○Annkun さん
- 01 しらゆめ (採点:6)
- 一瞬、Kanonとダブって見えてしまいました。
きれいなお話ですが、やっぱり比較してしまうところがあります。もうちょ
っとひかりのエピソードのほうに文を割いたほうがより心に残る文になったよ
うな気がします。
文章そのものはかなり好感が持てました。
- 02 お兄はタマゴを二個入れる (採点:6)
- 妹属性の有無で評価が激変しそうですね。これ。
ちょっと形容詞がくどすぎる気がします。会話でカバー出来る部分まで描写
や形容詞を入れる必要は無いと思います。事実、会話は性格や場面が良く出て
いていい感じですし。
点数は妹属性なしのもの。
- 03 Nの意見 (採点:3)
- 便利使い。そういう印象を受けました。物語を成立させるのに絶対必要なギ
ミックじゃないと思います。
いまいち世界観を受け止め切れませんでした。そういう人の評価だと思って
ください。
- 04 クロ (採点:3)
- 典型的な転生物ですね。
残念ながら、主人公の行動をみている限り「なぜ転生したのか」という部分
が決定的に弱い気がします。
未練があって残るのですから。ひたすら自分に気付いてほしいというのはピ
ントがずれている気がします。実際能動的に彼女に何も与えていませんし。
点数が辛いのはそのせいです。
- 05 イヌ×ネコ (採点:5)
- 鯖の方針に引っかからないのでしょうかこれ。
むりやり、いちはち禁を組み込まなくても成立できる話だと思います。
恵のキャラや主人公とのすれちがいといった描写はすごくいいものを感じま
す。たぶん前記のことが無ければ9点あげてたと思います。
- 06 氷桜 (採点:9)
- よく10kでまとめたと思います。ただ、そのせいで推理が直線的になって中
途半端な感じになってしまったのは残念です。
導入は上手いと思います。中編として書き直せばすばらしい作品になるんじ
ゃないかと思います。
- 07 空は暁の果て (採点:7)
- ラブコメ一直線。好きです、こういうの。
ただ改行等の関係で凄く読みづらいです。容量の関係もあるのでしょうが。
もうちょっと文面がやわらかいとなお良かったのになあと思いました。
- 08 Go on, dogs. (採点:9)
- 題材が新鮮で、とても勉強になりました。
状況説明にも、こういう分野に対する博識さを感じられました。ただ、やっ
ぱり専門的なものですから状況を飲み込むのに苦労しました。
中編や長編の導入として考えたら文句なしの10点だと思いますが。短編とし
て評価するとやっぱり9点かなと思いました。
是非続編を読みたいと思います。
- 09 合わせ鏡の悪魔 (採点:5)
- 良くありがちな題材です。とにかくダークな感じが出ています。
ただ他のダーク作品に比べて理不尽さがなく、すんなり読むことが出来ました。
もっとも、衝撃や眼新しさを感じなかったのも事実です。
そのため評価は並にさせてもらいます。
- 10 ローカル (採点:4)
- 「自分」のキャラに波があるように感じました。
「スタバ」「プチ修羅場」に代表される少しスレた思考と、「マッキー」に対する述懐時の硬い思考。統一性がなく別人のような印象を受けました。
個人的な意見としては、後者で統一したほうがよかったのではないかと思えます。えらそうな意見ですみませんが。
- 11 誰も知らないお話 (採点:7)
- 題材としてはいいと思いますが、10kで無理にまとめた分オチが見えてしま
ったのは残念です。文章もそのためか長文が多く読みづらかったです。
中編としていろいろな追加要素や伏線が増えれば素晴らしい作品となりえる
と思います。評価は若干甘めにつけてあります。
- 12 ラストパス (採点:6)
- 最後の暗い展開は賛否が分かれそうです。
わたしはどちらかといえば反対派。中編や短編連作としては現状で賛成です
が。単体短編としてはせっかくのさわやかな流れを止めてしまったような気が
します。したがってちょっと採点辛いです。
文章そのものは好きです。連作としてならもっと高い評価をしていると思い
ますよ。
- 13 僕のデートプラン (採点:5)
- バカップルじゃないから許せる。けど、このままじゃバカップル直行に
なりそう。
