○REV さん
- 01 しらゆめ (採点:6)
- 主題は普遍的。文はもう少し。
- 02 お兄はタマゴを二個入れる (採点:7)
- 兄と妹。日常の一コマ、という形式。会話主体でテンポの良い進行。
- 03 Nの意見 (採点:8)
- 人間にS極とN極があったら、という仮定がおもしろい。また、ちょっともってまわった文章の装飾も良好。冗長さを出している部分と、緊張感を漂わせている部分の対比も良好。
- 04 クロ (採点:7)
- 文章は綺麗。時折、解釈が困難なフレーズがある。けど、なにか大きなものを感じさせるので7点。
- 05 イヌ×ネコ (採点:7)
- 割と、綺麗な文章。飾った文章はちょっと読みにくいかな。
クールさの訳は、「僕」の背伸びした態度に求めていいのかな。
素っ気無さは、照れ、で。
ハンマーが、人間を振り回すという比喩は、初見。
- 06 氷桜 (採点:7)
- ちょいミス。ミスとしては、偶然がかなり多め。
一人称視点かと思っていたけど、そうではなかったらしい。
- 07 空は暁の果て (採点:8)
- 文章は綺麗。夕日を通して接続する、若者の不安。
いいモチーフと、まとまったラストシーン。追いかけて、追いかけられることで確認する絆っていいですね。
最後の一文も、全体の締めにはふさわしい
のだった。
- 08 Go on, dogs. (採点:9)
- 完成度は高いので9点。
テーマそのものについて考えることがないわけではないけれど、設定したテーマとその解決のプロセスは良い。
ちょっとメモを貼っておきますね。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/eisei/d_suteki/suindex.html
- 09 合わせ鏡の悪魔 (採点:9)
- これも完成度は高い。それに面白かった。9点。
・
だれかさん:「おい、いま午前零時じゃないぞ」
悪魔 :「漏れはGMTで動いてるんだ」
・
だれかさん:「ここに合わせ鏡なんてないぞ」
悪魔 :「あっちみな」
だれかさん:「?」
悪魔 :「お前の角膜表面とガラスで合わせ鏡成立wwww」
・
悪魔 :「はい、魂を回収に来た私が通りますよ」
だれかさん;「まだ願い一つだけじゃん。ソースうp」
悪魔 :「コロス、ツブス、キリサク、はい三つ」
さすが悪魔。
- 10 ローカル (採点:8)
- いい話なので8点。
言葉の選び方は、ちょっと首を傾げる所はある。
耳障りよい音楽とか。良い臭い、みたいな。人称のばらつき、も。
マッキーを、チカは救済することができず、私には可能であった。
そんな物語と思われるが、プロセスの記述が少なめなのが惜しい。
- 11 誰も知らないお話 (採点:8)
- 細かな部分で気になる点はあるが、完成度は高い。
なんで、この話を聞かせたのか、その点と前フリとの整合性があればもうちょっと。
- 12 ラストパス (採点:9)
- きれいで、よどみがなくて、抑揚がはっきりしている文章。
心情を描くという点は成功していると思う。
- 13 僕のデートプラン (採点:5)
- ・一人称だけど、形容が三人称的
・オチが欲しいところ。
おかゆ氏あたりの文章が目標なのだろうか。
- 14 札幌-神戸殺人ライン (採点:5)
- オチは?
- 15 中に人 (採点:7)
- 文章は良好。
役割を果たそうとする中の人、は、好きなモチーフ。
後半は、共感するに至らず。
- 16 オセロ (採点:7)
- 文章は割りと良い。
自分の夢を、他人に押し付ける態度は共感できない。
描かれていない内幕があって、円滑な移行がなされていたのかもしれないけど。
・カメラマン、って、「なる」ものだったっけ?
