−セクシーアーティスト外伝−すごいよ!彩子さん(2): BY 火引ショーン
八月某日…
新たに古式ゆかりがメンバーに加わったセクシーアート部は、近くの駅前に集まっていた。
「あの・・・お食事会楽しみですね・・・」
「え?メグ、みんなで遊園地に行くんじゃないの?」
「私はガーギー展を観に美術館って聞いたけど・・・」
「何でみんな情報が違うの?」
「どうりでみんな格好が違うのね・・・」
「ガーギーでしょ?」
「あの・・・お食事会・・・」
「まあまあ、二人とも・・・彩ちゃんと古式さんが来るのを待ちましょう。来ればわかるわ!」
・・・・・(数分経過)・・・・・
「ハーイ!」
「おはようございます〜」
「・・・・・・・・・」
その時、古式さんはセーターにジーンズ、彩子はコック帽をかぶり、
イチゴTシャツにいつもの肩の物をつけ、短パンをはき、かつ肩からリュックを背負っていた・・・
(わからーーーーん!)(ガビーーーーン!)
「ソーリー、古式さんがおしゃれに気をつかってたから・・・」
「申し訳ございません〜」
「彩ちゃん、それはいいんだけど、今日は何処に行くの?」
「WHY?何処って・・・ハイキングよ?言わなかった?」
「ガーギー展って聞いたけど・・・」
「あの・・・お食事会・・・」
「遊園地じゃないの?」
「really?そんな事言っちゃった?・・・じゃ、行きましょう。」
「待てーーーーー! ! !」
「♪君をしこたまLOVEしてる☆
マジでぞっこんKOIしてる☆
『ところでさあ・・・昔ドラえもんって「なのら」って言ってなかったっけ・・・?』
ラブラブランチラブラブドゥビドゥバァ〜〜☆」
「歌うなーーーーーー!!(ガビーーーン!)」
・・・数時間後、一同は山道を歩いていた・・・・
「♪バトラー!バトラー!ポリスメ〜〜〜ン!昆虫が大好きィ〜!」
「・・・まだ歌ってる・・・」
「・・・あの・・あとどれくらいでしょうかね・・・」
「2キロ・・・いや、4キロはありそうね・・・」
その後、ワラ人形部の予想に反して13キロ歩いた地点で、ようやく・・・・・
迷ったことに気付いた・・・・・
「あら?・・・この辺だと思ったんだけどねぇ・・・」
「あの〜、一体何処に行きたいのですか〜?」
「昔、スケッチに来た所で、河原があったと思ったんだけど・・・
でも・・・もしかしたら遭難しちゃったりして!(プーッ!)
HAHAHAHAHAHAHA!」
「何よその明るさはーーーーー!」
「じょ、冗談じゃないわよーーー!」
「ハハハ!ソーリーソーリー!ハハハハハハ・・・ハハ・・・
・・・・・・ホントに・・・・・ソーリー・・・・・・」
「・・・・よ、よしてよ・・・」
「・・・こ、根性よ・・・・・・」
・・・よけい恐かった・・・
「・・・あの〜、あちらでは・・・」
「え?ユーには解るの?」
「こっちから水さんが呼んでいるので・・・」
「really?本当に?」
「古式さん・・・うかつに動くとかえって危険じゃ・・・」
「・・・大丈夫ですよ〜・・・・(ボソッ)多分・・・」
(・・・・・何てウソくささなの・・・・・)
しかし数分後・・・
「わあ・・・・」
「本当にあったわ・・・!」
「それっ!」(バシャッ!)
「あっ!やったなメグぅ!」
「エイッ!根性ウォーターよ!」
「アハハハハ・・・!」
「サンキュー、古式さん!おかげで助かったわ!」
「いいえ、私も昔この辺に来たことがあるので・・・(ニコニコ)」
「なんだァ・・・それならそうと早く言ってくれればいいのに・・・
さてと・・・HEY!さっそく昼食を作りましょう!」
「やったー!」
「お料理なら任せて!」
「みんなでゴージャスにカレーを作りましょう!」
「道具はここにありますよ〜」
「よーし!根性よ!」
「クリナップ・クリンミセスよ!」
「OK!レッツ・クッキング!」
こうして、皆でカレー作りが始まった。
そして1時間後・・・
「出来たー!」
「ビューティフル!」
「あの・・ご飯は自分でよそって下さいね・・・」
「メグ!たくさん食べるわよ〜!」
「彩ちゃん!早くカレー持ってきてよ!!」
「・・・(キュピ〜ン)・・・」
「・・・・・」
「・・キュピーンって・・ま、まさか彩ちゃん・・・」
(1人で食べるつもりじゃあ・・・・!)