それはそれでいいけど。でもやっぱこの二人は今のままのすこしズレた
感じの方がいいですね。
文章としては文面が一部統一性にかけているところと、語尾が単調でメリハ
リに欠けるところがつらい。独白だからしょうがないところもあると思います
が、もうちょっと推敲して文面を整えたらもっといい感じになると思います。
- 14 札幌-神戸殺人ライン (採点:2)
- すべてにおいて中途半端な感想を受けました。
厳しい意見を言えば、ひねりもない、推理もない、ただ最初から最後まで流
れ込んだだけといった感想。残念ながら推理物としては落第と私は判断しまし
た。
もっと本を読み込んで勉強してください。意欲は買います。
- 15 中に人 (採点:6)
- 視点がとても新鮮でした。失恋物なのに全体的に明るくてさわやかな感じが
好感できました。
ただ、文章が読みづらいですね。改行の基準が少々ばらばらなような気もしました。
点数は若干甘めです。
- 16 オセロ (採点:1)
- 構成がモロに某鍵作品です。ちょっといただけませんね。
主人公と妹もその作品の某姉妹を連想させますし、天使というプロットもそ
のまんま。モノローグの手法まで一緒と来るとさすがに一次創作として評価は
出来ません。
読者として、まず自分の書きたいカタチを模索してほしいと思います。たぶ
ん同じ主人公と妹の物語でもぜんぜん反応違うと思いますよ。
- 17 虹の裏側には六十億の僕がいて (採点:7)
- 主人公の性格が支離滅裂。言葉の調子も思考パターンも脈絡がなく、感情移
入が出来ません。60億の僕という思考が出来る魅力を引き出すためにも絶対必
要な要素だと思います。
せっかく彼女さんのキャラは素晴らしいのに。主人公の性格の方向性がしっ
かりしていれば10点上げてたと思いますよ。
- 18 赤い糸 (採点:1)
- 要は何を言いたいのかな。
主張も想いも見えません。少なくとも私はそう感じました。
新宮さんも身勝手だけど、主人公はさらに身勝手。最後の小指は何のため?
まあ、こういうお話を理解できないだけの人かもしれません。私は。
そうとられても一向に構いませんよ。
- 19 パーフェクトチェリーブロッサム (採点:8)
- 文章構成に結構無駄がある気がしますね。短編ですからもうちょっとスリムな文面が必要だと思います。読みづらかったし。
「桜の下には死体が埋まっている」という言葉がぴったり。桜がらみの時代もので一番ポピュラーな怪談ですが、うまくまとめていると思います。
点数はかなり甘めにつけてます。時代物好きなもので。
- 20 階段 (採点:2)
- あはは、だまされちゃいました。
ただ、意外なラストのためにだけ前半が存在したわけですか。はっきりいっ
て脈絡のなさが際立ちます。
前半と後半が逆だったら少し感想も違いますが。かなりズレた一発ギャグを
かまされたというのが素直な感想です。
- 21 休みの日には君と2人で。 (採点:3)
- 妹属性一直線…ですね。べたべた。
妹属性がほとんど無い身としましては、どうも。
構成もパターンもキャラの性格もオチも妹ものの教科書見ている感じです。
妹属性無しの一般人としての評価です。妹属性の方々ごめんなさい。
- 22 The Blue Nowhere (採点:2)
- 不戦敗の二人のお話。
出る杭がないので、「出ていた杭」に選ばれてしまった二人のお話。
いっそ打たれるなら、自分から「出る杭」になるべきなのですが。
この主人公はまたも逃げてしまいました。最後まで。
私はダーク系は苦手です。特に軟弱なまま終わるダーク系は苦手です。
同じ闇の中に屍を晒すのであれば、逃げて屠られるより、立ち向かう
方が好きです。逃げてこもってはいおしまい=ダークじゃないと思うん
ですがどんなものなんでしょう。えらそうですみませんが。
- 23 モノクローム (採点:10)
- 題材の着眼点がすばらしいですね。文章も少々硬くはありますが、かえって
主人公の人格や雰囲気を出していてこれはこれでいい感じだと思います。
ただ、感覚を失う理由はあえて伏せていてもよかったかもしれません。ちょ
っといい訳臭さが強くなってしまったような気がします。
それを差し引いてもプロットはこのコンペの中でもトップクラスだと思いま
した。
- 24 何度でも (採点:6)
