○LM_STACK さん
- 01 左手で繋ぎたい (採点:5)
- 重大事故にならずに何よりです。
祐一の左手での生活の描写が非常に丁寧なのに感心しました。
ただ、「だって俺がまったくおんなじことを考えてしまうくらいだからな。」に至る
あゆの心情描写が抜けているようです。
- 02 サンダルが飛ぶ夏 (採点:5)
- 情景描写にかなり力が入っていますが、
物語そのものはシンプルで分かりやすいですね。
- 03 雪の世界より愛をこめて (採点:8)
- バラバラになってしまいそうな、色々なネタの羅列を、
SF風にすることで一つの物語にまとめた技量には感心してしまいます。
- 04 グリーンスリーブスが聞こえる (採点:4)
- 皆の想いを合わせれば、消えた妖狐が戻ってくるというお話ですが、
終盤で丘に集まる人数が増えて来ないと「あの子」が戻って来ないという点で、
真琴との差別化を図ったという印象があります。
- 05 ネバー・エンディング・ストーリー (採点:4)
- かなりの容量ですが、内容はSF仕立てのKanonの後日談と言った所ですね。
人形の正体は、祐一があゆに渡した天使の人形なのでしょうか?
- 06 友人以上恋人未満から (採点:5)
- 勢いで北川と付き合い始めた香里ですが、
最初は乗り気でなかったのが、段々と変化していく様子が伺えます。
ただ、タイトルとnextタグの入れ方は、もう少し洗練されていてもいいと思います。
- 07 僕と、シオリと、スケッチブックと。 (採点:5)
- 多重人格症寸前の香里を描いた、なかなかグロテスクな話ですね。
- 08 潜入捜査Kanon・僕らのたい焼きドリーム〜記憶の中のエンジェル〜 (採点:10)
- 何だか、ウィザードリーの迷宮のような世界に迷い込んだと思いきや、
いつの間にか、夢の世界に入り込んでいるという、
テキストでのモーフィングという不思議な感覚を味わえました。
- 09 鬼さんこちら (採点:5)
- 原作の改変はあるものの、物語の構造が面白いですね。
次回は原作改変なしで挑戦してみては如何でしょうか。
- 10 硝子の向こう (採点:5)
- ガラスの破片が何を意味するのか?
かなり抽象的なお話ですね。
アーサー.C.クラーク著の「2001年宇宙のオデッセイ」という小説で、
ボーマン艦長によって引き抜かれたHAL9000のボードがボーマン艦長の周りを浮遊する様子や、
ラストの方でボーマン艦長の記憶が全て引き出されて保存される場面を連想させる作品ですね。
ただ、香里と栞は小学校では同学年ではないと思いますよ。
- 11 春を夢見る狐達 (採点:4)
- ぴろは、かつて美汐のもとに現れた妖狐という設定ですね。
妖狐が消えるのは試験中だからということにすると、
真琴が水瀬家に定着するタイプのお話の辻褄が合うということになりますね。
物語自体はプロローグとエピローグ以外は、
ぴろ視点での真琴シナリオですが、改行が少ない方が読みやすく感じます。
- 13 いつかムラムラする日。 (採点:4)
- 不思議な雰囲気のオムニバスですね。
ただ、一人づつの話が長いせいか、テンポが悪くなっている感じがします。
でも、最後に佐祐理が花束を持って現れてから名雪がコマネチをするまでの展開は
よくできていたと思います。
- 14 ――僕らの昨日が見ていた未来は―― (採点:7)
- 「おばさん」と呼ばれたことに対する復讐を、
手の込んだ造りで見せてくれましたね。
- 15 【決別】 (採点:3)
- 残念ながら、私には街中を歩きながらの回想録という以上の意味が感じられませんでした。
- 16 お別れのキスのことばかり考えていた (採点:1)
- 最初は訳が分からなかったのですが、佐祐理の一弥に対する想いと、
祐一のあゆに対する想いをオーバーラップさせたというところでしょうか。
祐一が高校3年間転校なしであゆの記憶を封印していないという原作の改変と、
読み難さを勘案してこの点数になってしまいました。
- 17 天野がオバサンくさいワケ〜"あの子"と呼ばれた仔〜 (採点:5)
- 美汐が年齢不詳というアイディアは斬新ですが、
序盤は省略しても良かったのではないかと思います。
- 18 大切な忘れ物 (採点:6)
- 簡単に言うと名雪の一言が、祐一やあゆの迷いを払拭してしまう話ですが、
余計な部分が無く、読後感が良かったです。
- 19 もう一人いる (採点:5)
- 話のほとんどは、最後の艶話へのアプローチだった訳ですね。
名雪の父親が生存しているという設定は、かなり珍しいと思いますが、
名雪だけ相手が居ないのは可哀想ですね。
- 20 ボート (採点:5)
- 予定調和的ですが、よいお話でした。
北川君が病院を訪れていたという設定が珍しいですね。
- 22 恐怖のお料理合戦 (採点:6)
- 香里が麻婆豆腐に飲み込まれるという場面が斬新なお料理ギャグ。
なかなか楽しめました。
- 23 ライク (採点:5)
- タイトルの由来は、She like Ayu.でしょうか?
重たい雰囲気で話を、最後で転換させたのが良かったですね。
- 24 湯煙温泉旅紀行 (採点:6)
- 何と言う結末だ…
というのが正直な感想ですが、ディテール描写が詳細なのは良かったです。
ただ、陸自だったら、輸送用には日本車を買うと思いますけど、
『■■自■■』は何なのでしょうか?
あと、十月十日は太陰暦基準なのですが…
- 25 太陽の眺め方 (採点:10)
- 情景描写、心情描写ともに丁寧で、
なおかつ、それらの配分がバランス良くできていると思います。
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