○2% さん
- 02 お兄はタマゴを二個入れる (採点:7)
- 軽めのコメディっぽく始めておいて、ラストは泣き系――といってしまうとよくあるパターンなんですが(今回、兄妹モノが多いですしね)、会話が割と良い味を出していてさらりと読めました。「卵は片手で」とか。あと、泣き要素が押し付けがましくなく謙虚なのも好印象です。
- 03 Nの意見 (採点:6)
- 設定が面白いので、タイトルを何とかもう一捻りしてほしかった、の一言です。
- 04 クロ (採点:9)
- 中盤までシーンの流れを把握できず苦労しましたが、終盤でしっかり繋がって爽快でした。10KBならではの上手い構成だと思います。
- 05 イヌ×ネコ (採点:6)
- ゴ、ゴムを外す前にメガネを外してくださいよぅ……
- 06 氷桜 (採点:7)
- 10KBだとギリギリかもしれませんが、犯人が単なる記号になってしまっていて人格を感じられないのが若干残念です。
- 07 空は暁の果て (採点:9)
- 何やら非常に読みやすい文章でした。明朗快活で読書好きな女の子は良いですねぇ……
- 08 Go on, dogs. (採点:8)
- 芝居がかった台詞回しが渋い空気を演出していて好印象です。
- 09 合わせ鏡の悪魔 (採点:7)
- 個人的な好みなんですが、「ユミの瞳に、悪魔がいた。」までで終わってほしかったかなぁ、と。
- 10 ローカル (採点:6)
- 何やら色々と想像の余地があって、背景を思い浮かべながら読むと楽しい作品ですね。
- 11 誰も知らないお話 (採点:9)
- 若干書きすぎかなぁ…とも思いますが、この手のストーリーは大好きです。戦争とか侍女とか、おばあちゃんの昔語りとか。
- 13 僕のデートプラン (採点:9)
- 「僕」が可愛い!! 「若いカップル」には「君の方が若いだろ」とツッコミを入れたくなりましたが。
- 14 札幌-神戸殺人ライン (採点:8)
- タイトルと冒頭の雰囲気からオチを想像できてしまったのですが、ラストの「平和だなあ」にものすごく和んでしまったので高得点を。
- 16 オセロ (採点:8)
- どこかで読んだことのあるパターンだなぁ……とも思うんですが、これに「オセロ」と題を打てるセンスが羨ましいです。
- 17 虹の裏側には六十億の僕がいて (採点:8)
- 何やら色々ありえねー描写と展開だと思うんですが、二人が協力して虹の場所へ案内するシチュエーションがすこぶる青春で爽快でした。
- 18 赤い糸 (採点:6)
- あ、赤い糸でここまでスプラッタになるとは……怖いよぅ。
- 19 パーフェクトチェリーブロッサム (採点:6)
- 時代モノは大好きなんですが……これはちょっと内容を把握できませんでした。ごめんなさい。
- 23 モノクローム (採点:8)
- どこぞの文芸部誌に載っていそうなタイプのおはなしですが、やっぱり好きです、こういうの。後輩が可愛いし。
- 25 窓から桜の見える部屋で、義肢義肢軋む音は病まない。 (採点:7)
- とにもかくにも、台詞回しのセンスが最高でした。「桜の木の下に」なんて書いてあっても雰囲気が固くならず「こすぷれフェチ」などと書いてあるのに雰囲気が崩れず、柔らかい空気が一貫していてすごい。「もう嘘でも、そんなこと言えないや」あたり、ちょっとあざといですが大好きです。
ただ、ラストの2節が抽象というかコラージュっぽい方向に発散したまま帰ってこないので読んでいて不安になりました。多分、元々そういう曖昧な構成を意図なさってるんだと思いますが、ラストの「君に」でぐっと現実に戻ってくる印象があったので、この印象に沿って読むと「君に」の一言では力不足かなぁ、と。
あと、タイトル。義肢は病まない、などと割と深い意図を感じたり感じなかったりするんですが……その辺りの詮索は後日のためにとっておくことにします。
――と、思い込みで勝手なことを言ってますが、何はともあれ、とても印象深い作品でした。点数は低めに付けちゃってますが、読めて良かった、と思えます。素敵なおはなしをありがとうございました。
- 32 おしかけエレジー (採点:6)
- 素敵な設定に惹かれたんですが、ものすごく続きを読みたくなってしまったので短編としては減点しました。ごめんなさい。
- 33 上陸前夜 (採点:8)
- 自転車のおはなしが多い中、バイクは貴重でした。
- 34 五万五千三百七十八番のお姉ちゃんへ (採点:10)
- 10KBでこんなミステリが出てくるとは思いませんでした。二段オチっぽくなっているあたりもすごい。トリック自体は古典的な逆電卓ネタと言ってしまえばそれまでなんですが……何やら無性に満点を付けたいので付けます。
- 37 水槽の中の吸血鬼 (採点:8)
- 作中を満たす優しい空気がとても好きです。小学生が「夏休みに読む本」かどうかとなると、若干疑問なんですが……
- 39 不味しんぼ (採点:7)
- これぞショートショートの王道、という感じ。ただ、何と言うか王道すぎて……オチにもう一押しほしかった、と思うのは贅沢でしょうか。登場人物を記号化してアイデアに徹するタイプの短編だと、単純などんでん返しだけではどうにも物足りません。
- 40 文字男君 (採点:6)
- ごめんなさい、よく分かりませんでした。てっきり『。」と打ち込む。』というオチだと思い込んでいたもので……
