「立火がお歌の練習やら衣装作りやらやってる間も、こっちは体動かしてたんや!」
「ぐっ……!」
「しょせんスクールアイドルなんて、運動部にも文化部にもなれないどっちつかずの半端者! 純粋な運動部員に勝てるわけがない!」
「や……やかましいねん! 黙って戦え!」

 高一の頃、二人の運動神経は互角だった。
 その後の二年間、景子から見れば、チャラチャラしたアイドルなんかにうつつを抜かしていたから、立火は相対的に劣化したのだ。
 その憤りを込めて、景子の攻撃はどんどん激しくなる。

「景子せんぱーい! さっすがー!」

 ギャラリーの一隅から上がる声に、ハラハラしながら見ていた桜夜の視線が向く。

「あいつら新体操部員やな。みんな、私らも声出そ!」


<第8話「藤上姫水争奪戦」 パート4「ハリセンの戦士」>