- 「嫌い」という言葉をギミック的に使っていたのは印象的なのですが、少々
消化不足で終わってしまってますね。すっごく残念です。
後半の「…私も嫌いだよね」の後のあの数行です。あれは私的にはしっくり
ときませんでした。せっかくの見せ場が…
あそこさえなければ9〜10点。採点との差があの数行の評価です。
- 25 窓から桜の見える部屋で、義肢義肢軋む音は病まない。 (採点:1)
- まず題名が大マイナス。あえて当て字を用いているにも関わらずSSとの関連
が感じられません。むしろダーク系ととられる可能性大。
中身は…ありがちなんですが、この主人公、自分から行動してません。こ
れであんな大仰なラストの思考をするには深みが足りなすぎると思います。
題材自体は中篇向きですね。10kでは少々無理があったかも。
- 26 ロバ耳成人 (採点:3)
- けものミミ属性が無い身としては、正直ついてけません。
まあ、あえて、萌え方向に行ってないのは評価できるのですが。
支離滅裂でバラバラな雰囲気の文章はとても読みづらかったです。
萌え以外の方向を模索した意欲に+2点。
- 27 掃除はきちんとやりましょう (採点:6)
- ほのぼの。
連作の一つだったんですね。最初は勘違いをしていました。なかなか、みな
さん生き生きとしていい感じです。
ただ、キャラが多くなってきて収拾がつかなくなってきている気が。
あくまで短編コンペですので、単体で評価しました。のでちょっと点数辛いです。(感想を書き直しました)
- 28 サクラ (採点:5)
- 悲しみの連鎖ですね。現実もこれに近いことがあると聞きます。
ネグレイトの被害者は、自身の子に同じ事をする率が非常に高いと。
ついついこの連鎖を止められないかと考えてしまう私は、やはりダーク系
には向いてないのでしょうね。
- 29 「わたしの人生」 (採点:1)
- ただ痛ければいいってことはないんじゃないでしょうか。
SSは読者が読んでこそのものだと思ってます。何を訴えたいか、何を感じて
ほしいか。逆に何を感じていたのか、何を考えて書いたのか。伝わってこない
です。
読んでいて報道記事を連想しました。論説無しの速報記事を。
- 30 こそばゆい愛 (採点:4)
- 前半の基本構成に違和感を感じました。成人の「僕」のモノローグなのか、
幼い「僕」の直思考なのか判断できないです。特に「〜た」で統一された文末
はどちらにも取れるため、前後の文脈に引っ張られて、過去形になったり現在
形になったり過去進行形になったりと、おそらく筆者さんの意図するカタチと
違う効果を生んでしまっています。
幼い思考と大人の思考が混在しているのもマイナス…かな。最後を生かすためにも統一したほうがいいと思いますよ。
- 31 雪が舞い落ちる。 (採点:2)
- 理不尽ギミック。そこまでしてダークにしないといけないのでしょうか。
自然の雪と大地まで引っ張り出して。
私には理解できませんでした。点数はとても辛いです。
- 32 おしかけエレジー (採点:4)
- これは…短編じゃないですね。
あきらかに短編連載型のラブコメシリーズもののプロローグですよね。
少なくとも私はそう判断してしまいました。
単体の評価としては好評価はできません。
- 33 上陸前夜 (採点:3)
- ビデオレターを見ている気分ですね。
描写表現からにじみ出てくるものが感じられません。
そのため後半がとってつけた感じになっています。
前半の描写に決定的な筆力不足を感じてしまいました。
- 34 五万五千三百七十八番のお姉ちゃんへ (採点:9)
- 痛いけど、暖かいお話。話全体にやさしさを感じます。
こういう話を書ける筆者さんはとても優しい方なのでしょうね。
ギミックも単純だけど、表題としたことでいい意味の勘違いをさせてしまっているのが心にくいです。
こういうほっとできるお話がもっと増えるといいですね。
- 35 月とマフラー (採点:2)
- 満月病とか、同姓への愛情、年の差不倫といった特殊な記号が使われていま
すが…題材的にこういったプロットを使用しなくでも書けるお話だと思います。
何を訴えたいのか、何を考えさせたいのかも伝わってきません。
文章はしっかりしているのでどれか一つの記号のみに絞って書いたらそれな
りになると思います。ですがこのSS自体は好評価できませんでした。
