○naoki さん
- 001 エターナリズム (採点:8)
- 文章力が追いついていない、書きなれていない。
それが唯一の欠点で、致命的ですが、お話自体は面白かった。
「エターナル」発想はなんか、バトロワを思い出しました。
文章技術についてひとつ言います。
視点は誰か一人に固定してください、でないと構成が崩れやすくなります。
(実際、この作品は崩れ気味、ピサの斜塔……あれは基礎部分を設計ミスしているから傾いているのです)
視点を大黒柱にして骨格を作り上げるのが、とりあえずの基礎です。
視点をいくつかにわけるのはもっと書き慣れしてからですね。
文章:1
人物:2
会話:1
構成:2
- 002 彼女の理 (採点:10)
- 普段空白って、ものすっごくうざく感じるんですが。
なぜかそう感じなかった。いまそれが不思議で不思議でならないんです。
良い意味で騙された気分です。
この形態が、ものすっごく繭という人間にあっているからなんではないかなぁ、と思います。
そう考えると繭というSS書き泣かせの不思議人物をまったく見事に描いているなぁ、と。
話の筋は、ある意味、よくあるパターンですが、それがまた上手で、面白い。
文章:2
人物:2+α
会話:2
構成:2
- 003 Fragment (採点:5)
- 構成の面白さは認めますが、お話自体がいくらなんでも。
えいえんはどこに行った! と思わなくもないです。
それはさておいても、正直に言うと、つまらなかった。
本編のあらすじをたどっているだけで、その切り取り方は独特だと思うのですが、それだけで終わってしまっている。
今度は、その個性を使って作者さん自身のなかにある物語を読みたいなぁ、と。
文章:1
人物:1
会話:1
構成:2
- 004 いつか、その日の為に (採点:8)
- 展開を急ぎすぎ……もしくは、どたばたが長すぎ、前振りが長すぎ。
とりあえず、勉強云々は思い切って削除して、
>家に帰ると茜がいた、理由を聞くと……
……という感じで始めればそれで充分だし、betterでしょう。
そうすると、余裕ができて、みずかたちの登場にすんなり入れるだけの伏線を張ることができます。
面白かったです、もっと文章量を割ければきっともっと面白い話になったはず。
もしくは無駄を省くか。
どちらにしろ、文章の取捨選択を厳しく。
文章:1
人物:2
会話:2
構成:1
- 005 マジカル☆ワードを唱えよう (採点:7)
- つかみが良かったけれど、途中から面白くなくなりました。
正直なところ、プリティ澪の話だけで終わるのかと期待していました。
でも茜が乱入してきて、えいえん持ち出して、話の収拾がとんでもないことになってます。
茜は蛇足。
プリティ澪は良い道具だったのに、発想だけで終わってしまっています。
それがもったいない。
いろいろ詰め込むんじゃなくて、ひとつに絞ってそれを掘り込んでいくのが真っ当な方法です。
いろいろ詰め込んで浮き彫りにする方法もありますが、それは長編の話。
文章:2
人物:2
会話:2
構成:0
- 011 その果ての雨 (採点:8)
- 2070年云々、っていらないと思う。
起承転結でいえば「結」の部分、余韻の持続、がその主な役割ですが、逆効果になってます。
別に種明かしなんてする必要もないです。
本文が綿密に事細かに書かれて、充実しているので、蛇足になってしまいましたとさ。
まあ、逆手にとって、謎を残して結末まで引っ張り続けるのも手ですね。
文章:2
人物:2
会話:2
構成:1
- 012 曇り色の時間 (採点:10)
- 素直に感動しました……んー、それ以外に何もいえないなぁ、ごめんなさい。
文章:2
人物:2
会話:2
構成:2
- 018 この世界は (採点:6)
- 設定として突っ込みたい部分はありますが、まあ、それは置いといて。
音楽を持ち込むのはともかく、それが結局のところ、羅列に過ぎなくなってしまっている。
そこがもったいない。
曲名とその曲が一致する人はあまり多くないので、
(ここに出てる半分くらいの曲は、誰しも一度は聞いたことがある曲ですし)
だからそれを補正するくらいの説明が付け加わっても良いかなぁ、と。
(あるいは、その曲の背景を示すと、親切ですね)
で、上に挙げたことよりも、もっと根本的にまずい面があって。
それは視点。ぶれているとは言いませんが、一貫していない。
だから5W1Hが曖昧になりやすく、状況がわかりにくいです。
文章:1
人物:2
会話:2
構成:0
- 022 はやく昔になればいい (採点:9)
- 茜と同じように打ち震えております。
いやはや、面白かった、ラストは秀逸!