- 17 虹の裏側には六十億の僕がいて (採点:9)
- 文章は良好。ところどころ突っかかる箇所があるが、これはアクセントに、故意につっかけているのだと理解している。
セカイの果てを探しに走るお話しは大好きです。
9点。
- 18 赤い糸 (採点:6)
- 「俺」が追い詰められていく過程は良好。背筋がちょっと寒くなった。
ラストは、能力者バトル風。改心の理由は不明。
- 19 パーフェクトチェリーブロッサム (採点:8)
- 凄く完成度が高いとは思うのだが、自分としては、事件のあらましを具体的に書いて欲しい。
- 20 階段 (採点:7)
- オチがないオチ、というのもこれはこれでいいのかも。
文章は若めだが、若さを感じさせていいのかも。
- 21 休みの日には君と2人で。 (採点:6)
- 一シーン。物語としては、シーンの向こう側のなにかとか、オチとか、そういうものが欲しかったり。
- 22 The Blue Nowhere (採点:8)
- 手を差し伸べること。
描き方は良好。
- 23 モノクローム (採点:8)
- ネタと展開は良好。
感感俺俺。
- 24 何度でも (採点:6)
- 桜に仮託した何か。そのへんの繋がりが弱め。
- 25 窓から桜の見える部屋で、義肢義肢軋む音は病まない。 (採点:7)
- 他人のモノとなるひとへの、届けられない想い、というのも好きなシチュエーション。首吊り死体の比喩は、ちょっと分からなかった。文章は装飾が多め、ちょっとこなれていない印象。
- 26 ロバ耳成人 (採点:6)
- もしかして、寓話なのだろうか。
- 27 掃除はきちんとやりましょう (採点:6)
- 会話文が多い軽快な進行。二次創作のような作品。
- 28 サクラ (採点:8)
- DVの連鎖と、サクラにまつわる伝奇な話。後者は明示されておらず、説明がほしいところ。
- 29 「わたしの人生」 (採点:採点なし)
- 保留
- 30 こそばゆい愛 (採点:9)
- 倒錯した雰囲気がグッドです。「不器用な想い」の描写がサイコー。
- 31 雪が舞い落ちる。 (採点:6)
- 詩。大地くんの発想には共感できない。小説であるとするなら、雪に見せられた大地くんが、雪と同一化するためにとる行為の意外性がテーマだと思われるが、そんなに雪が好きなら北海道に行けばいいのにとおもた。
- 32 おしかけエレジー (採点:8)
- このくらいな分量で、このネタだと、星新一的なSFっぽいオチが似合うとおもうけど、それだと世界観がぶっ飛ぶので無理っぽい。どちらかというと、この先のすったもんだが見たいところ。
- 33 上陸前夜 (採点:7)
- 冒頭の文章は感激が伝わり○。なにかのプロローグであり、ドラマ希望。
- 34 五万五千三百七十八番のお姉ちゃんへ (採点:9)
- きちんとした作品構成。このまま、少年誌別冊で探偵漫画の原作にしてもいいくらいと思う。
ちなみに、「実は悪意の手紙なのだが、主人公の機転で善意の手紙に読み替えた」という展開を期待したのは私だけ?
- 35 月とマフラー (採点:9)
- キレイな物語。タイトルも○。
- 36 『Happy Century!!』 (採点:9)
- 装飾がちょっとキツめだけど、面白かった。セカイとの対立、というテーマは好きだし、「あたし」の解答も共感できる。主人公の人物造型にも好感。
- 37 水槽の中の吸血鬼 (採点:7)
- サナトリウム、いつの言葉だよと思ったけど、実は一般的な療養所という意味らしい。最後の三行が、ちょっと曖昧な風味。風呂敷の畳み方は模索中と考えておく。自分の施設の住人を、吸血鬼に例える職員は、人間としてどうかと思う。
ATのように、xpを想定しているのかな?それとも、本当に灰になってしまうのかしら。
- 38 不幸が輪になって踊ってる (採点:6)
- オチなしというオチ。高等技法かと。
- 39 不味しんぼ (採点:9)
- オチが美味い。いや、上手い。手段と目的と結果が乖離した男の悲劇。機内誌に掲載されていても不思議ではない、っていう感じ。あ、機内誌だと不味いはタブー?
- 40 文字男君 (採点:7)
- ちょっとメタっぽい話。牛の首、という怪談を思い出した。
- 41 自転車の乗り方 (採点:9)
- 最初の3行で好きになった。映像的というかなんというか。青春のヒトコマ、写真でもビデオでもマンガでも一枚絵でもいいものだ。ピース!
- 42 『シリーズわくわく昆虫奇想天外〜ニホンミツバチ対スズメバチ編〜』 (採点:6)
- …JoJoコラ?
