虹裏の青春


「虹色の青春」およびその中での虹野さんに対する疑問、疑念、揚げ足取り(笑)その他がきつい口調で書かれております。虹野さんが大好きな方、虹春に感動した方、その他不快な思いをしたくない方は即刻引き返すことをお勧めします。

 まともな感想はこちらにありますのでできたらそちらを沙希に読んでください(^^;;


ネタバレを含みますので注意してください。


 まあとりあえず何か嫌なこと書くのは私の芸みたいなもんですから(笑)
 当たり前ですがすべて私の主観です。また一部表評価と矛盾してるようなことも書いてますが、こちらは私の悪の心に従って書いたものなのでそういうこともあるもんだと思ってください(笑)
 読むのは自己の責任で。読んでから文句言われても当方は一切関知しません(^^;

覚悟はいいのね。ふふふ…。
あら、やめておくの。懸命な判断ね。










































 
 
 
 
 
 


○まずは

 以前ある人に送ったメールから。
「虹野さんもあれはあれでいいんですが、最後はいい人すぎて引きました。こっちが冷たくして嫌われても仕方ないようなことしてるってのに雨の中ずっと待ってて、あげくに高いサッカーシューズ探してプレゼントしてくるんだぜー!有り難いを通り越して怖い(T T)」
 あんまり人から構われるの好きじゃないんで(^^;


○存在感が稀薄

 「指切り」「留守電」は良かったですよ。そこだけでしたが。
 とにかく反応が当たり障りのない上に教科書的なので、存在感・実在感というか人間味がほとんど感じられない。聖者様か神様でも相手にしてる気分です。絶対怒らないし。
 虹春の虹野さんはそういうキャラクターなのだと言ってしまえばそれまでですが、感情移入はできない。苦悩も葛藤もあるのは分かるんだけど実感できない。みのりちゃんがああいう現実的で存在感あるキャラクターだっただけになおさら。
 どうも虹野沙希は私には薄めた蒸留水のように希薄です。


○アイドル・虹野様

 「アイドルは誰だ!?」の後書きでも書きましたが…。
 飾り気がなくて身近な沙希ちゃんはいつの間にやら高嶺の花になってました。
 なんか彼女はお嫁にしたい人ナンバー1で、虹弁はきら校3種の神器のひとつであり、デートできるだけでも有り難いお方なのだそうです。いつそんな偉い人になってしまったのでしょうか。成績優秀スポーツ万能の藤崎さんならともかく、彼女は勉強も運動も今一つで、あくまでその優しい「心」こそが彼女の価値なのだと思ってましたが。「心」ってそうやってランク付けされちやほやされるようなものなんですかね。


○何故、そこまでする…?

 優しいのはいいけど、「甘やかす」まで行ってる部分が多々見られるのですが。
「どうせなら喜んでもらいたいからお弁当には各人の嫌いなものは入れない」って何じゃそりゃあああ!


○控え目な押しつけがましさ

 虹野嫌いの人がよく挙げる理由ですが、今回も存分に発揮されます。(笑)
「朝からスポーツ店をまわり、隣町にまで行って希少品のサッカーシューズを手に入れ、ポンと主人公にプレゼント!すべては彼のために!」
 やめてくれ〜〜〜っ!(T T) なんかもう「嫌でも頑張らなくちゃならない」って状況に追い込まれた気分ですね!こんなものを頂いてしまった日には申し訳なくって投げ出したくても投げ出せませんよ。しかもタダでくれるし。お金払えるんならまだ気が楽だけど。
 あ、この前にベラノッテで服買ってあげてるからそのお返しと思えばいいのか。(←実に小市民)


○「頑張る」と「頑張れ」

 どっちが簡単でしょうか? 表で書いたように「頑張り続ける」というのは大変なことです。それに比べて「頑張れ」と口にするのは簡単ですね。(まあ虹野さんはマネージャーの仕事を頑張ってるんでしょうが、それと彼女の「頑張れ」は直接は関係ないので置いておく)
 簡単なだけに本当に力になる応援は難しい。「Hoping Rainbow」でも書いたように、下手をすれば相手にプレッシャーをかけるだけになりかねない。きちんと相手のことを分かって考えた上でない限り常に危険が伴います。
 虹野さんはどうだったでしょうか。


○相互理解の欠如

 結局今回の一件って虹野さんにしてみれば何だったんですか?
『なんだかよく分からないけど彼がサッカーをやめてしまったが、サッカーシューズを贈ったらなんだかよく分からないまま機嫌を直してくれた』という以上でも以下でもないんじゃないでしょうか?
 主人公がなぜ悩んでいたか、どうしてサッカーを投げ出したのか彼女は何一つ知らないまま。まあ「ミサンガの話を誤解した」なんて知りようもないのですが(だからその展開はやめてほしかった)、「何があったの?」と聞きもしないのは何なんでしょうか。
 彩ソンの片桐さんは主人公のよき理解者であり共に創作に悩む仲間でした。一方の虹野さんは?何か「主人公のことを理解しよう」とか「彼の気持ちを考えよう」という姿勢はあったでしょうか?
 彼女にとっての「相手の力になる」というのは相談に乗ってくれるとか一緒に悩んでくれる等ではなく、あくまでお弁当を作るとかサッカーシューズを贈るとからしいです。もちろんそういう応援が有り難い場合もあるでしょうが、私はこっちの気持ちも考えずにそんな事されたって自己満足のためやってる以上の評価はできません。
 事情も知らないくせに「機嫌が悪かっただけだよね」「クラブやめるなんて本気にしてません」と言い切ってしまう彼女には薄ら寒いものを感じます。正直「所詮虹野さんに途中で挫折する人間の気持ちなんて分からないし、分かる気もないのだな」と思いました。


○すれ違いに始まり、すれ違ったまま終わる

 ラストで主人公の誤解は解け、問題はすべて解決した!しかし虹野さんはそんなことはつゆ知らない。主人公も教える気はない。事件は闇に葬り去られ、いつの間にか解決したことになって幸せに笑ってハッピーエンド…。
 なんか「お互い汚いところは見ないで要領よく付き合ってく2人」って感じですね。


○悪意がないだけタチが悪い

『昨日はなんかごめんねー?ちょっと機嫌が悪かっただけだよね!』
 真剣に悩んでるときにこんなこと言われたら怒るぞ普通…。


○誰のために?