中途半端な印象、物足りない。
唯一書ききれているのは、高柳直人。この人物造形はすばらしいです。
が、南君もそうだけど、なにより、茜が書ききれていない。
いろいろ足りないと思う、特に最後は、やはり制限バイト数に引っ張られて無理やりつなげた感があります。
もちろん、それでも非常によくまとめているとは思うのですが、まだまだ、という感じ。
制限バイト数ですべてを描ききるためには、言葉の厳選と文章の取捨選択が鍵です。
文章:1
人物:2
会話:2
構成:2
- 024 【呪いの唄】 (採点:8)
- 知ってます? 除湿機でも部屋の気温っていくらか下がるんです。
いま寒気がするのはきっとそのせいでしょう……
面白いです。
んー、ちょっとぼくとしてはつかみが悪かった。
なんというか、
>春眠暁を覚えず。
こういう始まり方をする話、って個性があるようでいて、実はそうでもないし、
>身内の贔屓を差し引いても
これも、どこかできいたようなフレーズです。
別にそれが悪いってわけでは必ずしもないのですが、たとえば、
>身内の贔屓目があるとはいっても、
とか、
>身内だから贔屓しているところはあるかもしれないけれど、
とか、まあ、言い方はいろいろ変えられるわけで、
そういう小細工的な工夫がもっとあっても良いかな、と。
>カゴのなかの鳥
これもよくある比喩なんで、もっといろんな言い換えがあって欲しいな、と。
文章:1
会話:2
人物:2
構成:2
- 025 もういいよ (採点:8)
- 良いお話でした、面白かった……感動もしました。
ただ、文章表現がちょっと。
最後の叫びなんかに代表されるけれども、この辺りの表現力を身につけたら、鬼に金棒。
それと、やはり構成がわかりにくいかと思います。
文章:1
人物:2
会話:2
構成:1
- 026 ダンスインザダーク (採点:4)
- >本にガン
本人が でしょうかね、文脈から察するに。
ミスリード、とは言わないですね、この場合。
意味わかんない、というより、納得のいかない展開。
声を聴いて踏みとどまった、ということでしょうが……。
推敲不足、のほうが近いでしょうか、一本の木から原型を彫ったばかり、という感じです。
文章:1
人物:1
会話:1
構成:0
- 027 埋もれた夢に、あなたはいない (採点:9)
- 構成にちょっと難あり、……ほんのちょびっと。
佐織が姉を失っている、ということに関する伏線が皆無なのが気になります。
いや、冒頭から無理すれば類推できますが、もっとちりばめて欲しいなぁ、と。
あと、誤字には気をつけましょう、うん。
文章:2−α
人物:2
会話:2
構成:2−α
- 030 『パラダイス☆銀河〜愛と絶望の小豆洗い〜』 (採点:9)
- 続いてください。面白いです。
(茜が、妙にはまり役……w)
文章:2+α(リズムが特に)
人物:2
会話:2
構成:1
- 035 夢を観た日 (採点:6)
- >にしゃめんだん、教師と親が、生徒および子供の進路について話し合うこと
三者面談だと思う。
(うちの高校では三者面談って言ってたけど……学校によってちがうんかな)
「?」「!」のあとは一字空けます。
原稿用紙に書く際の注意事項ですが、守ってください。
(空けたほうが読みやすいのです)
余程の理由がない限り、「……」は二マスが基本です。「――」も同様。
これは原稿用紙に書く際の注意事項ですが、守っていたほうが良いでしょう。
(もっともこれは厳密に守るべきものではありません、適宜変えるものです)
んー、途中で差し挟まれる
>――――――それがにちじょうであることをぼくは、ときどきわすれてしまうほどだった
等の文章や、どうして過去形で話してるんだ、とかいうものは、ないほうがすっきりすると思います。
あったほうがわかりやすくなるかもしれませんが、ミステリーがあるほうが読むときは楽しいです。
(ミステリー=謎 犯人探し云々とは違った意味です)
Why? という問いをずっと読者に持たせ続けて、
(この作品では、どうして15歳のみさおがいるのか、という問いです)
最後まで引っ張るほうが、読者を引き込む力は強くなります。
(謎の魅力=好奇心を刺激する)
文章:1
人物:2−α (ちょっと、みさおのキャラがステレオタイプ気味なんで)
会話:2
構成:1
- 040 こんな愛の形も良いじゃない (採点:5)
- 視点・構成がめちゃくちゃですね、これ。
で、結末はおまけみたいにくっついているありきたりなラブストーリー。
王道をするなら、堂々といかないと、また文章力が要求されます。
その文章力はありそうな気がします、だからもっとちゃんとやって欲しい、というか。
文章:1
人物:1
会話:1
構成:0
- 043 夕焼け色のシンデレラ (採点:7)
- >「永遠を知らないから、永遠じゃないって知ってるから。…全てはいつか終わってしまうと知っているから、だから人はそれを長続きさせようって頑張るんだ。幸せだってそう、いつかは終わってしまうから、せめてこの幸せよ永くあれって、頑張るの」
こういう台詞は、……読み飽きてます、こんぺに限ったことではないですが。
それと説明するんじゃなくて、感じさせる、ってことが大事かと。
あとシンデレラ、どうのこうの、というのも比喩としてはありきたりすぎて、つまらない。
あと、なんか、最後の方が冗長で、読んでいて、さっさと終われー、と思ってしまいました。
文章:1
人物:2
会話:2
構成:1
- 044 小さな幕間劇 (採点:6)
- 世界の終わりとハードボイルドワンダーランド(村上春樹)を思い出しました。
読後感としては、物足りない。
なかなか難しいものに挑戦なされたようですが、文章力が追いついていない。
あるいは推敲が足りないのかもしれません。
それと絶対的な文章量が不足しています、言葉が足りない。
というか、40kbで書ききるのは不可能なんじゃないかと。
発想は面白いです、ですが、それを活かしきれていない。
文章:1
人物:1
会話:1
構成:1
- 051 南西の風は瑞穂実る平原に (採点:7)
- 詰め込みすぎっ。
逆に言えばこれだけ詰め込んでよくまとめたものです。
三人称神視点のようですが、それがあまりうまくできているとは言いがたいです。
だから読んでいてちょっと混乱します。
展開が強引ですね。
ちょっとね、お約束の展開(ぬいぐるみと南君の恋愛)に頼りすぎかと。
納得はできても、説得力が薄いです。
文章:1
人物:2
会話:2
構成:1
- 052 未来の二人に (採点:10)
- 気持ちの良い話……雪見に強く共感します。
こういう関係がつくれたら良いなぁ。
ところで、この書き方だと読みにくいと感じる方がいらっしゃるかもしれません。
こんなつまんない理由で点数下げられることがままあるので、見た目は整えたほうが良いと思います。
文章:2
人物:2
会話:2
構成:2
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