「・・あ、彩ちゃん!」
「は、はやまらないでっ!」
(シュゥウウウウウウウウ!)
「!?」
(ブワッ!!)
「・・あっ!」
(フワフワフワフワ・・・)
「飛んでるーーーー!(ガビーーーーン!)」
「と・・・とにかく追いましょう!」
「あ、あの・・・ハンカチとちり紙・・・」
「お弁当作らなくていいのっ!?」
「あの〜、落ち着いたらいかかですか〜?鳥さんだって飛んでるんですよ〜」
「・・・う、うん・・・」
「・・・ほ、ほら、カレーがこぼれて目印になってるから行きましょう!」
「う、うん、沙希ちゃん・・・」
(彩子さん、一人占めはさせませんよ〜・・・)
数分後・・・
(ススススス・・・)
「着地するわ!」
「急ぎましょう!」
(タッタッタッタッ・・・・・)
「・・・・・・・・」
「・・・(キラーン☆)・・・」
「?」
「%$&」*:@%%%%%」
「あの・・・なにを喋っているんでしょう・・・」
「・・・・・・・・(ゴクリ)」
(ゴゴゴゴゴ・・・・・!)
「!!岩壁が!」
(スウ・・・・)
「入っていったわ!」
「行きましょう!」
(ドキドキドキドキ・・・)
「わっ!?(ドキーーーン!)」
「WHAT!!?脅かさないでよーーー!」
「で・・・でも一体どうしたの彩ちゃん?」
「それが分からないのよ・・・気がついたらここに立ってて・・・」
(カランカランカラン!パタパタパタパタ・・・)
「!」
(な・・・何かいる!)
−−−−−−−−−−−
(後編)
「・・・空になってる・・・」
「一体、何が・・・」
「あら?何かいますよ〜?」
(ササッ!)
「もしかして・・・」
「あれが・・・彩子さんを・・・?」
「・・・行くわよ!HURRY UP!」
(タッタッタッタッ・・・)
「・・・・・・・・・」
『番長喫茶 袖龍』《番
「・・・何なの?このドアは・・・」
「こ、これは・・・袖龍・・・!」
「え?」
「番長喫茶・・・袖龍!!!・・・と書いてあるわ・・・」
「読んだだけなのーっ!(ガビーーーン!)」
「まぎらわしーーっ!(ガビーーーン!)」
「とにかく入ってみましょう!」
(ギィイイイ・・・)
「???」
「な・・・何?変なメーターがいっぱい・・・」
「あの・・・宇宙船みたいですね・・・」
「ノンノン、これは・・・番長喫茶よ・・・」
「それは違うーーー!(ガビーーン!)」
「あの〜・・・あそこに何かいるようですよ〜?」
「えっ!」
「!」
(モゾモゾモゾ・・・)
「う・・・動いてる・・・」
「あ・・あの・・・何ですか?」
(ドキドキドキドキ・・・)
「め・・・『めそ』よ・・・!」
「めそーーーーー!!?(ガビーーーン!)」
・・・クルリ・・・
「ホゲ〜〜〜?(キュピリ〜ン☆)」
一見可愛いその顔は、鼻と目つきがちょっとあやしかった・・・
「・・・(か・・かわいい!)・・・」
「かわいいですね〜」
「め・・・めそってこれだったの?」
「ウフフ・・・おいでメソちゃーーーん!」
「ホゲ?(くりっ)」
・・・・(キュン☆)・・・・
「た・・・たまらないわ・・・」
「ドキドキものね・・・・」
「ホ・・・ホワイ!?どこがかわいいのーーー!」
「え・・・だってこんなにかわいいじゃないの☆」
「NO!少しもかわいくないわ!」
「ど・・・どうかしてるわよ彩ちゃん!ほら、彩ちゃんのせいで警戒してるじゃない!」
「おいでメソちゃーん☆メソちゃーん☆・・・ん?(カサカサ・・・)
何これ?服かしら・・・?」
「(ビクッ!)チェストーーー!(ギラッ!)」
シュババッ!