『もしよかったら…私を、国立競技場に連れていってください』
 お前要は自分が国立競技場に連れてってもらいたいだけなんじゃないのか?
 違うなら誰のため?何のため?別に主人公のためじゃない。なぜサッカーやめたのかも分からなかったんだし。
 いや、虹野さんはみんなに頑張ってほしいだけなのでしょう。「みんながひたむきに頑張り続ける」のが虹野さんの理想なのでしょう。だからそれが壊れたときあれだけ泣いて取り乱したんだと思います。
 でもそれは彼女の理想であって、別にこっちの理想じゃない。
 他人を自分の理想に組み込もうとするな。
 私が何かに頑張るのは自分のためです。虹春をプレイしてサッカーやってた時もそのつもりでした。まあ中央公園では「これだけ応援してくれてるんだからせめてそれに恥じないようにしよう」とは思いましたが、別に沙希ちゃんを国立競技場に連れてくためにサッカーやってるんじゃありません。クラブを続けるか続けないかも自分が決めることで、虹野さんに指図されることじゃないよな。
 基本的に他力本願のヤツは嫌いなんです。ごめんよ。「みんなで一緒に国立競技場に行こうよ」くらい言ってくれたら違ったのにね。


○サッカーサッカーサッカー

「自分の狭い理想を必死になって守る」…「だけ」かどうかはともかく、そういう部分は多少あると思う。>虹野さん
 美樹原さんだったらたぶんクラブを続ける続けないより前に、落ち込んでる主人公のことを心配してくれたでしょう。「あの…、元気出してください」って、悲しそうな目で本気で心配して。
 虹野さんも勿論心配してるんだろうけど、「クラブ」「練習」ばかり連発するからどうしても「元気出してね!そうしないと国立競技場に行けないから」と聞こえてしまうのですねー(^^;
 「主人公」と「主人公がやってるサッカー」とどっちが大事なのやら。といって主人公がサッカーやめてもそれで手のひら返すような人だなどとは思いませんが、その場合も事あるごとに「ねえ、サッカー部に戻る気ない?」とか言われそうで怖い…。


○押しつけがましさ・その2

『クラブやめるなんて本気にしてません!』
『練習、続けようね』
 オレの意志は?
 もしかしなくても丸無視ですか。途中で投げ出すなどという根性のない真似は彼女は許してなどくれないのです!うおーこえーっ!
『指切りしたじゃないっ!』
 しなけりゃよかった…。なんか縛りつける首輪のようだ。


○才能

『頑張ってるだけじゃない。あなたにはサッカーの才能があります』
『もともと上手い人だったんですよ』(彩ソン:みのりちゃん)
 主人公は実は才能がある人で、もともと上手かったらしいです。
 要するに結局は才能がなけりゃダメってことですか。
 まあ現実には才能なけりゃダメなんだろうし、「頑張りさえすれば何とかなる」ってのも無責任ではあるんだろうけどさー。ゲームとかマンガの中くらいはせめて比重として才能<努力であってほしいよ…。ときメモの世界では頑張っただけじゃダメらしいです。よりによって虹野さんの口からそんな言葉を聞くとは思いませんでした。
 主人公含め、この方たちにはふらのの松山くんの次の言葉を贈りたいですね!
「おれは翼や日向のような天性のサッカーの才能はない! だから練習するんだ! 才能のないやつは努力するしかないんだ!!」(キャプテン翼19巻)


○それでも

 虹野さんを「嫌い」とは言えないのは、やっぱり彼女はいい人で、その行動は純粋な善意なので。それを否定してしまえば世界には悪意しか残らんし…。
 しかし彼女の視界はやっぱり狭い気がする。善意と努力と成功と、周囲の綺麗な部分しか見てない。彼女は周りを信じてるんだろうけど、みんながみんな君みたいにひたすら頑張れる人じゃない。好雄の語る「虹野さんの優しさを好意と勘違いして自爆したヤツたくさんいるからなー」という言葉は実に示唆的です。彼女はどの程度理解してるんだろうか?
 視界の狭さからいずれ誰かを傷つけるかもしれない。その時に一番傷つくのは虹野さん本人ですね。


○沙希ちゃんは難しいよ〜

 まあ私があまのじゃくで、他人に構われるのが好きじゃないからでしょうが(^^;
 私にとっては沙希ちゃんキャンペーンの頃から、好きになりきれないし、嫌いにもなりきれない難儀なキャラです。虹春をプレイしてそれを再確認しました。虹野さんを嫌いな人はより嫌いになるようなソフトだと思います。>虹色の青春(まあ最初から嫌いな人はプレイはしないだろうけど)
 いやいい子です。可愛いです。でも感情で萌えても理性でブレーキがかかります。「虹野さんてこれでいいんだろうか?」と。いや、いいんだろうけど(^^;
 彼女とはつかず離れず、マネージャーと部員として適度に応援してもらうのが私には一番理想的な関係かもしれません。(勝手なこと言ってますなー)




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