感動を与えようとしているのか、それとも感動的な話をネタにしたパロディーなのか、水準が分かりづらい。後者と判断しておく。
- 43 夏片光 (採点:6)
- 彼女の正体が、もう少し分かりやすいといいかな。妹との別離、夏の線路。関連性の記述がもう少しほしかった。
- 44 オペレーション! 昼食を確保せよ! (採点:6)
- 二次創作系な文章。
- 45 駆け抜けろ、青春 (採点:6)
- 追い抜いたハズシ具合が主眼なのだろうか。
- 46 空が空から落ちてきた。 (採点:8)
- 失われた、高いものへの憧憬。ラストがカラフル。そういえば、「空の中」という小説もあったな。
- 47 Your hand, in my hand. (採点:8)
- ネタ、オチも良好。深夜テレビの恐怖番組用に。オチは最後に明かされる方が好み。リアリティーには言及しない。
- 48 ある絵描きの手帳 (採点:8)
- 少女と画家の心温まる話。ちょっと不思議な読後感を感じる。感感私私。
- 49 波に乗れる日 (採点:7)
- 岩海苔??。最後の一行が面白い。
- 50 ジャパニーズ・ゲイシャ・ガールは笑わない。 (採点:6)
- 煙幕張りまくりの中で垣間見る、真摯な想い。DQNは嫌いなのでこの点数。
- 51 淘汰 (採点:6)
- 着眼点は面白い。しかし、その女性シンガー以外の人間には言葉を話す資格が無いと言う点には疑問。
タイトルと本文の関係は如何なるものか。
- 52 天使の灰 (採点:10)
- 見事外される。ジェットコースターで落とされる、お化け屋敷で驚かされる。これぞショートショート、という評価。
- 53 澄空、流れる雲の下で (採点:6)
- プロローグ。
- 54 さよなら電波塔 (採点:7)
- ラジオからの姉の声、というアイディア駆動型な御話
- 55 A new honey moon. (採点:6)
- 婚約者オチ。
- 56 さくらんぼな季節 (採点:7)
- アナグラムな青春。
- 57 『In My Life』 (採点:8)
- いい御話。これを読むと、in my life をまた聞きたくなった。どこかにある筈なのだが。最終段が、ちょっと駆け足な印象。
- 58 お花見 (採点:7)
- 小さな「大人」が大きな「コドモ」を癒す御話。
- 59 15時の十三駅で (採点:7)
- 小林勝太が、どちらの恋人だったか、ちょっと迷った。
最終段、憂鬱になった理由と、考えた内容がちょっと不明。
- 60 無邪気なレヴィヤタン (採点:8)
- 文章は良好。滅びの風景、人間というものを超越した存在、に奇妙な爽快感を感じる。
- 61 ラストダンス (採点:8)
- ステップの合わない二人の物語。ダンスをするのね。この二人。最後の一行、解釈に時間が掛かった。
- 62 LIMIT 10. (採点:9)
- 場面転換の小気味よさ、疾走感が感じられて良い。
- 63 すなふに捧ぐ秘伝の油揚げ (採点:6)
- テーマは何でしょうか。
- 64 グングニル〜B線上の君の夢〜 (採点:6)
- あっちのポルノと、こっちのポルノとダブルミーニングオチ、なのね。
- 65 閉鎖空間 (採点:7)
- きっぱり親友なのは、ちょっと残念。
- 66 陸の孤島 (採点:8)
- 文学的、な方に分類されるのか。水の中に独り佇む少女の姿が心のどこかに響く。
- 67 真夏の夜想 (採点:7)
- 最後の一文は、ちょっと駆け足っぽいかな。
- 68 パーティードレス (採点:7)
- もっと長い物語の、フラグメント、な印象。ヒロインは、ルガーテの方なのか。
- 69 ばけねこ (採点:6)
- 日常のヒトコマ。波風もオチも少なめな方向で。
- 70 荷物整理はお早めに (採点:6)
- ギャルゲのプロローグ?
- 71 霧 (採点:8)
- 良くまとまった御話。読後感も良好。
- 72 悪人談義 (採点:6)
- ちょいメタなヒーローもの。「演技」と「現実」の対比は可能なのだろうか。
- 73 昔、こんなことがあった (採点:6)
- 投げっぱなしオチ?
- 74 約束という悲しき戒め (採点:8)
- 共依存的題材を、言葉の入れ換えでオチをつけている。その対比が○
メモ
http://www.family21.jp/test/scale.cgi
- 75 彼女と天気予報と雨のにおい (採点:8)
- アクシデントが人生に華を添えるというテーマには、完全に同意できないところがあるが、展開と描写と会話は好き。霧吹きイベントは初見。
- 76 Good Night …… (採点:8)
- 3通目の発信者、の正体。が、ちょっと意外で、そこへの構成もよい。
- 77 世界に一人だけの自分 (採点:7)
- 設定は面白い。only one, への皮肉がテーマだと思ったけど、それはミスリーディングだったか。下から7行目、視点が急に変わってびっくり。
- 78 間抜列車 (採点:9)
- 綺麗にオチがついた、ちょっと自己言及風味な作品。
- 79 ハチミツ (採点:9)
- かなりできのいい、いい話。ただいい話、に終わらず、現在から過去への、話の持っていきかたが絶妙。
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