Top Ka1 Ka2短 Ka2中 痕短 痕中 痕長 ONE短 ONE中 家計 月姫 Ka3短 Ka3中 Ka3超短 Ka4小 Ka4本 オリ肉 Ka5短 CLA1短 ONE2 Ka5中 CLA1中 オリ2 オリ3 Ka6小 Ka6本 AIR オリ4掌 オリ4短

○Natsu さん

01 きれいなほし (採点:4)
いつになったら設定が明かされるのかと思いながら最後まで読みましたが、結局わからず。
ワンシーンを切り取るにしてももう少し説明を加えてほしかったです。
綺麗な文体は心地よかったので加点。
ただ、ダークと表記すると変に身構えてしまうのでせっかくの文章が活かしきれないかと思います。

02 息吹 (採点:6)
大人向けの童話といったところでしょうか。
お手本のような丁寧で無駄のない文章は素晴らしいと思いました。

03 strangers in the city (採点:3)
メッセンジャーなどのアイディアは面白いと思いましたが、そういった小道具が浮いているように思いました。
主題はヒキコモリでしょうか。
それなら説得力が感じられる描写がほしかったです。
ヒキコモリが外に出られるようになったと結果だけ言われても何も感じません。

04 彼女の愛敬抵牾 (採点:5)
同棲の経緯があまりに非現実的で、それなのに生活サイクルは妙にリアルで俗っぽいので、アンバランスな設定だと思いました。
男の子がいるせいでリアルな話として感情移入できません。普通に友達とか恋人という設定ではダメなのでしょうか。
主人公の一人称は軽快で上手いと思います。

05 魔 王 (採点:6)
課長バカを思い出しました。
脱力系ギャグ万歳。

06 left wrist watch (採点:4)
比喩表現が多すぎです。
上手いと思う表現も多かったですが、ここまで使われるとかえって読みにくくなります。
オチも比喩だったし、ちょっと食傷気味。
それから彼女が別れる理由が説明されてないので、オチをすんなり受け入れることはできませんでした。
まぁ自分からプレゼントしたのに給料がふっとんだとか物欲しそうな視線を送ったとか言う主人公が微妙に嫌なやつだとは思いましたけど。

07 愛・おぼえていますから (採点:4)
キャラの魅力が乏しいように思いました。
というか20代後半の大人には見えません。
ベタなストーリーでも面白いと言わせるだけの要素がありませんでした。

08 傷跡が残すもの (採点:4)
物語特有であるストーリーの起伏、文章表現の工夫、オチといったものが見えず、面白くもない現実を淡々と描いているようでした。
これはこれでいいのかもしれませんけど小説というより手記のようです。
もう少しいい意味で作り話っぽくしてほしかったです。

09 僕僕先生 (採点:6)
モチーフとなった出来事は知らないので完全オリジナルとして採点します。

いろんな意味で共感できる部分が多かったです。
まず仙人のキャラが好きです。
何と言っていいかわかりませんが、ああ中国娘だなぁ、と思いました(笑)。
一方、主人公の父親は影が薄いし、いなくても成り立ちそうなので出す意味があるか疑問です。


>仙人ってのは実に不憫な種族でね。人間界のしがらみを断ち切って仙界に来たはいいが、その実人間が大好きなんだな。愚かだ何だって人間を蔑んだり哀れむふりをしながら、結局こうやって人のにおいがするところに時々降りてきてしまう

わかります、何となく。
歴代の仙人って大体そうですから(笑)。

10 また共に笑おう (採点:2)
場面は変わらずに二人の会話が続き、情景描写も少ないので、漫才を見てるようでした。
主人公たちの性別を無意味に隠したのはマイナス。
こっちは最初から性別が逆だと思って読んでたので、驚きよりも不快感の方が大きいです。
静かな話だったのに途中でいきなりアクションの描写が入ったのは驚きました。明らかに浮いてます。
二人の関係を表現したかったのでしょうが、一つの挿話のために全体の雰囲気を壊すのは感心しません。

11 江南小話 (採点:3)
歴史小説は読まないので、どう評価していいか迷いますが、内容は事実の列挙が多く、作者なりの遊び心やアレンジといったものが見えないので高評価はできません。
歴史小説としてはこれで完成されているのかもしれませんが、点数は普通の小説としてつけます。納得いかなかったら申し訳ありません。

