「姉さん!?姉さんじゃないか!」
「う!ちっ違う別人だ!」
隠れようとするティカ。そして青年の後ろには厳格そうな親父が。
実はティカの父親はその筋では有名な剣豪だった。ティカも父の跡を継ごうとしていたがあっさり弟に抜かれ、ショックで家出して魔導学院に流れ着いたのである。
「ティカ…いいのかそれで?」
「ジ、ジェナスには関係ないだろ!ほっといてくれ!」
大会は順調に進み、修行の甲斐あってあの嫌な先輩にも打ち勝つティカ。しかし弟の試合を見て顔面蒼白。父のもとで剣に打ち込んでいた弟ははるかに上を行っていた…。
決勝前夜、ジェナスに稽古の相手を頼むティカ。
「何言ってんだよお前!明日に備えて早く寝ろっ!」
「寝てられるか!勝たなきゃ駄目なんだ、勝たなきゃ…」
「何焦ってんだよ!」
「焦ってなんかないッ!」
そこへ通りがかった親父。
「と、父さん!」
無視して通り過ぎようとする父に、ティカの心が爆発する。
「いつもそうだッ!あなたは…あなたは私なんか見てくれないんだ!」
「まだ分からんのか…」
「え?」
「小さいというのだ、馬鹿者!!」
去る父の背を呆然と見つめるしかないティカ&ジェナス。何がだ。器が小さいというのか!迷えるまま夜は明け、ついに決勝が始まった。案の定防戦一方のティカ。気ばかり焦って動きも鈍い。
「残念だけど…。今の姉さんには負ける気がしない」
「だ…、黙れぇぇッ!」
大振りは難なくかわされ、地面に倒れ伏すティカ。惨めだ。今度こそ父に見捨てられる。もう二度と見てくれない、二度と…
「立て!ティカ!!」
誰だ…。ジェナス?
「立てよっ!こんな事で終わりなのか!?お前は…お前の剣は親父さんの機嫌を取るためのものなのか!そんな小さな事のために戦ってたんじゃないだろッ!」
「ジェナス…」
「そうですよティカせんぱい!あんなに努力してたじゃないですか!」
「ティカさん、がんばって!」
「まだ試合はわかりませんわ!」
マーシャが、オリビアが、アリアンが。それにベスタ、イーフィー、ミック、レイカ、シャーロット、スタンリー、牧場のじいさん…。みんながティカに声援を送ってくれる。そうだ…そうだっ!何で今まで忘れていた!
立ち上がったティカ。吹っ切れたように迷いはない。
「うむ…。いい目だ」
誰ともなく呟く親父。それも聞こえぬまま、ティカはゆっくりと剣を構える。
「そう、忘れてた。剣の強さは心の強さ。私の弱い心で勝てるはずがなかった…。でも今は違う!この学院で得たものが私にはある!」
「わかった姉さん。この俺もあくまで一介の剣士としてお相手しよう。相手にとって不足なし!」
「いざ尋常に!」
「勝負ッ!!」
互いの渾身を込めた、最後の一撃が交差する!耳をつんざく刃の音!
…数瞬の後、弟の剣が地に突き刺さった。
「そこまで!優勝は、ティカ・ネドラン!」
わき上がる歓声。呆然と自分の手を見るティカ。
「か…勝ったのか…」
「そうだよティカ!おまえの優勝だ!」
「わわわっ!ジェ、ジェナスっ!」
思わず闘場に飛び出してティカに抱きつくジェナス。それに続いた仲間たちも手に手にティカを叩いて祝福する。
「ティカせんぱい、すごいですぅぅぅ!」
「やったね!おめでとう!」
「それでこそ魔導探求会の一員であるっ!」
一方の弟は、父の前へと歩いていった。
「…また一から修行のし直しだ」
「はい…」
「と、父さん!」
そのまま去ろうとする父を呼び止めるティカ。父は振り返らぬまま言った。
「ティカよ、いつまでもわしの背中など見るな…。お前にはもっと大きいものが見えるはずだ。お前の目にはな」
「父さん…」
剣の強さは心の強さ。ティカは姿勢を正すと、父と弟に一礼するのだった。
「ありがとうございました!」

「よーっし!サヴォールで大宴会だぁ!」
「先輩〜。宴会がしたいだけじゃないんスか?」
「何を当たり前のことを言ってるのだねベスタ君!」
まだ信じられないように足が地に着いてないティカに、歩み寄るジェナス。
「やったな、ティカ」
「あ、ああ。…うん。ありがとう、ジェナスのお陰だよ」
「そんな事ないさ」
仲間たちに囲まれて、ティカは坂道を歩いていくのでした。

(おわり)


これもありきたりやね(^^;