「!!」
「え!?」
「フーーーッ!フーーーッ!フーーーッ!・・・・・・・
・・・・・(スッ)・・・ムキュ☆(くり〜〜〜ん☆)」
(な・・・何かあやしい・・・・でも可愛い☆)
「い・・・いけない!私、ちょっとおどかしちゃったみたいね・・・」
「あ、あの・・おどかしちゃったね・・・」
「だ・・・駄目よ詩織ちゃーん!」
(ウフフフフフ・・・・)
「あの・・この子連れてかえりませんか?」
「そうですねぇ〜・・・ワラ人形部のペットにしましょうか〜?」
「NO!駄目よ!いけないわ!
そんなに青くて立派なヒゲ様を、そんな額のわけわからない所にムダ生やしするなんてアンビリーバブルよ!」
「・・・そ、そんな理由で彩ちゃん・・・」
「・・・どうでもいいじゃないの・・・」
「ノンノン!よくないわ!ヒゲシップにのっとってないわ!」
「ホゲ〜?」
「あっ・・・(ヒョイ)
可愛い・・・あの、やっぱり可愛いですよ・・・(キュン☆)」
「ほら、見てよ彩ちゃん!」
「あんなにメグになついちゃって、可愛いじゃないの!」
「ウフフフフ・・・」
「フフフ・・・・?」
「フフフフ・・・ん!?」
チラッ・・・
「ファスナーついてるーーー!(ガビーーーン!)」
「め・・・メグ気をつけてーーー!!!」
「せ・・・背中にファスナーついてるわよーーー!」
「・・・えっ?ファ・・・ファスナー?」
「(!)ふんがあ!」
バシッ!シュザザァ!
「フーーーッ!フーーーッ!」
「・・・!?」
「(ハッ!)・・・・・モグ?(キュピーン☆)」
(あやしい・・・
あやしい!
あやしいーーーーー!!! )
「あ・・あの・・・大声出したから驚いただけじゃ・・・」
「で、でもメグ・・・
背中にファスナーついてるのよ・・・」
「絶対に怪しいわ!」
「危ない生き物かもしれないわ・・・」
「あ・・あの・・・中身はもっとかわいいんじゃ・・・」
「・・・それはたぶんないわ・・・」
「で・・でも・・・」
「しょうがないわ・・・あきらめましょう・・・」
「そうですよ〜!あれはろくでなしですよ〜!」
「OK・・・じゃ、行きましょう・・・」
「さよなら、メソ君・・・」
「あの・・ごめんなさい・・・」
・・・パタン・・・
「・・・・ホゲ?」
キィ・・・
「・・・(ヒョコヒョコ・・)フキーーーーーー!」
ザッ・・・・ザッ・・・・
「・・・・・・・・・・・」
「ンキュー・・・ムキュー・・・(ヒョコヒョコ・・・)・・・ホグッ!(バタッ!)」
「!?」
「(ムクリ・・)キュウーー・・・キュウーー・・」
「か・・・構わないで!行くわよみんな!」
「・・・・・」
「ホキューーーン・・・キュウーーーン・・・
キュウーー!キュウーー!キュウーー・・」
「・・・・・」
「・・・・・(クルッ!)」
「コンチクショー!やっぱり・・・大好きよー!」
「もう離さないわメソちゃん!」
「行きましょう!私達と一緒に!」
「(ガビーーーン)・・・・
SHIT!もう勝手にしなさい!」
「やったわ!部長の許しが出たわ!」
「おめでとうメソちゃん!」
パチパチパチ・・・
かくして、ワラ人形部一同に新たなあやしい仲間が加わったとさ・・・
(続く)