Top Ka1 Ka2短 Ka2中 痕短 痕中 痕長 ONE短 ONE中 家計 月姫 Ka3短 Ka3中 Ka3超短 Ka4小 Ka4本 オリ肉 Ka5短 CLA1短 ONE2 Ka5中 CLA1中 オリ2 オリ3 Ka6小 Ka6本 AIR オリ4掌 オリ4短

○Revin さん

01 しらゆめ (採点:2)
 パーソナルデータを十分に与えられていない人物について、何かありそうな過去をほのめかしてみたり、短い言葉で格好をつけさせようとしても、なかなか感情移入しにくいと感じた。
 非現実的な現象を取り入れたことも、あまりしっくりと来ない感がある。

02 お兄はタマゴを二個入れる (採点:7)
 非常に汚いと感じた(笑)。
 気に入ったものに点数を入れるのが道理なのだから、俺はこの作品に点数を入れなければならない。
 もし俺がゴールデンボールを摘出される手術をされていたら、この点数は減っていたかもしれない。ごめん聞き流して。
 広く認知された記号のことについては、他の人が論じてくれると考えて俺は触れないでおこう・・・。

03 Nの意見 (採点:6)
 知人の作品で、既読。
 俺は、いわゆるショートショート系作品に否定的な立場なのだが、この作品は少し好きだ。
 この世界に蔓延している不思議な前提が面白いし、その使用法もいい。キメ方もかっこいい。
 だが、あまりにも正しい関西弁は、活字として読むと逆に不自然さを感じてしまうという印象を受けた。

04 クロ (採点:6)
 題材がなかなか面白い。インパクトもとてもいい。
 カラクリに関して一切の説明を省略してしまっても話の真剣さに水を差さないのは、短編という性格をうまく利用しているからだと思う。
 だが結末が綺麗すぎ、まとまりすぎて、全体としてやや凡庸に陥り気味のように感じる。

05 イヌ×ネコ (採点:3)
 組み合わる要素に、感動的な符号を選びすぎたように思う。
 性に対する本人たちの認識の重さによって話の重さも変わってくるにも関わらず、そこについてほとんど説明が為されていない。
 愛の尊さを演出しようとして、道半ばという印象があった。

06 氷桜 (採点:3)
 推理ものや論理もの、というカテゴリに勝手に属させて思う所を書かせてもらうと、この話の場合はうまくステップを踏めていないように見受けられた。
 頭のいい人が突飛な発想をして、立ち向かってくる矛盾や不条理をなぎ倒していく過程が必要だと俺は思うのだが、そこが少々大雑把に思えた。
 そして出来上がった推論を、現実に結ぶなり推論のままで留めるなりと色々な結末があり、この場合は前者だが、この結び方もいささか無理があったと感じた。

07 空は暁の果て (採点:2)
 その話の綺麗さに魅了される前に、どこかで見た要素が多いという印象や、非現実的だという冷めた感情が先立ってしまう。
 クラスメイトに美人がいたのに知らなかったことなどの不自然さ、読み手に感傷の助け舟がなければ奇異と映ってしまうやり取り。感情移入が難しかった。

08 Go on, dogs. (採点:7)
 前半部の調子は客観的立場を守っていたのが、後半では急に、少年側に寄った地文になってきた。話に込められたあるべき収束をいささか早めに感付かせてしまった気がしてならない。感情変化の説明も、性急だった。
 話は非常に読みやすかった。言葉のチョイスのセンスも相当高い。

 個人的嗜好が大きく絡んでいることを自覚しながら、「惜しい」と言いたい。

09 合わせ鏡の悪魔 (採点:3)
 願いと代償、題材はいいと思う。
 ただ、妹の心理があまりにも想像に容易い移り変わりをしているので、それで少し興を殺がれた。時刻を確認するように見た壁時計が遅れていることを分かっていたり、腑に落ちない演出も見受けられた。
 瞳同士が合わせ鏡を果たすというのは面白い。

10 ローカル (採点:1)
 まず、文章が洗練されていないと感じた。
 女同士のやり取りにスポットを置いているのは理解できるが、目新しさがない。ありそうな状況を書き出し、ありそうに展開し、ありそうに終わってしまった。