- 36 『Happy Century!!』 (採点:5)
- つかみはOK!。ただ無駄が多いかなとは思います。
残念なのは最後のセリフ。そもそも「彼女」さんは間違ったほうに「頑張っ
た」んじゃないですかね。現状を打破するために。
そこで「ガンバレ」はちょっと違うよと私には思えました。それがなければ
8点か9点つけられたと思います。
斜めに構えつつも意外と陰湿さがない好感の持てる文章だけにそこが残念で
す。
- 37 水槽の中の吸血鬼 (採点:10)
- こういう話に弱いです。「吸血鬼」という単語を弱めの伏線に使うのもなかな
か。ただ主人公や「あの子」の行動の幼さに比べ会話調が大人しているのは残念。
幼い雰囲気の会話調で統一したほうがいいと思います。
わりとポピュラーなほのぼのですが、無駄も矛盾もなく一気に読めました。
このキャラで続編短編集とか作ってもらえるとうれしいですね。
- 38 不幸が輪になって踊ってる (採点:9)
- おばかギャグ。テンポもすごくいいです。天使や神様ものにありがちな修行
OR家出もの(いや発端は家出なんだが)でないのも好評価。
あの展開でまさか最後が家族ゲンカになるとはいい意味で裏切られました。
10点じゃないのは私のわがまま。要は私的にギャグの満点が9点ということで
す。
- 39 不味しんぼ (採点:2)
- 文章の後半分が余計…かなと私には思えました。なにしろオチが読めてしま
いましたので。
鈴木くんの死因が明らかになった時点で調味料飲んでもストーリ的に問題な
いんじゃないでしょうか。
あと…最初にあれだけ味の多様性を論じておいて、何に混ぜても究極の不味
さ(実は美味)って設定は矛盾ですね。
- 40 文字男君 (採点:3)
- うあ、いやな大学だ。
リフレインを繰り返す手法、無意味に長いテキスト、陰湿な教授連のやり口と
徹底的に嫌度を上げる手法でねとねとした雰囲気を作り上げている。そういう
意味ではかなりの文章力といえなくもないと思います。
ただ、それゆえに私みたいなノーマル属性としては嫌悪感だけが募るわけで。
この点数はそういうことです。文章構成で+2点してあります。
- 41 自転車の乗り方 (採点:7)
- プロットとしてはありがちだけど及第点だと思います。
指輪の伏線が露骨で早すぎて、オチが丸分かりなのはかなり減点だと思います。
導入ももう少し工夫すれば追加要素を盛り込めたかも。
ただ僕や彼女さんのキャラがすごくいい。この点数は二人への評価です。
- 42 『シリーズわくわく昆虫奇想天外〜ニホンミツバチ対スズメバチ編〜』 (採点:2)
- ただのケンカもの…ですね。人間をハチに置き換えているだけで。
SSとしては好評価はできません。かえって純粋バトルもので勝負したほうが
深みがでたかも。ハチの豆知識で+1点
- 43 夏片光 (採点:9)
- テキストの独白から感じる「僕」の年齢と行動や会話から感じる「僕」の年
齢に差があって読んでいて違和感が感じられました。
ただ、全体的に雰囲気のいい作品です。文章もしっかりしているし、ユキち
ゃんのいじらしさといったらもう…。
私は妹属性ではありませんが(幼馴染属性の延長としての妹属性はあります)
読んでいてほのぼのしました。欠点を差し引いても9点の価値はあります。
- 44 オペレーション! 昼食を確保せよ! (採点:6)
- このかってだれ?直人って、陽子さんて…ダレデスカ。
あえて説明をはしょるのも方法ですが、なんでつばさと鈴宮さんだけ説明し
てこの3人は説明すら無し?全員説明するか、全員しないかで統一するべきだ
と思います。
リズムはいいし、キャラの個性も雰囲気でてていい感じなのですが。前記さえなければ9点あげるのになあ。差が減点分です。
P.S.連作モノの一つだったということを後で知りました。ただ、あくまでコンペということで単体評価させてもらいました。
- 45 駆け抜けろ、青春 (採点:6)
- 王道。途中ちょっと「俺」の興味が「彼女」ではなく「彼女ゲット」に切り
かわった部分には違和感が。どうせなら純愛の王道を突っ走りましょう。
某陸上ラブコメマンガの影響もあるのかなとも考えたり(違ったらごめんな
さい)。
ただ目新しさもなかったので評価はこの程度です。