12 世界が終わる時、始まる時 (採点:3)
長編の第一部が終わってこれから第二部に突入、といった感じでした。
やはり納得いかないのはラストの音声ファイル。
これは読者の立場から言うと、それまで描かれてきたことを思い出して感慨にひたるものだと思います。
映画だったら音声を流しながら回想シーンに入ってるかもしれません。
何も描写されないままいきなり回想シーンだけ流されてもこっちは訳がわかりません。
テーマが大きすぎてこの容量では最初から無理だったと思います。

13 変わりゆく世界の少年 (採点:7)
全体的に無駄のない機能的な上手さだと思いました。
テーマがしっかりしていて内容も過不足なく、伝えたいことを明確にしているため、非常にわかりやすかったです。
内容よりも文体がモロに好みです。

14 ユメのおわりに (採点:5)
途中でオチが読めましたけど構成自体はよかったと思います。
二人のすれ違いといったものがよく表現されてました。
ただナナコちゃん、何も悪くないのに悪役にされてるみたいで可哀想だな(笑)。

難点を言うと、この作品に限ったことではないですが、長編の第一話を短編にするのはどうかと思います。
結末をあえて描かない作品はありますが、これは余韻が残るわけではなく、読みたい部分がカットされてます。
明らかに容量不足ではないかと。


>東京って、遠いんだね

いいセリフです。
今回こんぺで最高に気に入りました。

15 マリアニスモ・ファンタスティコ (採点:3)
ぎっしり詰めこまれてて読みづらそうでも物語に引き込まれて最後まで一気に読めました。
読ませる文章だと思います。
まったく面白くなかったですが。
どんなにダメな商品でも巧みな弁舌で客に商品を買わせる詐欺師っぽいセールスマンのような印象を抱きました(ある意味褒めてるつもりです)。

16 Masquerade〜機兵舞踏会〜 (採点:4)
ロボットに詳しくないのですが、複座型に一人で乗るのはまだしも、山で拾ったやつをパートナーにするのはさすがにありえないと思いました。
一人ぐらいは乗りたがる人いると思うんですけどね。そのへんの説得力がないですね。
それにこんな大掛かりなイベントを隠すというのは不可能だと思うのですが。
この作品はリアリティがないというよりも設定上の穴が目立つので、正直完成度が低いと思いました。

17 ○ブタ。をプロデュース (採点:2)
何というか、あまりにくだらなすぎて面白いと思うより途中からうざくなりました。
周りに呆れられてるのに気づかずにつまらないギャグをやり続けるクラスメートみたいです。

18 さらば世界よ (採点:1)
修飾語をたくさん使えばいい文章になるわけじゃないんですよ、本当に。
ここまでくると笑えてきます。もちろん悪い意味で。
ストーリーの方は、三人の家臣の部分は不要だと思います。
あとはキャラの名前が複雑で覚えられない点や、この王様はどこが名君なのかわからないところなどいろいろありますが、それはまぁ枝葉末節です。
まずは読みやすい文章を目指しましょう。
いきなり難解な表現を連発してもまず失敗しますので。

19 青い春 (採点:4)
初々しいのはいいんですけど、普通でした。
どうせデートシーンだけを書くならもっと突き抜けてほしかったと思います。

20 A Darkness more than night (採点:3)
ヒトと機械の対比が面白いです。
文章が難解でちょっとついていけませんが。
それから出てくる数字が細かすぎです。
読みにくいだけでなく、無駄の多い文章であるというイメージを持たれるので、これはマイナスだと思います。

21 bright shine on time (採点:2)
何というか、セリフがやっつけ仕事っぽくて重みがまったく感じられません。
佐々木さんは好きな男や告白してきた男に対してなぜあそこまでそっけない会話ができるのでしょうか。
それから主人公の一人称がテンション高すぎで、変な人みたいです。
キャラの性格がつかめないまま物語が終わってしまいました。

22 瑠璃 (採点:5)
これは採点に困る……。
まず会話のテンポが素晴らしいです。
モニターを見てるすぐ横にキャラが舞い降りてきて目の前で会話してるかのようでした。
もはやリアルを通り越して臨場の領域に達してます。