11 誰も知らないお話 (採点:4)
 ですます調が、語り手の立場を浸透させるのに効果的な役割を果たしていてよかった。聞き手たる王子のキャラクターも、うまく機能していたと思う。
 ただ、語られるストーリーについて、こういう世界での人々の感覚というのがどのようなものか分からないため、俺は異議を申し立てることはできないのだが、どうもしっくり来ない感じがある。
 その点で著者と見解不一致があったように思う。これは好みの範疇だろうか。

12 ラストパス (採点:5)
 とてもいい後味。うらやましささえ感じさせる青さは、抵抗なく読めた。
 だが、群を抜いて、というほどの独創性や面白さを感じることはできなかった。シーンごとの描写が短すぎて(あるいはシーンが多すぎて)、ひとつひとつの場面の濃度が低かった。
 文章について、少し違和感を覚えた言葉があった。「カセットデッキ」や「高い確率」など。これは俺だけかもしれない。

13 僕のデートプラン (採点:6)
 単なる青春イメージかと思えば、とんでもない裏切り方をしてくれた。もちろん、いい意味で。
 冒頭を見て、またどこかにありそうな題材かと思いながら読み進めていたが、途中で笑ってしまった。
 これこそ「ありそう」で、トンチンカンな青春の姿として納得させられる。その不器用な愚直さは笑いを誘うし、歯車のかみ合わない展開が平和さを演出してくれる。

14 札幌-神戸殺人ライン (採点:5)
 笑った。いい裏切り方をしてくれる。
 推理ものかと思わせて、このオチは意表を突かれて面白かった。
 関西弁と標準語が混じっているのが少し残念かもしれない。

15 中に人 (採点:3)
 話の筋はよかった。ネズミという役割と、中の人間という二つを概念として扱っているのは面白い。
 しかしネズミの長老などが出てきたシーンの必要性が分からないし、オチも共感できない。
 言葉のチョイスもやや回りくどく感じた。

16 オセロ (採点:5)
 綺麗さがいい。予言されてるなら普通気付くだろうとか、過去で会おうとは自分本位な言い方だなどと気になった点はあったが、綺麗な話だった。

17 虹の裏側には六十億の僕がいて (採点:2)
 シーンの切り抜きと思える。感情移入が出来ない。

18 赤い糸 (採点:2)
 この手の偏執狂は割と想像に難くなく、かつ現実にはありえず、行動が既にルーチンワークになっている気がする。

19 パーフェクトチェリーブロッサム (採点:3)
 目新しさに欠ける。感情移入が出来ない。
 古い日本を舞台にしたのはよかったと思う。

20 階段 (採点:5)
 愛ではなく友情をテーマにしているように感じて、それがかえってよかった。具体的な関係変化が全然書かれていないのもいい。が、それ故に平凡な印象を拭えない。
 路線としては好感を抱いた。

21 休みの日には君と2人で。 (採点:3)
 妹話にはかなり甘い俺でも、さすがに高評価できなかった。
 どこかで見たような台詞や行動やキャラの集合になってしまっている。

22 The Blue Nowhere (採点:3)
 状況が不自然すぎる。

23 モノクローム (採点:7)
 まさに記号論について言及した物語。寓意を汲むまでもなく、テーマが伝わってくる。
 細かな感情表現を抑えていることに好感。いい性格の作品だと思った。

24 何度でも (採点:3)
 泣くシーンまでは納得がいくのだが、そこが腑に落ちない。

25 窓から桜の見える部屋で、義肢義肢軋む音は病まない。 (採点:9)
 なかなか特徴的な作風ですね。いい路線だと思う。
 シュールな台詞が、読者を夢中にさせる使い方をされていてよかった。効果的だ。
 前半部分との対比として用いられている「もう嘘でも、そんなこと言えないや」のくだりは印象的。唾を飲み込むような裏切られ方だった。
 結末も、決定的な色をつけられずに終わったのが更によかった。