- 46 空が空から落ちてきた。 (採点:10)
- 見事。空の憧れ、「お姉さん」への憧れ、引き継ぐものへの想い、残される
ものの想い。見事に書ききっています。
空を失った世界という題材は結構ありますが、ここまで身近な雰囲気で書き
きったものは希だと思います。
たぶんラストは賛否分かれると思いますが、私は賛成派です。文句なしの10
点あげます。
- 47 Your hand, in my hand. (採点:1)
- あらかじめ言っておきます。私はダーク系は好きではありません。
この文章もただ救いがないだけ。主人公の心情もただ一直線に堕ちていくだ
けで深みを感じられませんでした。
点数は辛いですが、ダーク系に理解なき者と判断して頂いても一向に構いま
せん。
- 48 ある絵描きの手帳 (採点:9)
- 創作ファンタジーの短編はもの凄く難しいです。とにかく設定を示すのに文
章を消費するので、10Kの設定で書くのは困難だと思います。
内容としてはまあありきたりの範疇には属しているとは思います。ただ、文
章力や構成はすばらしいとです。若干描写がもうちょっと強ければとは思いま
すが。
点数には努力賞も含まれています。
- 49 波に乗れる日 (採点:採点なし)
- ちょっと不思議な感じ。ちょっと私の読力では真相をつかみきれませんでし
た。
推理物なのかな。内容を理解し切れなかったので採点を削除させてもらいま.
した。
- 50 ジャパニーズ・ゲイシャ・ガールは笑わない。 (採点:1)
- これって鯖の規定にひっかからないのでしょうか?
さんざんバカやって最後の方でポロリ。構成は王道ですね。
パロディやらなんやらが満載でたぶん向こうの人見たら怒るかも。
少なくとも私は共感できませんでした。
- 51 淘汰 (採点:6)
- 10kだと書ききれなかったのかなと感じました。
ただ混乱と事情説明に文章を費やして、最後わずかに一端をほのめかすに
とどまっています。
プロットは面白いんだけど、ほとんど消化できていない感が。
ぜひ中編や長編で再チャレンジしてもらえるとうれしいです。もったいない
です。点数には期待料込。
- 52 天使の灰 (採点:5)
- 最後がきつ過ぎ。
神は天空であざ笑う。やっぱりダーク系は私には無理のようです…
- 53 澄空、流れる雲の下で (採点:4)
- そして彼女は「あちら側」へ足を踏み入れた…
伝奇物の王道パターンですね。しかしきちんとした伏線が張られていないの
(張ってはあるが納得するには弱すぎる)で唐突感は否めません。
彼の能力も悪くいえばありきたり。
目新しいモノが何もないので採点は辛めです。
- 54 さよなら電波塔 (採点:6)
- G.オサリバンの「Alone Agein」を思わず口ずさみたくなりました。
ただ、プロットや展開にあちらこちらのマンガやゲームの切れ端が感じ
られたのは残念です。(私の主観です。もし違った場合はごめんなさい)
最後に救いがあったのは良かったです。救いのない系統はどうも生理的に
受け付けませんので。
- 55 A new honey moon. (採点:9)
- SFの舞台やシリアスな状況、そういった何やかやをどうまとめるかと思った
ら…全部デールのおもちゃにしましたか。
私的にはGoodjob!です。自己紹介文と思っていた書き出しまで伏線で利用して
ますし、文章を無駄なく使い切ってるのは見事です。
9点なのは、私のわがまま。どうしてもギャグやコメディに10点をつけるのは
…(ごめんなさい)
- 56 さくらんぼな季節 (採点:9)
- うあ、やられた。
ここまで田舎丸出しの純粋カップルだと、あれだけズレた会話でも許せてし
まうあたりが不思議。
最近のスレたりやたら複雑な恋愛物も見せられてる身としては、凄く新鮮か
つほほえましく思えてしまうんです。はい。
ついつい点数大甘でつけてしまいました。
- 57 『In My Life』 (採点:2)
- 最後が唐突な上に痛い。
長編小説のプロローグとエピローグを無理やりのっけているという印象を持
ちました。伏線も何もなし。はっきり言って短編としては行間後の最後の文章
は不要どころか有害だと思います。
どうしても最後を書きたいのなら行間の部分も全て書くべきです。当然短編