それから私は本多孝好氏のことは知らないので唐突に出されても困るのですが、それ以上に誰もが知ってるわけでもないものを、知ってることを前提に展開されるのはかなり不快でした。
瑠璃のモデルが本多氏の作品のキャラであることがラスト付近で明かされ、その後の展開も作品の内容になぞらえてるみたいなのに肝心の作品の内容はまったく説明されない……これまで読んできた自分がバカバカしくなってきます。長編だったら怒り狂ってますよ。
作品の方向性が合わない読者はお断わり、というのはまだいいですが、作者と趣味が合わない読者はお断わりというのは寛容できません。
文章は最高なのでプラス5点。本当は0点つけたいです。

23 世界の終わりは (採点:3)
丁寧な構成だと思いましたが、キャラにまったく魅力を感じませんでした。
嫌なやつだからではなく、セリフが無機質でロボットみたいな印象でした。

24 禍疎 (採点:4)
静寂な校舎で奇天烈な行動をとりながら淡々としゃべる津女に対しては、幽霊のような印象を持ちました。
なのでラブシーンやエロシーンはあまり萌えなかったです。
ストーリー自体はよくまとまってましたが、単にエロシーンを見せたかっただけのように思えたので、それほど高い評価はしません。

25 バスが来なかったおかげで (採点:4)
説得力がないというか、納得できない描写が多かったです。
一人でいるなら無表情でも珍しくないと思いますし、車内の空気が悪くなったぐらいで降りるのもどうかと思います。
タクシーの車内の雰囲気はよく描けてたと思いますが。

26 ピーナッツロジック (採点:2)
全体的に文章を書き慣れていない印象を受けました。
中途半端なところで改行してあって読みづらいです。
また、片方のセリフが連続してる部分があり、二人の口調も似ているので、どちらがしゃべってるのかわかりにくいです。

27 こんなにも遠い空の向こう側 (採点:6)
描写がいいです。
綺麗な星空の場景と、綺麗な文章が見事にマッチしてます。
この雰囲気だけで点数はつけられます。

難点は、デートで日向ぼっこしたシーンだけが浮いてました。
死というテーマを扱うにはほのぼのしすぎてるんですよ。
本人たちはあの雰囲気を味わってるのかもしれませんが、読者が一緒に味わうと、物語のテーマについていけなくなります。

28 その交渉は無理がある (採点:3)
ツンデレとありますが、ツンの部分が描写されてないのでイマイチ伝わってきません。
と、それは置いといて。


>お兄ちゃんはずっとわたしのために断り続けてくれるはずだから。それでもわたしはやらなきゃいけない風に話を持っていけば、お兄ちゃんはきっとわたしのことを…

意味がまったくわかりません。
他にも主人公が言った「条件」の内容もわからないし、美咲が小声で言った内容もわからないので、集中して読めません。
内容を理解するのに苦労するので、萌えるだけの余裕がありませんでした。
萌えに小難しい理屈は不要と言っておきます。

29 モノは壊れる、ヒトは死ぬ。三つ数えて目を瞑れ (採点:3)
怖い話です。
最後のあっさりした事故死は置いといて、老人が不気味すぎます。
ちょっといい印象は持てませんでした。

30 夏の塔よ、月になれ (採点:10)
……ため息しか出ません。
何と雄大で優しい作品。こんぺでこれほどの衝撃を受けたのは本当に久しぶりです。
遊び心溢れるキャラクター、五感に訴えるような文章、改行や言葉選びの一つ一つにもセンスを感じます。
最初から最後まで物語に引き込まれっぱなしでした。ああ! もう子供たち可愛すぎる(笑)。

まぁ一言で纏めると、全部良かったです。
全作品で唯一、金を払ってでも読みたい作品でした。ありがとうございます、ただで読ませていただいて(笑)。

31 戦場の休日 (採点:2)
ツンデレというより頭が逝っちゃってるように思いました。
遊びならともかく、リアルな戦争と萌えを同時に扱うのはいかがなものかと。

32 バスが来るまで (採点:2)
私に妹属性がないせいもあると思いますが、あざとすぎて寒くなります。
ストーリーについては、はっきり言ってどうでもいい部分だと思ったので、採点の対象外にしました。
この点数は、妹に萌えたか否かだけでつけました。

33 人生を楽しくする方法 (採点:5)
友人の存在意義がわかりませんでした。
主人公と男の子のストーリーがメインなので、それに関わらない友人は出す意味がないと思います。
受験期という設定にする意味もわかりません。
無駄な枝葉の多い話だと思いますが、メインのストーリーと男の子のキャラはよかったと思います。

