術後4日目

相変わらずリハビリで膝のマッサージやアキレス腱伸ばしをされるとなかなか痛くてじわりと汗が出る。ぐえー。

さて、今日のリハビリ後から松葉杖2本での移動を許可された。怪我をしてから手術まで約一ヶ月の間、ずっと松葉杖で生活していて扱いには慣れていたので、松葉杖の試験的なモノにもすぐ合格といった感じでした。ただしサポーターをキツめに巻かないと、歩いているうちにサポーターが下にズレてくるのがちょいと困りもの。ベッドに帰る頃には足首までサポーターが下がってしまう事も。

松葉杖二刀流だと、なかなかコップと歯磨きセットを持つ事が出来ないので車イスに乗車。膝の痛みが引いてるからちょっとした移動なら逆にこっちの方が楽まであるかも。

先生の検診により、傷口を覆っていた透明な絆創膏みたいなのが剥がされたので防御力はダウン。テーピングみたいなものだけが残された。後はこれらが勝手に剥がれるまで貼っておくとの事。抜糸は糸が溶けるタイプ?なので無いらしい。まあ抜糸は痛そうなイメージがあるのでそれが無いのはありがてえ。

同室の爺さんは時間があると常にバリバリお菓子を食っている音がする。よく血糖値測っているみたいだけど大丈夫なのか?

術後3日目

脚の痛みに関しては、ベッドの上で脚を動かさず寝っ転がっていれば特に痛くは無いレベルまで下がった。やはり3日で痛みが和らぐ理論は本当だったんだ。これから前十字靭帯の手術をする人、最初の3日間我慢ですよ我慢。

しかし相変わらず車イスの乗り降りや洋式トイレに座る際には、傷口かどこかが引き攣る様なダメージを受ける。覚悟を決めれば脚を持ち上げる事も出来る様になった。初日は全然動かせなかったからこんな少しの進歩でも嬉しい。右膝の腫れは左と比べて1.3倍ってとこ。

病院内では車椅子で移動しているが、車椅子から立ち上がって洗濯機の中から洗濯物を取り出すという、通常なら何とも無い動作がとてもやりにくく、地味に苦労した。病院内には多数手すりがつけられているが、流石に洗濯機に手すりはついてなかったのでね。

洗濯物は乾燥室的な所にも干せたが、乾いたとて又ここまで来るのが面倒だったのでベッドの周りにハンガーで干した。加湿も出来るので良しとする。景観は損ねるが。

術後2日目

昨日は熱と吐き気と眩暈があり食欲も無かったが、今日はだいぶ改善した気がする。というかこの後の食事は全て完食です。黙っていても運ばれてくるご飯は最高ですわ!

膝の痛みも昨日に比べればだいぶ和らいだ気がする…がよくわからんな。痛み止め打ちながらこのダメージだからな。膝はまだバチクソに腫れてるからこれさえひけば楽になりそう。なってくれ。

膝に関してはしばらく伸ばしっぱなしで1週間ほど固定するらしい。で、その後は膝の曲げ伸ばしを訓練していく、と。伸びるのかなあ。元に戻るのか怖いなあ。

右ふくらはぎとアキレス腱に謎のハリが生じて、足首をそらすとわりと耐え難い痛みがあるのでリハビリのマッサージは痛気持ちいいというか痛いというか。辛い時間なのは確かだった。

同室の外国人がわざわざ消灯後に電話を3件ほどかけ出すのが困りもの。

術後1日目

痛くて寝れねえ。

2.3時間おきにくるオシッコが大変。もーとにかく脚が痛い。

脚を上に持ち上げてみようかと思い試してみたら、太腿がぜんぜん上に動かないの。なにこれ。本当に俺の脚か?っと不安になる。

そんな感じでなんとか翌朝。

明けない夜はないとはよく言うが、こんなに長い夜は無かった。

看護師さんが来て体温を測ってみると37.5℃。熱も上がって来ているようだ。血圧は何故かグッと上がって上が150。下が90くらい。いつもは上120〜130くらいが俺の平均なのにどうした身体。

そうこうするうちに久しぶりの朝食がやってきた。

白菜を煮たやつ

炒り卵

白飯

味噌汁

牛乳(選択食。骨に良さそうなので希望した。安直。)

みたいな簡素な朝食であったが、4割くらいしか食べられずメシを残してしまう。起き上がると結構な眩暈があるのと、そのせいで吐き気がある為だ。この俺が食欲を失うとは…こりゃ体のダメージは大きそうだ。

この日はシャワーにも入る予定だったが眩暈がするし具合悪いので取りやめてもらった。ありがたい。でも次のシャワーは月曜日といわれちょっと萎える。(※この日は金曜日でした)