ではなく中編以上ということになりますが。
点数は非常に辛くつけさせてもらいました。
- 58 お花見 (採点:8)
- お姉ちゃんがんばる! なラストが印象的でした。子供の言葉は抜き身のナイフ
に喩えられたりするそうです。ある意味ノーガードの打ち合いみたいなところが
このお話の中にもかいま見えました。
それでもこの二人は本当の意味で仲良しさんです。ほのぼのできました。
- 59 15時の十三駅で (採点:5)
- 何気ない日々の、何気ない会話。うたかたのように消え行く時間。
惰性の恋の結末と、心に淡く残る後悔や悲しみ。
あまりに日常過ぎて、すんなり入っていけたけど、
その代わり何も印象に残りませんでした。
すいません。これが私の感想です。
- 60 無邪気なレヴィヤタン (採点:8)
- 滅びは救いか。難しいテーマです。
この作者さんは滅びを救いととっていらっしゃるようです。
文章は勢いや圧力を感じられて好きですが…
あがいて得られる救いが滅びというのは悲しい気がします。
- 61 ラストダンス (採点:8)
- 彼女の屈折した感情を、文章を破綻させずに書ききっているのはすごいと思います。あえて最初に結論をおいてから書いているのも凄い。この内容でああいった構成をするのは勇気が要ったと思います。
かなり甘めに点数つけさせてもらいました。ただ、文章は破綻はしてませんが結構ムダやムラを感じたのでその分は減点してあります。
- 62 LIMIT 10. (採点:6)
- 構成に凝った事自体は買いますが…読みづらいです。せっかく10分という短時間
を設定したのスピード感が感じられませんでした。かといって波乱万丈の10分とい
う感じもちょっとしませんし。映画の各シーンを「伸ばし」かけて見ている気分。
まあ、お話自体はありがちなものですから構成に工夫したかった気持ちは分かり
ます。点数は努力賞込です。
- 63 すなふに捧ぐ秘伝の油揚げ (採点:5)
- 非常識人、悩む。な感じのssですね。ジョニアンさん大変そう。
かろうじて日常の淵にしがみつけている不思議系な方。でもどーでもいいこと
が気になることってありますので「わかる、わかる」と共感もできます。
ただ、何かが心に残るかというとちょっと…
というわけで採点は普通です。
- 64 グングニル〜B線上の君の夢〜 (採点:1)
- 不条理な上に一般人にはつらいネタが多数。しかも系統がばらばら。
コア層向けなのに詰め込みすぎてるもんだから、狙いがわかんなくなってます。
この評価は一般人としてのものです。
- 65 閉鎖空間 (採点:7)
- 導入で無茶してますね。あえて誤解を誘う狙いもあるんでしょうけど。
「男と女で友情は成立するか」なお話とお見受けしました。
ただ10k短編だと、どうしても結論ありきな話になってしまったようでちょ
っと残念に思えます。
中・長編や競作の導入として使うとかなりいい感じに思えるのですが。
短編単独だとこんな評価です。
- 66 陸の孤島 (採点:1)
- 私事ですが…かつて私も水害を受けたことがあります。一階は全滅。家族は
無事でしたが、流域でたくさんの死者がでました。
大雨で、確かに声は聞こえません。けども手を振ったり、窓をあけて顔をみ
せたり、声なき励ましの下、救助を待つ姿がそこかしこに見られました。立ち
往生したバスの上で必死に肩をよせ、弱気になる老人・子供を励ましてもいる
姿も。
消防隊員や自衛隊員が、そんな中で危険も顧みず必死に救助活動を行ってい
ました。救助に伴う殉職者もたしか出たはずです。
そんな中不幸のヒロインに酔っているナルシストなんていませんでしたよ。
全くの私情であることは承知していますが、このssは私は認められません。
0点を出せるものなら出したい気分です。
- 67 真夏の夜想 (採点:8)
- 模範的な学校の怪談・異次元編といった感じです。
ただ、ポピュラーな題材だけに深く掘り下げないとやはりインパクトが…
あれやこれやに手を出してしまったせいで中途半端な印象があります。
ただ、怪奇色が薄いので、一般人としては読みやすかったです。あんまり
ホラーなのもね…
点数はかなり好意的につけました。
- 68 パーティードレス (採点:2)
- ファンタジーのラブコメ…ですよね。