34 美談 (採点:1)
最大の問題点は、主人公のキャラが支離滅裂に見えることです。多重人格者でしょうか?
それにつられてか、他のキャラもどこかおかしい気がします。

35 負け犬 (採点:3)
ダークでしょうか。
兆候などは見られず、いきなり主人公が異常になっていくので驚きました。
ちょっと説得力が感じられなかったですね。

36 停電の訪問者 (採点:5)
騙されました。
読者を騙すための工夫という点は問題ないと思います。

問題なのはトリックの必要性です。
この手のトリックは、幽霊でなければならない展開でなければダメだと思います。
どこか不自然な話だけど幽霊だったらすべて説明がつく、といった感じの。
この話は幽霊じゃなくても成立しそうなので、トリックの意味がないと思いました。
明かさなくても問題ない裏設定を明かされた気分です。

37 Love Song を聴かせて (採点:7)
青春系ラブストーリーですね。楽しいお話でした。
バイオリンの演奏シーンは読んでて本当に音が聞こえてくるようでした。

38 茨の森 (採点:1)
序盤は読者に何も説明していない状況でセリフだけが羅列していくので、読む気がなくなりました。
こんぺでなかったら全部読んでいないと思います。

39 センチメンタル・シリウス (採点:7)
清澄な文章は素晴らしいと思いました。それだけで高得点を出したくなるぐらいに。
なぜシリウスを持ち帰るなどという非現実的な出来事を挿入したかはわかりませんが。

40 J・V・ノイマンに撃たれる前に (採点:5)
物語の核である仲松の薀蓄が楽しかったです。
逆に言えばそれだけの話とも言えますが。
キャラもよかったです。両方の気持ちに共感できました。

41 らくがきを消しに (採点:1)
読んでる途中は果穂に対する嫌悪感で一杯でした。
いくら友人でもあの態度はありえません。
内容はそこまで酷くないのですが、この1点は果穂に捧げます。

42 ボクの世界、君のセカイ (採点:3)
文章が難解で、設定が複雑です。
妹は死んだのかどうか、最初の方でしゃべってる妹は幽霊なのか、ラストで主人公は死んだのか。
いろいろ謎が残ってすっきりしないお話でした。

43 帰郷 (採点:3)
オチが読めたのと、木から落ちるくだりがKanonのあゆシナリオを彷彿とさせたのが減点(Kanon知らなかったらごめんなさい)。
他にもトリックはKanonこんぺの「風の盆」に似てる気がするし、前回のオリ肉でもお盆ネタはあったし、どうにも既視感の絶えない作品でした。
それから文中に出てくる「帰郷」は、この村のローカルな言葉のようですが、叙述トリックとしてはルール違反だと思います。

44 勝者は語らず。 (採点:6)
ここまで他の要素を無視して銃撃戦だけを描いてもらえると採点しやすいです(笑)。
設定などはこの際無視ですね。ハードボイルドとして楽しめました。
主人公がどんな性格だかよくわからないのですが、この戦いぶりを見る限りではかっこいいやつだと認識しました(笑)。
問題点は、専門用語で一般に馴染みのない言葉があるのに説明されていないのと、ラスボスがあっけなさすぎることです。
あとはドンパチというジャンル表記だと、日本のヤクザのようなイメージがあるので、外国映画っぽい方がよかったと思います。

45 運命ーめぐりあいー (採点:4)
文章は慣れてない感じですけど勢いがあって何となく好きです。
夢の中の女の子が誰だかわからなかったり、姫乃さんが実は図々しい性格だったり、主人公の名前が無駄に読みにくいなど気になる点が多いですけど、このテンポはいいと思います。

46 決まりきった世界 (採点:7)
参りました。

47 ローランダ、空へ (採点:8)
感動しました。
小さい頃に読んでいたら多分泣いてたと思います。

48 愛されるより愛したい (採点:6)
主人公のさばさばしたキャラがいいです。
こういう友情ものにはうってつけのキャラだと思います。
文章も上手いです。地の文と会話文のバランスが絶妙で、流れるように読めました。
改ページタグは読みやすさを損ねるのでマイナスだと思いましたが。

