<エピローグ>
かくして事件は見事解決! 若葉のパンの極甘さに気持ち悪くなりながらも、今は楽しい請求の時間っと。
「まー前のパンは取り戻せなかったけど、最後のパンは無事だったし謎は解けたし、合計して金貨60枚いただきまーす」
「やはり高いと思うぞ…」
「なんてこと言うのリリトっ!リラさんの名推理のおかげなんだもの。60枚でも安いくらいですっ!」
「そうそう、大安売りなのよん」
「ああっなんていい人なんでしょう。わたしリラさんのこと宣伝しますっ!たったの金貨60枚で事件を解決してくれたって!」
「え゛」
「おお、それはいい考えだ」
「あ、いや、えーと、何言ってんのよ一緒に旅した仲じゃない!大まけにまけて30枚でいいわっ!!」
「本当ですかっ!ああ…いい人すぎて涙がこぼれそうです…」
「ははは…はぁ」
結局相場通りの金額を受け取ったあたし。でもま、解決は解決。礼を言いながら立ち去る若葉とリリトを見送って、あたしは満足して窓を開けた。
パーリアの街に平和が戻る。すぐまた事件は起こるだろうけど…その時はこの!私立探偵リラ・マイムがどんな難題もスパッと解決!よねっ。
<END>
「そうだーっ。お礼に今度パンが焼けたらリラさんに差し上げますねーーっ!」
「いらんっ!!」
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