ファルカは話のダシですか?ちょっと厳しい意見かもしれないけどそう思えて
なりません。彼女がらみの部分が全部が全部と言っていいくらい無駄になって
いるような気が。
連載モノの導入ならいいのでしょうが。単体短編として評価すると辛い評価に
なってしまいました。
- 69 ばけねこ (採点:6)
- うーん。この構成を受け入れるか否か悩みました。
ネタバレを覚悟の上での構成をされていますね。ただ狙いすぎの感は否めな
いと思います。というか主人公が最初っから猫が猫又であることを前提とした
思考をしているのがご都合主義過ぎるのがちょっと。
結論としては…やっぱり無理を感じました。難しいですね、こういう系統の
お話は。点数は努力賞込で甘くつけさせていただきました。
- 70 荷物整理はお早めに (採点:7)
- なんかノベルゲームのオープニングみたい。たしか連作モノの1作目、でし
たっけ。
よくもわるくもノベルの書き出し・自己紹介な感じがぬぐえません。短編単
体で評価するとどうしても辛くなってしまいます。
でも、SS連作なら是非読みたい。そんな感じの明るい文章は好感できました。
1作目ということでこれでも点数大甘です。
- 71 霧 (採点:4)
- 幽霊ネタ…ですね。
ただ、この子を幽霊にする必要があったのかと考えてしまいます。
伏線も何もないし、最後を読んでもいまいちピンとこないんですよ。
主人公が幽霊だったってオチの方がかえって納得できたでしょう。
幽霊にこだわらなければいろんな可能性のあるSSになった気がして残念
です。
- 72 悪人談義 (採点:9)
- 永遠のテーマ。必要悪。そのものずばりで来ていますね。
なんか小学生向けの「なぜ怪人や悪の組織はわざわざやっつけられようとするの
ですか」って質問に紙芝居で答えているってイメージがあります。
現実、強い方が悪どいですもん世の中は。最後のまとめ方もきれいですし、な
かなかの佳作だと思いました。題材で+1点という感じです。
- 73 昔、こんなことがあった (採点:1)
- 創作でも何でもありませんのでこの評価。
- 74 約束という悲しき戒め (採点:10)
- 深いのか、空虚なのか。私程度の感受性では読み取れません。
読み手として、試される作品ですね。どのようにも読み取れて、どのようにも
編み上げられる。読む人毎に違う関係が二人に与えられるような気がします。
- 75 彼女と天気予報と雨のにおい (採点:8)
- べたべたのラブコメだけどかえって新鮮。ひねらないのも技術の内なのかな?
二人の距離がすごくいい感じ。ありきたりのネタも書き手次第というところ
なのですね。
- 76 Good Night …… (採点:7)
- 一つの現実でもあるから、はっきり言って怖いです。
ネット内の行為って、悪意も好意も押付で、無責任だと思います。
もちろん、大多数の人が意図しているわけじゃないんでしょうけど。
悪意の傷が根底にあって、善意の言葉が引き金を引く。
そろそろみんな本気で考えるべきなのでしょうね。
- 77 世界に一人だけの自分 (採点:6)
- この手の系統としては、わりとすんなり読めました。
ラストも比較的救いがあります。
ただ、読んでいてご都合主義が感じられる部分が結構感じられました。
もう少し、資料調べをして矛盾をなくせば、より良い作品になったと思います。
- 78 間抜列車 (採点:10)
- 題材も明るくないし、キャラもひねてるな…なんて感じで読んでましたが、
ごめんなさい。私が浅はかでした。いい先生です。
この手のSSってただダークなまんまでおしまいってのが多いので…こういう
作品に逢えるとほっとします。
最近のご時勢を考えても、こんな人たちが沢山いればよくなるのになあと感じてしまいました。
- 79 ハチミツ (採点:5)
- ほのぼの話。すっきりとした感じは好感できました。
ただ、彼女との帰郷話というセッティングからこの話というのはプロット的
に違和感が。導入を考えたほうが良かったのかなという感じはしました。
- 80 真夏の帰郷 (採点:3)
- 季節はずれなのが残念ですね。(作者さんのせいじゃないんですけどね)
ありがちといえばありがちなのですが。すっきりした感じで暗さがない文章でした。