これを読んだとき「オーバー・タイム」というドラマを思い出しました。
男女の友情は成立するのか、というテーマの話です。
ただ、脚本家の北川悦吏子氏は、こうも語ってました。
「このドラマを見たからといって男女の友情に対する答えは見つからない。だってこれは楓と夏樹(主人公とヒロイン)の物語であって、男女の友情という普遍的な物語ではないのだから」と。
この作品にも同じものを感じました。
これは主人公と、友達の男の、一つのフィクションであって、現実に男女の友情が成立するという説得力はないと思います。
男女の友情をテーマにしたければ、作中の周りの人間も読者も誰もが認めるような描写がほしかったです。

49 忘れてしまった (採点:7)
世にも奇妙な物語のようです。
アイディアは平凡ですけど心理描写が上手いし、何よりもラストの女の人(母?)の反応がもの凄く怖いです。
恐怖短編として楽しく読めました。

50 ある朝 (採点:1)
ホラーではありますが、まったく怖くないです。
状況がほとんど描写されておらず、手抜きにも感じました。
未知のものへの恐怖というものは確かにありますが、単なる描写不足だと怖さは感じません。

51 僕の手で守れるもの (採点:5)
主人公の一人称が幼いままなのが気になりました。
時間の経過と共に変えていってほしかったです。
他は特に言うことありません。優しいお話で好印象でした。

52 ロボット寄生 (採点:7)
ほのぼのSFとは珍しい。
設定は完全に非日常なのに雰囲気で日常を醸し出してるとこなんかは上手いと思いました。
楽しいお話をありがとうございます。

53 Calling “Kingfisher girl”. (採点:1)
意味がまったくわかりませんでした。
改ページタグが多すぎて余計に長く見えます。
わからないものを延々と読むのはかなり疲れます。

54 smells like xxxx spirit (採点:2)
突然場面が変わったりするので、状況がつかめません。
設定も複雑なわりに説明が乏しいので、どういう話なのかが理解しづらいです。
主人公が心情を吐露する場面も、内容が抽象的で、おまけに掲示板の落書きみたいで共感できません。

55 明日天気になあれ (採点:9)
アイディアはありきたりですけど構成が抜群に上手く、文章も読者に感情移入させるだけのパワーを感じます。
何よりも最後のお母さんのセリフが見事すぎるほど決まってます。
一つの作品としてこれ以上ないほどの完成度でした。ありがとうございます。

56 子供の夢 (採点:3)
地の文が「〜〜た」で終わるのが多すぎるし、リズムも一定すぎるので、読んでて退屈です。
それから改行があまりに多すぎます。
作中では長い時間が経っているわけですが、それを改行で表現すると読みにくくなります。
一発ネタのわりには長すぎて中身がないと思いました。

57 受験戦争戦死者プラスワン (採点:9)
川越君が犯人だとはわかったのですが、もう一人いたとは……。
さらにミステリかと思ってたらダークだったとは……。
すっかり騙されました。大満足。

58 落日の挽歌 (採点:5)
一つの物語としてはそれなりに楽しく読めました。
ラストで人間に対する皮肉(?)らしき描写がありましたが、突然すぎてうまくいってないかと思います。
そんな意図がないなら申し訳ありません。

59 幼少時 (採点:1)
日記のような内容の薄さはいいとして、異常ですよこの主人公。
クラスメート(?)が交通事故に遭ったのにそれを無感情に語るのはちょっとどうかと思います。
その手の話に詳しくはないのですが、精神病かと思いました。

60 失恋時限爆弾 (採点:2)
この後、浩次とはどうなるのか、美奈子の気持ちはどうなるのか。
大事なことがいろいろ未消化のまま終わってる気がします。
容量が足りないわけではないし、どうも上手く纏められなくて途中で逃げた気がします。

61 Letter to you (採点:4)
テーマが割れててどっちがメインだかわかりません。
恋愛物と、小説に関する話は、どちらかを削った方がよかったと思います。

62 Why do you do it? (採点:3)
読者の共感を得られれば成功なのだと思いますが、この手の作品は何度も見てきたので新鮮さが感じられません。

63 凍えた夕陽が落ちる夜 (採点:5)
叙述トリックは上手くできてるとは思いましたが、精神病でもないのに一人称でこれは不自然だと思います。
騙されはしましたけどいい気持ちはしませんでした。
それから従姉で幼馴染という設定は何の意味もないと思いました。