 出来ちゃった婚については、もちろん脳内スルー。俺は何も見ていない。

26 ロバ耳成人 (採点:3)
 知人の作で、既読。
 前提とされている世界観が分かりにくい。展開もよく分からない。

27 掃除はきちんとやりましょう (採点:5)
 ONEかKanonかのSSを読んでいるのかと思ってしまった。
 やり取り自体が借り物っぽいとはいえ、面白かった。
 キャラクターの数が多いなぁとも感じた。

28 サクラ (採点:2)
 結局これらの現象が何だったのか分からないまま終わってしまった。

29 「わたしの人生」 (採点:2)
 相次ぐ自殺の描写を際立たせるものが「双子である」という関係だけでは、単に自殺した二人が居たという叙述以上の印象を掴ませられないと思った。

30 こそばゆい愛 (採点:4)
 主人公の変態性が面白かった。
 マザコンというよりトラウマのようで、描写全体に説得力があった。

31 雪が舞い落ちる。 (採点:2)
 雪は雪でも・・・という後半の仕掛けは面白いけれど、素性の分からないキャラクターの死となると、主題に持ってくるには弱いと感じるし、せっかくの仕掛けも半減する。
 ダークなことはダークだと思ったけれど、ダークな要素を詰め込んでみた段階までしか進めていないように感じた。

32 おしかけエレジー (採点:4)
 未完成だという印象を受ける。まるで長編物語のイントロダクションだけを見せられた気分だ。そのイントロが面白そうだったのだから、とても残念。
 説明し切れていない要素もあったのではないか。

33 上陸前夜 (採点:3)
 まだこれから展開していくのだと思っている最中に終わってしまい、中に放り出された思いだ。

34 五万五千三百七十八番のお姉ちゃんへ (採点:3)
 うまいトリックだとは思ったが、その活かし方がスマートではなかったように思う。

35 月とマフラー (採点:1)
 よく分からなかった。

36 『Happy Century!!』 (採点:3)
 そのショック自体は面白いのだけど、単なる笑いを取る道具としてしか機能していないように思える。

37 水槽の中の吸血鬼 (採点:3)
 悪くない作品だとは思うが、あまり好きではなかった。趣味の問題だと思う。

38 不幸が輪になって踊ってる (採点:6)
 ほのぼのとしていていい。展開として自然で、それでいて面白い。
 オチもまた平和的で、首尾一貫されていて心地よく読めた。

39 不味しんぼ (採点:10)
 面白かった。これほどよく出来た話を読めるとは。
 話がテンポよく進んでいて、読んでいて気持ちよかった。キャラクターについての情報量は少ないものの、それは読み手に想像できるような出され方もしている。
 オチも痛快。作者を賛美したくなる。

40 文字男君 (採点:10)
 話にテーマ性がないし、笑い所も理解できない。キャラクターに魅力も全く感じない。いったいどういうものを目指しているのか見当がつかない。
 そもそも意味が分からない。

41 自転車の乗り方 (採点:6)
 ありそうな雰囲気だが、文章がうまいのか、著者の想像力が逞しいのか、爽快さを味わえた。
 実にうらやましいと思いながら、指をくわえて読み進めた。

42 『シリーズわくわく昆虫奇想天外〜ニホンミツバチ対スズメバチ編〜』 (採点:4)
 まさかここでジョジョを読めるとは思わなかった。
 書き方が既にネタなのに、内容は結構本気というアンバランスさが心残りか。
 いっそギャグに踏み切ったほうがよかったかもしれない。

43 夏片光 (採点:3)
 出会った少女が謎すぎるのと、妹の存在が希薄なのが気になった。

44 オペレーション! 昼食を確保せよ! (採点:3)
 連作の扱いをどうすべきか分からないので、とりあえず全部別個のものと考えることにする。

 面白いのだが、予告編、あるいは既存の作品のSSのように思えてならない。
 これはこれでアリだと思うが、高評価の対象にはできなかった。

45 駆け抜けろ、青春 (採点:6)
 逃げ去る子を追いかけるケースは初めて見た。珍しいものを見せてもらった。
 しかし中途半端な所で終わっていると思う。もっと暴れてもよかったのではないだろうか。