リハビリもこの日から早速始まるが、ほぼマッサージの様な感じだった。

先生がやってきて色々話す。痛みについてはだいたい術後3日くらいで多くの人が楽になってくるという。女性は痛みに強いんだけどね、みたいな話を2回くらいした。その点おじさんは色んなモノに弱いからな。世間体とか。そりゃもう。

膝の様子も見てもらったが、なんともバチクソに腫れ上がっていた。パンパンなので何か刺したら破裂しそうな感じ。今はとにかく冷やすしかないとの事。あまりに酷かったら水や血液を抜く、という処置をするらしい。テープに滲んだ血を見てちょっと引く。

太腿にも2箇所傷があったので、ここから何やらの腱を取ったのだろうか。

昼食も半分ほどしか食べられず残したが、夕食が配られる頃には眩暈と吐き気も弱まって来たので、確か完食したと思う。まずはメシ食って栄養つけんとな。

この時期は医者マンガのK2がたまたま無料で、豪気なことに450話くらい公開されていたのでそれを見ながら就寝。ありがてえありがてえ。ギュッ。

夜中に起きちゃって寝れなくなった時もK2を読みながら耐えました。真船一雄先生と講談社ありがとう。

前十字靭帯手術の話も序盤にあったので見ときましょう。

手術当日

さあ。手術の日だ。

今日は手術が終わるまでメシは食えないので、朝メシの時間は同室の人の咀嚼音を聞くだけとなった。

そうこうしていると時間となり、左腕に点滴を打たれ、パンツ一丁で手術用の服装に着替え、受傷している右脚のスネにマジックで印を書き、逆側の足にはキツめのストッキング的なモノを履き、ストレッチャーに乗せられ移動を開始した。

時計や眼鏡は全部おいていく。出来ればチンチンには管を入れない方向で…とお願いしておく。だって抜く時痛いらしいじゃん?チンチン痛いの嫌だもんねえ?

仰向けのままエレベーターの天井とかを見ながらしばらく移動し、ドラマでよくある様な手術室へイン。

思わずおお、凄いですねーとか言ってしまった。

手術台に自力でなんとか上がると、名前と生年月日、手術する場所の最終確認を行われた。間違って逆の脚を開かれたら洒落にならんもんな。

恐らく心電図を測る機械などを取り付けながら、口にマスクが被せられる。どうやらこれが麻酔のようだ。背骨に注射打ったりするタイプじゃなくて良かったなあ。なんか痛そうだし。

しばらく呼吸をする様に言われたので深めに呼吸をしてみる。3.4回呼吸をしてみると、ほどなくして居酒屋で生中3杯程度飲んだ時くらいの酩酊感があった。あー、なんか酔っ払った様な感覚ですー、とか言ったのを覚えている。その後5回も息をしないうちに

名前を呼ばれて目を覚ます。

「あしがいたい…」

覚醒後の俺の第一声はこれでした。寝てる間に手術自体は無痛で終わったようだ。麻酔科の人、グッジョブです!

その後何か話した様な気がするけど、次に気づいたら病室の中だった。どうやって帰ってきたのかも覚えていない。ただ、右脚が痛い。手術時は喉にも呼吸を助ける機械を挿入するとか言ってたけどそっちにはダメージなし。俺の喉はガバガバか?

何時間くらい経ったのか、今何時なのか。寝ながら見える場所に腕時計やスマホを置かなかったのはミスだった。さっぱり時間がわからねえ。

脚には膝を冷やす機械が取り付けられていてガンガンアイシングしてくれている。が、どうにも痛い。腕からは痛み止めの点滴も入っているのだがどーにも痛い。

他には胸に心電図系の小さな機械と、酸素マスクみたいな物もつけられている。脚に血抜きのチューブはついていない様だ。

痛い。痛み止め効いてるのか?

夕食ごろ。どーも勘違いしていた様で、今日の俺の夕飯は無いとの事で絶食となった。といっても食欲は全然無かったのでこれに関しては辛く無かったのは幸い。それよりも脚が痛い。

で、痛みを除くとこの日一番困ったのが排尿だ。つまりオシッコだ。チンチンに管を入れない様頼んでいたので、尿瓶にオシッコをしなくてはいけない。

尿瓶に出す事に関しては、不思議と自信はあった。

恥ずかしながら以前右膝の痛風になってしまった時、ペットボトルにオシッコしていたからだ。いやだって痛くて立ち上がれないんだもの。

しかし今回は環境が違ったー…

まだ慣れないベッド、慣れない天井。脚は痛くて横を向くだけでもダメージがある。そして、知らない人ばっかのカーテンで仕切られた4人部屋なのに、この中で笑顔でションベン出来るかーっ!