- 41 自転車の乗り方 (採点:9)
- 正直なところ自転車モノが多くて少々食傷気味なんですが……この作品に限っては、あまりにも情景が手に取るように分かるというか、「私のために書いてくれたんじゃないか」と勘違いしてしまうほどピンポイントでツボを突かれてしまったので、何はともあれ高得点を付けるしかありません。
- 42 『シリーズわくわく昆虫奇想天外〜ニホンミツバチ対スズメバチ編〜』 (採点:9)
- ジャンル「虫」で高得点が確定したようなものですが、もうほんと、男の子のロマンに溢れていて郷愁というか何というか。それでいてスイミーばりの「良い話」になっているあたりも素敵です。
- 44 オペレーション! 昼食を確保せよ! (採点:5)
- ギャルゲの一場面のようで楽しいノリは伝わってくるのですが……
- 46 空が空から落ちてきた。 (採点:9)
- また「自転車」と「スケッチ」と「消えた青空」かぁ……と思いながら懐疑的に読み始めたのですが(ごめんなさい)、中盤に「飛行機」が登場して良い方向に予想を裏切られました。空飛ぶお姉さん、格好良すぎます。
- 48 ある絵描きの手帳 (採点:7)
- オリジナルではよく見るパターンのおはなしですが、やっぱり好きです。
- 50 ジャパニーズ・ゲイシャ・ガールは笑わない。 (採点:6)
- だ、脱帽です……いえ、脳内悪魔には「この作品に満点を付けろ」と唆されたんですが、脳内天使の方に従っておきました。何はともあれ、最高にクールなおはなしだと思います。全作品中で一番インパクトと勢いがありました。
- 51 淘汰 (採点:7)
- ショートショートらしいテーマが嬉しい。ただ、正直なところ、この作品に限ってはラストを安易に「良い話」へ持っていってほしくなかったような……
- 54 さよなら電波塔 (採点:10)
- 上手い、の一言。特に強烈なインパクトがある、というわけじゃないんですが……「姉さん」と「僕」のキャラクターが魅力的で、読み進めるほどに新しい展開があるというか、読み返すたびに新しい発見があるというか。繰り返し読みたくなった数少ない作品のひとつです。
- 56 さくらんぼな季節 (採点:6)
- 何と言うか、あくまで甘酸っぱいはずの青春ストーリーが「ガッデムガッデム」の一言でこれほどギャグになってしまうという驚愕の事実。
- 59 15時の十三駅で (採点:6)
- タイトルにちょっと惹かれました。
- 65 閉鎖空間 (採点:6)
- 極限状況なのに何も起こらない、という展開に意表を突かれました。
- 68 パーティードレス (採点:7)
- 可愛いです、ルガーテ。ついでに、彼女とセイの別のエピソードも読んでみたいのですが、シリーズものになりませんか、これ?
- 73 昔、こんなことがあった (採点:6)
- ど、どうツッコミを入れれば良いのか……「2年2くみ 山田はじめ(さく)」というイメージでしょうか。言われてみれば、幼かりし日々にはこういうのを書いて見せびらかしていたような記憶があります。当時は純真でしたねぇ……
- 75 彼女と天気予報と雨のにおい (採点:8)
- ラストの締め方がすごく好きです。途中で「Σ(゚д゚lll)」とか出てきて一時はどうなることかと心配しながら読み進めましたが、読後感は爽やかでした。素敵な物語をありがとうございます。
- 79 ハチミツ (採点:8)
- 温かいおはなしだなぁ、の一言。こち亀の少年編みたい。
- 80 真夏の帰郷 (採点:8)
- 色々と伏線があったにもかかわらずまったくオチに気付かなかったので、私の負けです。
- 81 魔法の一撃! (採点:8)
- 何やら非常に和みました。暗めの作品を読んでヘコんだところにこういう作品が来ると、本当にありがたいものです。
- 82 風の遊ぶ (採点:8)
- 少年漫画の読み切りみたいで、爽やかなおはなしでした。
- 83 恋愛感、人生感 (採点:9)
- 私は「諸行無常一蓮托生」でした。
……感想になってなくて申し訳ありません。
- 84 笑顔の魔法 (採点:5)
- その1〜4まで読みましたが、結局最後までキャラと名前が一致しませんでした。ごめんなさい。
- 87 静かな夜に (採点:6)
- こういう心情の流れが思春期の少年にとってアリなのかナシなのか分からないので、点数はニュートラルにしておきます。
- 88 eo_webtrial.html (採点:6)
- じ、地雷確定ですか? あからさまにメインヒロインじゃないですか……
- 89 Bye Bye My Blue Sky (採点:9)
- 特異なシチュエーションが過不足なくまとまっていて、とても分かりやすいおはなしでした。SF的な整合性はさておき。中盤までは「作戦」の目的が分からなくて不安でしたが、ラストに「オービタルリングの消滅」という目的が明らかになる構成だったのですっきりしました。
- 90 雪原の風 (採点:8)
- 読みやすくそれでいて荘重な文体が無常感を醸し出していて渋い作品でした。ただ、所々その渋い文体が崩れてしまっている箇所があるのが若干残念です。「内容的に」とか。
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