ただ、序盤が矛盾してますね。オチを隠すためとは分かっていますが。なんかズルされてる気分でした。文章としては問題ですね。
- 81 魔法の一撃! (採点:5)
- 真の術者はだれだ!な話ですね。ほのぼのして後味はすっきり。
ただ、オチは丸分かりですけど。
読んでいて気になったのは用語の定義。けっこう「魔法」「魔法使い」「言
葉」を便利使いしている気がしました。せめて作中内では定義を統一して使っ
たほうがいいと思いました。(私が理解できてないだけかもしれませんが)
- 82 風の遊ぶ (採点:7)
- …べたべたですね。でも、風華がとても魅力的。文章も勢いがありますね。
その反面、やっぱり現実から少し外れた感じはします。こんな子だったら周囲がほっとかないだろうし。
私にとってはゲームの導入(ヒロイン登場)なイメージでした。
- 83 恋愛感、人生感 (採点:3)
- 私の主観として構成が雑に感じられました。
伏線も狙って入れたようには思えませんでしたし。なんか勢いで一気に書き
上げたというイメージがあります。ありがちなテーマだけにちょっとつらかっ
たです。最後の追伸も蛇足っぽいし。
「彼女」のキャラクター自体は魅力的でしたのでちょっと残念です。
- 84 笑顔の魔法 (採点:7)
- 連作物という土俵で評価する場合、間違いなく10点です。キャラの設定もう
まいし。連載されたら間違いなく読みます、はい。
ただ、単体短編としては少々辛くなります。キャラ紹介を省ける分他のSSに
比べると卑怯ですから。
魔法の件も。連作だとキャラの特性になるけど短編ではご都合主義になって
しまう気がします。したがってこういう点数になりました。
追記 ストレートは鳩尾にはヒットしません。仮に打ち下ろしにすると肋骨
や胃を直撃し非常に危険です。注意しましょう。
- 85 神が殺す (採点:5)
- 振り仮名優先(気付く→気づく)の文章構成なので、バトルシーンが間延び
してます。この系統なら漢字重視、文章の切りを短くしたほうがいいんじゃな
いかと思います。
鬼の戦闘能力も問題かな。この程度の戦闘力なら統制のとれた軍隊なら殲滅
できます。(鬼が指揮系統に従って統一的に動かなければですが)
構成自体はよくまとまっていると思います。思い切ってバトルシーンをオミ
ットしたほうがよりいい作品になりそうに感じました。
- 86 五月晴れ (採点:10)
- 彼女の秘密が少しだけ分かる。その程度で終わらせているの上手いなあと思
いました。
恋愛をほのめかす独白やセリフを排してあえて恋愛色が出ないようにしてい
るのも好感でした。行動からご想像くださいということですね。
なんか続編を読みたいと感じる文章でした。
- 87 静かな夜に (採点:2)
- 物陰のリンチのシーンは構成上無用でしょう。そういうシーンを書きたかっ
ただけだったとしたら、少々残念です。
冒頭、改行が飛んでいたり、句点と読点のつけ方、改行の有無の判断に統一
性がなかったりと、文章としては乱雑な感じがします。
題材としては悪くないと思います。ただ勉強不足な部分は否めないですね。
(タバコの自動販売機は深夜は動かないようになっているはずです)
- 88 eo_webtrial.html (採点:1)
- 内容を判断する前に、このコンペで一番読みづらい文章でした。
内容も崩壊してます。こういうのが好きな方もいるでしょうから深くは追求
しませんが。
一般人としてはこの評価です。
- 89 Bye Bye My Blue Sky (採点:2)
- 「遼機」が痛すぎ。わざとにしては理由が無いし。それ以外にも誤字脱字が
散見されます。AIやロボット物の場合特に、純粋な誤字脱字は禁物です。
言葉遣いも統一されていません。全く文章として機能していませんね。
背景世界が特殊なだけに書ききれてない感じがします。もう少し時間をかけ
て推敲再編成されればいいものになると思います。現状ではこの点数です。
- 90 雪原の風 (採点:5)
- わかりやすい文章でした。
もうちょっと容量余力があれば、掘り下げられる話ですね。
すんなり読めましたが、いまいち染み込んでくるものがありませんでした。
もうすこしメリハリがあればいいのにと感じました。
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