64 発狂した宇宙 (採点:3)
パラノイアについては知らないのですが、これはパラノイアがテーマなのか、普通のホラーなのかがわかりません。
パラノイアの体験談を元にした話のようで、ホラー的な要素も混じってるし、正直何が書きたいのかわかりませんでした。
それから宇宙の性別が後半までわからなかったです。

65 晴れた日は、星の夢を (採点:4)
内容は悪くないですが、構成がまずいと思います。
冒頭の宇宙飛行士の夢は長く引っ張ったわりに大した伏線になってるわけではなく、拍子抜けでした。
少女(高辻さん)の名前を冒頭で隠したり、主人公の名前をラスト付近になって紹介するのも意味があるとは思えず、混乱しただけでした。

66 似たもの親子 (採点:4)
短いながらも丁寧で細かい設定は好印象です。
クローン技術を独占している点や、息子が、母親がわからないけど容姿が父親と似ている点など、さりげなくヒントをばらまいてるあたり、フェアだと思いました。
残念なのはタイトルのせいでオチが読めたのと、短すぎてストーリーに厚みがないことです。
この作品に限ったことではないですが、やはり一発ネタには限界があると思います。

67 淑女は悪魔のワルツを踊る (採点:4)
な、何だろう。
邦人女性が悪魔と出会ったという話でしょうか。
オチは何となくわかりましたが、ストーリーの大筋が今一つわかりませんでした。

68 私的な三色信号機 (採点:6)
前半は長編並の綿密な設定描写がありながら、後半のストーリー部分は短いので、竜頭蛇尾な印象でした。
文章自体は丁寧だったので長編だったら面白くなってたと思いますが、もったいないです。

69 雪、心々 (採点:4)
設定の説明方法が強引だと思います。
最初の看護婦のセリフが説明くさかったり、主人公が手帳を盗み見たりするのは、書く側として楽な方へ行ってしまった気がします。

70 雨ごい (採点:3)
オチは読めましたけど、儀式の場所を通るとき、なぜ普通に怖がってるのかわかりませんでした。

71 デジタルペット (採点:7)
アイディアが面白いです。
内容はちょっとダークで読んでて悲しくなりますが、ペットが可愛くて微笑ましくもなりました。
難点を言うと、ペットが読者に語りかけてるのか、作品中のユーザーに語りかけてるのかわかりづらかったです。

72 しろゆめ (採点:2)
主人公の一人称が、本当に夢を見ているかのような臨場感がありました。
文章力だけはよかったです。
最初は新鮮でしたが、だんだん飽きてきますし、会話の内容がさっぱりわかりません。
それが夢だといえばそうなんですが、小説としてよく出来てるかは別です。

73 Saturday 7.15 (採点:7)
ノリのいいストーリーと文章が面白いです。
さっちんに萌えたけど七ちゃんにも萌えました。ぶっちゃけ両方萌え。両方よこせ。
ただ、途中のセリフが横並びになってる部分は何の演出だかわかりませんでした。

75 君の後ろで (採点:3)
テーマは自転車の二人乗りだと思うのですが、物語として昇華されていないと思いました。
剣道の試合などは本筋と関係ないのに長すぎるし、自転車の二人乗りはほんのワンシーンで、しかも彼とは別れてます。
好きだから二人乗りしたいと言っておきながらこれでは説得力がないと思います。
それからラストに出てくる啓太はどんな人だかわからないので、いきなり新しい恋人と言われても戸惑います。

76 落果 (採点:2)
これで何が書きたかったのか、行間がまったく読み取れませんでした。

77 いつも心に太陽を (採点:8)
先を読みたくなるような魅力的な構成で、文章も上手いので、最後まで一気に読めました。
大掛かりな設定をよくここまで表現できたものです。
完成度は今回こんぺで屈指だと思いました。お見事です。

78 ラックラック♪ (採点:4)
昔話の内容はシリアスで、設定はオカルトで、死神のキャラはギャグ、と一つの話でジャンルがごっちゃになっており、どういう話として読むべきかわかりませんでした。
短い話なので、統一感がほしいです。

79 home, my sweet home (採点:2)
設定がややこしくて短編には向かないと思います。
ストーリーも機械的だったキャラがラストで急に人間っぽくなるのでついていけませんでした。
それから主人公の名前がDBなのかBDなのかわかりません。
元々馴染みのない名前だけにこの誤字は致命的かと思います(誤字じゃなかったら申し訳ありません)。

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