46 空が空から落ちてきた。 (採点:3)
 観念的すぎて、理解が及ばなかった。
 メッセージ性があるわけでもなさそうで、どうもしっくりと来ない。

47 Your hand, in my hand. (採点:1)
 展開があり得ない。不自然すぎる。

48 ある絵描きの手帳 (採点:4)
 人物の機微はよかった。
 だがファンタジーというほどファンタジーでもなく、平凡な展開だったように思う。

49 波に乗れる日 (採点:2)
 検証されてなく語られもしなかった想像を、現実としてあっさり確信しているのが気になった。

50 ジャパニーズ・ゲイシャ・ガールは笑わない。 (採点:10)
 いきなり爆笑させられた。日本人の考える陽気な馬鹿アメリカ人像をガンガン突き進んでくれ、淡々としたヨーコとの対照が実によかった。
 馬鹿っぽさを助長するローマ字も効果的。タイトルが妙にかっこつけてるのも笑えてくる。持てる全てを総動員して笑わせてくれたこのコメディは、極上だ。

51 淘汰 (採点:3)
 ネタは面白いが、活かしきれていないと思った。
 もっと結論部分をこねくり回した方がよかったのではないだろうか。

54 さよなら電波塔 (採点:4)
 なかなか作り込まれた話で、面白かった。
 ただ、死んだ人が助けてくれる、という出来事が、安っぽく思えて好かなかった。

55 A new honey moon. (採点:5)
 ロマンチックな気分になれた。SF。悪くない。

57 『In My Life』 (採点:6)
 青かった時代を顧みて、哀愁。好きだ。

58 お花見 (採点:8)
 みぃちゃんのキャラに惚れ込んだ。

59 15時の十三駅で (採点:5)
 日常の一コマの切り抜き、俺にとっては新鮮で面白かった。

60 無邪気なレヴィヤタン (採点:4)
 不思議というか、意味不明というか、理解が及ばなかった。
 だが何か魅力を感じた。

61 ラストダンス (採点:6)
 カレが特徴的に描き込まれていて活き活きしていた。

62 LIMIT 10. (採点:8)
 面白いが、キャラクターがどうも今ひとつなのが心残り。
 改ページの使い方が巧いことにも技術点を差し上げたい。

63 すなふに捧ぐ秘伝の油揚げ (採点:4)
 特定の何かが食べたい時ってあるなぁ、という卑近さが共感でき、話に入り込めた。
 だがタイトルの真意が分からない。

64 グングニル〜B線上の君の夢〜 (採点:9)
 うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

65 閉鎖空間 (採点:4)
 俺なら間違いなく、襲う。

67 真夏の夜想 (採点:3)
 ネタの説明が多すぎて、肝心のストーリーがおざなりだった。

72 悪人談義 (採点:6)
 知人の作で、既読。
 「悪の組織」の相対化というテーマはとても面白い。結論も皮肉でいい。

73 昔、こんなことがあった (採点:8)
 実に純文学的な作品だ。
 伝奇的な荘厳さを内包し、明確に表現の方法を区別する手法をとっている。
 思わず感嘆する。

74 約束という悲しき戒め (採点:1)
 意味が分からない。

75 彼女と天気予報と雨のにおい (採点:7)
 巧い。ふとした細かい動作に味がある。瑞々しい。

76 Good Night …… (採点:2)
 手首を切った、で唖然とした。
 あまりにも急に変化したので驚いた。
 あり得ないとしか思えなかった。

78 間抜列車 (採点:10)
 全てが巧い。
 タイトルも巧ければ、文体も巧い。オチも巧い。

79 ハチミツ (採点:6)
 手紙が、この話の肝だと思った。
 それを思い出す過程が、そのエピソードの部外者との行動中に回想されたことについて、特に不自然さはなく、話としていい仕上がりになっている。
 セピア色してて、印象的。

81 魔法の一撃! (採点:4)
 弱いが、納得できる内容だった。

88 eo_webtrial.html (採点:2)
 その勇気に敬意を表する。
 漢字がものすごく多くて読みにくかった。

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