というわけである。

看護婦さんを呼びなんとか車イスでのオシッコを懇願する。(本当は車イスは明日以降使用の予定だったので異例の処置)が、これがまた大変!痛い!なんか引き攣る様な痛み!ベッドから車イスに乗るのですら激痛!ズボンを下ろすのも大変!サポーターにより右膝伸びっぱなしだし座るのも大変!ベッドに帰って寝転ぶのも大変!

水は全然飲んで無いのに、2〜3時間おきにオシッコが溜まるのがこれまた困った。点滴のせいなのかな?なんでだろう。ともあれこの度にナースコールで看護婦さんを呼ぶので非常に申し訳なかったです。夜中も2、3回呼んだもんね。申し訳ない。

で、これまた夜は夜で脚が痛くてあまり寝ることはできなかった。

この日が手術体験で一番辛い日です。この日を境に良くなり続けます。

前十字靭帯を怪我しちゃった人、頑張って。

だかしかし、今振り返ってみると前十字靭帯再建手術よりも痛みに関しては膝の痛風の方が上でした。瞬間的な痛みのレベルは痛風の方が痛いが、痛みの持続時間が長いのが手術の痛みって感じだと思う。

まあなんにせよ、この日が一番辛いので手術を今後控えている人は頑張って欲しい。3日の我慢だ。

入院初日(手術前日)

2月に膝をケガしてから既に4週間くらい経っているので、一応松葉杖なしでもゆっくり歩けるくらい(ただし不安は残る感じ)にはなっていました。

なので、自分の車で病院まで行こうかと悩んだが、まあゆっくり行くのもいいよねって感じで電車を乗り継いで病院に行く事にした。しかしながら、人身事故が起きた為に電車が途中でストップしてしまい、しょうがなくそこからタクシーで病院へ行くことになってしまった。色々時間も決まってたししょうがなかった。ここで4000円ほど飛びました。

病院についたあとは持ってきた書類を渡したり、コロナ検査を受けたり、麻酔科医師から色々注意事項等を聞く。

病室は4人部屋。だが、とりあえずは謎の外国人と爺さんと俺の3人だけらしい。うーん、どこの国の人やろ…カタカナで書いてあるけどだいぶ変わった名前だ。今回は一番やすいカーテンで仕切られた部屋に宿泊するのだが、看護師のおねえさんに病室フロアを案内して貰いながら個室とか一番高い病室を見学させて貰った。一番高い部屋は空いていたけど個室は全部埋まっているとのこと。高い部屋はちょっとしたホテルの部屋みたいな感じではあった。今回は2週間ほど入院の予定だけど、この一番高い部屋に泊まるとしたら…結構なお値段だよなあ。

さて、この日は21時以降は飲食禁止。初めて食べる入院食を楽しみにしていたせいか、夕食は完食。味は薄いが本来は一食これくらいの塩分でいいんだろなあ、なんて思いながら食べた。

風呂の予約システムなんかを習いつつ風呂に入ってヒゲを剃る。手術は明日の12時前後らしいのでドキドキしながら寝る。手術か…今まで一番手術に近いのって口腔外科で親不知を抜きにいった事かな…。今回は初めての全身麻酔ということでそれも楽しみ。であり不安でもある。

見知らぬ天井、見知らぬ野郎ども、慣れぬベッドと悪条件だらけではあるが、寝るしかねえ。病院の消灯時間は早いがいつも睡眠不足気味なこともあり、割と早く眠りについたと思う。

前十字靭帯再建手術記録を始めるにあたり

2023年3月に右膝の前十字靭帯断裂による再建手術を受けたので、その記録です。

↑…後十字靭帯しか見えなかったMRI画像の一部

というのも入院中は、脚は痛いし自由に動けないし、当時はコロナ絡みのせいで病院へのお見舞いも制限されているし、スマホをいじるくらいしか楽しみはないと思うのですよ。

その際、他の人が体験した前十字靭帯の手術やリハビリの様子が書かれたブログやYouTube動画なんかがとても興味深く、暇つぶしとして役に立ったのです。

そのお返しというわけではありませんが、今後同じようなケガを負い、暇を持て余した入院中のアナタ。靭帯の手術ってどんなもんなんやろ?痛いのかな?リハビリってどんなもんなんだろ?と疑問をもったアナタの役に立てばいいなあと思い、14年間更新せずに放置していた個人ホームページを改造して公開しようと思った次第です。

なお手術から一か月後にようやくこの文章を書いているのでリアルタイムではありません。入院中スマホに日記を書き留めていたので、そこからの書き起こしとなります。

更新頻度は低めだと思います。たぶん。

ではでは。